上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3六歩と突いた局面。ソフトの評価値+137で互角。
この局面は後手石田流ですが、出だしは後手は角道を止めた中飛車からの進展です。
先手は4枚穴熊にしてすでに完成していますが、後手も高美濃に銀がついて4枚で囲っているので評価値は互角のようです。
玉の固さと遠さでいえば先手の方が分がいいと思いますが、駒全体のバランスでいえば後手はいい構えです。
△3六歩と突いた局面ですが、このような局面から形勢に少しずつ差がつきやすいです。
実戦は△3六歩以下▲5五歩△同角▲3六飛△同飛▲同歩△4九飛で、ソフトの評価値-190で互角。

この手順は▲5五歩として△同角に▲3六飛として飛車交換にする展開ですが△4九飛と先着されて2九の桂馬と1九の香車が取られそうな展開です。
先手も1一の香車や1三の桂馬を取りたいのですが、後手は5五に角がいるので1一の香車は取りづらい形なのと、1三の桂馬は2五に跳ねられるので駒の損得でいえば先手の方が駒損になりやすいです。
また後手の角は△1九角成とできそうな形なので、馬ができると△5五馬や△6四馬と引いて攻防の馬になりやすいです。
このような意味合いで先手が少し損をしたような感じです。
▲5五歩では▲3六飛がありました。
▲3六同飛△同飛▲同歩△5六歩▲3七桂で、ソフトの評価値+9で互角。

この手順は▲3六同飛とこのタイミングで飛車交換を狙う手です。
後手は飛車交換をしてから△5六歩と取り込んでいつでも△5七歩成をみた味のいい手ですが、先手も▲3七桂と遊んでいる桂馬を跳ねて次に▲4五桂が角取りになるので気持ちのいい手です。
この展開は後手の3三の角が狙われやすいです。
ただし、形勢は互角のようでこのあたりは先手が一見うまくやっているようでも難しいです。
▲3七桂以下△5五角▲4五桂△4九飛▲4一飛で、ソフトの評価値+116で互角。
この手順は部分的には△5五角や△4九飛の展開は実戦と似ているのですが、先手の2九の桂馬が4五に跳ねて活用できいるのと、後手は5六歩と取り込んでいつでも△5七歩成がありどちらが駒が捌けるかという展開です。
結局は互角のようですが、先手だけをみれば桂馬が活用できている分だけこの展開は実戦よりよかったようです。
大駒の交換のような局面は差がつきやすいので、少しでも差が開かないように気をつけたいです。
どのような形で大駒の交換をするかが参考になった1局でした。