位を取ってから矢倉にする

上図は、角交換振り飛車からの進展で△4四歩と突いた局面。ソフトの評価値+124で互角。

先手は角交換振り飛車に対しては銀冠に囲うことが多いイメージですが、自分の場合は矢倉に組むことが多いです。

銀冠は手数がかかるので、その間に振り飛車から動かれたときに受け損なうとあまり勝てるイメージがないためです。

矢倉に組むとあまり固くはなりませんが、比較的短い手数で最低限の囲いは完成するので後手の早い動きにも対応しやすいです。

△4四歩と後手が突いた局面は、後手が5筋に位を取っているので△5四銀から△4五歩のようにしてくるのかと思っていました。

それを咎めようとしたのですが、実戦はあまりうまくなかったようです。

△4四歩以下▲5六歩△同歩▲同銀△2四歩で、ソフトの評価値-66で互角。

この手順は後手が5筋の位を取って安定する前に▲5六歩と動きました。

△同歩▲同銀までは予定だったのですが、次の△2四歩を軽視していました。

△2四歩に▲同歩なら△2七歩▲同飛△3八角があるので▲2四同歩とはできません。

5六の銀が浮いているのを咎められた手順で、これで形勢は不利ということはありませんが、後手は△2五歩とか△2五桂と捌かれそうで、やや先手が面白くなかったようです。

▲5六歩では▲7五歩がありました。

▲7五歩△6四歩▲6七金右で、ソフトの評価値+88で互角。

この手順は、▲6七金右と矢倉を組む前に▲7五歩と7筋の位を取るのが大事なようです。

7筋の位を取らずに▲6七金右とするのは、対振り飛車に対して玉の囲いが強くないのですが、7筋の位を取って▲6七金右とすると上部が手厚くなります。

穴熊は位を取らずに低く構えますが、矢倉の場合は将来玉頭戦になることも見込んで▲7五歩と下準備をします。

▲7五歩以下▲7六銀から▲8六歩のような感じもありますが、▲7六銀とせずに戦うのもありそうです。

普通は位を取ったら位の確保をする意味で▲7六銀が形ですが、後手の△7四歩△7三桂の駒組みをけん制する意味で▲7五歩とすることもあります。

玉側で位を取っていれば、居飛車の右側が少し不利になっても玉頭から手をつければ実戦的にいい勝負になっていることが多いです。

ただし、位取りは陣形を広くとるため隙ができやすいのが欠点です。

位を取ってから矢倉にするのが参考になった1局でした。