序盤の何気ないところ

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲9八香に△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値+161で互角。

△4五歩は先手が▲9八香として居飛車穴熊を見せたので、後手がけん制する意味で角交換狙ってきた手です。

ここは先手も手が広いところで、どのように指しても一局という感じですが、このような局面でも評価値が少し違ってきます。

対局中はゆっくりした展開にしたいと思い▲6六歩と突きました。

実戦は▲6六歩以下△3五歩▲3八飛△4三銀だったのですが△4四飛で、ソフトの評価値+47で互角。

この手順は▲6六歩として角道を止めて角交換を避けた手ですが、後手は△3五歩と3筋の位も取ってきます。

△3五歩に▲3八飛は部分的にでる手ですが、まだ先手の陣形がまとまっていません。

それに対して後手は美濃囲いが完成しており低い構えとなっているので、手数がかかりません。

よって後手は△4四飛として、次に△2四飛や△3四飛から駒を軽く捌こうという展開に持ち込みたいです。

先手は穴熊にするのはまだ手数がかかりますし、左美濃にするのは▲9八香との手の関連性が少し弱いので先手が少し損をしている感じです。

評価値は互角のようですが、最初の局面から序盤で100以上マイナスになるのは少し気になります。

序盤のこのようなところは、将棋の勝敗にはほとんど関係ないレベルだと思いますが、相手が強くなればなるほどこのような何気ないところで少し指しにくくなり、気がついたら作戦負けになっていたというのがあります。

▲6六歩では▲3三角成がありました。

▲3三角成△同銀▲9九玉△4四銀▲8八銀△3五銀▲4八飛で、ソフトの評価値+65で互角。

この手順は、先手から▲3三角成と角交換をする展開です。

先手から角交換をするのは手損になるので少し損なのですが、△同銀に▲9九玉として▲9八香とした手を活かします。

後手は先手の穴熊が完成する前に△4四銀とて動いてきますが、そこで▲8八銀が堂々とした手です。

先手も必要最小限ということで▲8八銀とすれば一応囲いは完成です。

以下△3五銀として銀が5段目まで進出して、次に△4六歩からの捌きを狙った手に▲4八飛が少し浮かびづらい手です。

部分的な形でいえば▲4八飛はやや利かされ気味の手ですが、△4六歩に受ける形です。

▲4八飛には△2六銀と歩を取られるのも気になりますが、△2六銀には▲2八飛△4四角▲6六銀で、ソフトの評価値+651で先手有利。

この手順は△2六銀を守るために△4四角と打つのですが、やや角と銀は不安定な形なので先手が指せそうです。

よって後手は別の手を指しますが、先手は▲7九金から▲6八金寄までしてどうかという展開です。

この展開も評価値はほとんど互角ですが、先手は一応穴熊が完成するというのが主張です。

序盤の何気ないところが参考になった1局でした。