上図は、横歩取り青野流からの進展で△8一飛とひいた局面。ソフトの評価値+27で互角。
先手の1歩得で後手は歩切れで2二に歩を打たされているのと3四の銀が浮いているので少し先手が指しやすいかと思っていたのですが、形勢は互角のようです。
以前の感覚だと2二の歩のように2段目に歩を打って受けるというのは利かされたという意味で損をしていると思っていたのですが、ソフトは歩を打って受けることで逆に隙がなくなってしっかりしていると判断しているのかもしれません。
見た目の感覚と実際の感覚では少し違うというのが興味深いです。
実戦は△8一飛以下▲5九銀左△5二玉▲1六歩△3三金▲3五歩で、ソフトの評価値-351で後手有利。
この手順は▲5九銀左と左の銀を玉側に固めたのに対して、後手は△5二玉から△3三金として2四の歩を取りにいった展開です。
以下▲3五歩と動いていきましたがやや攻めが細いので、後手が指しやすくなった感じです。
これで手が繋がればいいのですが、後手の金と銀といてしっかりしているところに先手は動いていくのは、いまひとつ感覚が悪かったようです。
▲5九銀左では▲7七銀がありました。
△8一飛以下▲7七銀△5二玉▲6六銀△4三角▲9六飛で、ソフトの評価値+296で互角。

この手順は▲7七銀から▲6六銀と銀が進出して次に▲7五歩から後手の桂頭を狙います。
その展開は先手の理想ですが、後手は▲6六銀と出た瞬間に△4三角と遠みの角を打ってきます。
相手が浮き飛車の場合は、居飛車側は遠くから角を打ってけん制することがよくあります。
先手の飛車は狭いですが▲9六飛と逃げて意外と飛車は取られない形です。
後手が△4三角と打ったので、先手は▲5五銀から▲4四銀で角頭を狙う展開になりそうです。
また別の展開で△8一飛▲7七銀に△9四歩という手もありそうです。
△8一飛以下▲7七銀△9四歩▲9六歩△5二玉▲9五歩△同歩▲9四歩で、ソフトの評価値+96で互角。

この手順の△9四歩は▲6六銀なら△4三角▲9六飛△9五歩で飛車を取る狙いです。
△4三角に▲7七飛としても△6五桂▲7六飛△5七桂成▲同銀△7六角のように飛車をす抜きにする狙いもあります。
よって△9四歩には▲9六歩としたのですが、△5二玉に▲9五歩から▲9四歩がなかなか浮かびません。
▲9四歩に△同香なら▲9三歩△9一飛▲9二歩成△同飛▲5六角で、ソフトの評価値+43で互角。
この手順は、▲9三歩と歩を垂らして△9一飛に▲9二歩成から▲5六角でどうかという展開です。
▲3四角と▲7四飛△同銀▲同角の2つの狙いで攻めが決まっているようですが、△4三玉とされると2つの受けにもなっているのでいい勝負のようです。
どうやって手を作るかが参考になった1局でした。