上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6五同桂と馬を取った局面。ソフトの評価値+85で互角。
駒割りは角と銀の交換ですが、終盤なのであまり駒の損得は関係ありません。
先手玉は金と銀3枚で守っているのに対して後手玉はかなり薄いですが、攻め駒がたくさん先手玉を睨んでいるのでいい勝負のようです。
後手から次に△8七歩成と銀を取る手があるので、先手がどのように対応するかという局面です。
実戦は▲8六銀△6六角と進んでこれも複雑ではあるのですが、後手の攻めがたくさんあるので先手がやや受け身になります。
玉頭戦はお互いの玉が接近する形なので、ここでは自陣を固めつつ後手玉に迫るような手があったようです。
▲8六銀では▲8四銀がありました。ソフトの評価値+2で互角。

▲8四銀はただで銀を捨てる手ですが、これで後手玉が詰むわけではありませんのでぱっと見で意味が分かりにくいです。
先手の持ち駒がたくさんあれば▲8四銀から後手玉を詰ましにいくということはありますが、飛車と歩が2枚しかありません。
△8四同玉としてどうするのかと思ったいたら意外な手がありました。
▲8四銀以下△同玉▲8五飛△9三玉▲8二歩成で、ソフトの評価値+746で先手有利。

この▲8四銀に△同玉に▲8五飛と飛車を打つのが少し浮かびにくいです。
自分の場合は持ち駒に飛車があれば敵陣に打つことを意識するのが多いので、中段飛車で王手をするのは全く見えていませんでした。
▲8五飛に△9三玉として後手玉は当然不詰みですが、そこで▲8二歩成が盲点です。
▲8二歩成は詰めろですが、△8二同角としても▲8三飛成で詰みです。
▲8二歩成に△8四金としても▲8三と△同金▲同飛成で詰みなので、後手は受けにくいです。
▲8二歩成以下△8七歩成▲同飛△6六角▲9七玉△7五角▲8八玉△4四角▲7七歩△同桂成で、ソフトの評価値-99972で後手勝勢。
このあたりの評価値は、数手進むと全く違う数値となり不安定ではありますが、最終盤のような詰むとか詰まないかとの局面ではよくあるようです。
後手から△8七歩成と銀を取られて▲同飛に平凡ですが△6六角があります。
▲9七玉と逃げて後手から手がなさそうですが、△7五角が盲点で▲8六歩と打っては、△8二玉で先手は手がありません。
よって△7五角に▲8八玉と引いて辛抱しますが、△4四角が厳しく▲7七歩に△同桂成とすれば手数はかかりますが、先手玉は寄り筋のようです。
本局は▲8四銀から▲8五飛としても先手が勝てなかった可能性が高いですが、ちょっとでも形が違っていれば成立していたかもしれません。
玉頭戦は盤上に駒を埋めるのが参考になった1局でした。