上図は後手ゴキゲン中飛車に先手が▲3七銀型の超速からの進展で△3二金と上がった局面。ソフトの評価値+713で先手有利。
後手が△3二金と上がって2筋と3筋を手厚くした手に、先手がどのように指すかという局面です。
後手の6三の銀が離れていますが、△5四銀と中央を手厚くされる前に先手が仕掛けた形です。
対局中はいい勝負かと思っていたのですが、この局面が意外と差がついた局面だったのは全く気がつきませんでした。
実戦は▲9互歩△7二金▲6八金寄で、ソフトの評価値+34で互角。
この手順は、先手は玉の周辺に手をかけて攻めのタイミングを図ったのですが、後手も△7二金としっかりした形で互角に戻ったようです。
9筋を詰めたのは価値が高い手かと思っていたのですが、ここは動いた方がよかったようです。
▲9五歩では▲5三銀がありました。
▲5三銀△同角▲同桂成△同飛▲4一角で、ソフトの評価値+635で先手有利。

この手順は▲5三銀と打ち込む手で最初に浮かんだ手ではありますが、角と銀桂の交換の2枚替えになるので少し指しづらいです。
以下△5三同飛に▲4一角も浮かびますが、これで手が続くかが気になります。
▲4一角以下△4二金▲6三角成△同飛▲5四銀△6二飛▲5三銀打で、ソフトの評価値+632で先手有利。

この手順は△4二金に強く▲6三角成として以下銀を進出して▲5三銀と打ちこむ展開です。
駒割りは先手の桂損ですが、先手は銀が2枚働いているのといつでも▲2四飛と飛び出す手や▲3三角成とする手もあるので、先手が指せているようです。
ただし実戦的には後手も銀2枚が持ち駒にあり簡単には後手陣はつぶれませんので、この後の指し方が気になります。
▲5三銀打以下△5一銀▲2四飛△7一銀▲2一飛成△7二角▲6二銀成△同銀右▲4五銀△同桂▲同歩△同角▲1一角成で、ソフトの評価値+731で先手有利。
この手順は先手は飛車が成りこむ理想的な展開ですが、後手も銀2枚と角を自陣に埋めて固める手です。
特に△7二角と5四の銀を狙う受け方は参考になり、△5四角に▲4五銀と引くのが少し見えづらいです。
▲1一角成までの駒割りは飛香と銀銀の交換でいい勝負ですが、先手は龍と馬を作ってやや指せている感じです。
このあたりは急戦の対抗形らしい展開で、先手は踏み込んで指す感覚が印象的です。
少しの駒損でも踏み込んで指すのが参考になった1局でした。