敵陣に角を打って手厚く指す


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3三同桂と銀を取った局面。ソフトの評価値+623で先手有利。

駒割りは角と銀の交換で先手が駒得で、ここで先手の手番なので先手が少し指せているようです。

ただし、後手の飛車が5筋に直通しているため△5六歩の対応が気になります。

対局中は△5六歩の受け方が分からず、考えがまとまらないまま▲6六角と出ました。

実戦は▲6六角△5六歩▲4七金△5七銀で、ソフトの評価値+211で互角。

この手順は、△5六歩から△5七銀で分かっていたとはいえうるさい攻めで、後手の持ち駒の歩が1枚しかありませんのでうまく指せば受けきれるのかもしれませんが、いつでも△4五桂と跳ねて歩を補充する手もあるので、互角とはいえ気分的には先手が冴えません。

中飛車の△5六歩から△5七に駒を打ち込むのは、先手の玉がどうしても薄いのでどうしても受け方を間違いやすいです。

相手に攻めさせて、切らし気味にして反撃するというのも対抗形ではたまに見受けられますが結構難しい指し方で、このあたりは相当受けが強くがないと指しこなせないです。

▲6六角では▲4三角がありました。

▲4三角△6四飛▲6六金で、ソフトの評価値+578で互角。

この手順は▲4三角と敵陣に角を打ちます。

▲4三角成に△5一飛なら▲6五角成△6七歩成▲同金直△5四銀▲7五馬で、ソフトの評価値+740で先手有利。

この手順は△5一飛には▲6五角成と馬を作るのが大きく、馬の守りは金銀3枚に匹敵するという格言があるくらいなので、馬ができると手厚いです。

後手は△6七歩成から△5四銀と打って△4五銀や△4五桂を含みにしますが、▲7五馬が軽く受け流して、先手が指せているようです。

よって▲4三角には△6四飛と逃げたのですが、そこで▲6六金が興味深いです。

▲6六金は守りの金が4段目に上がる形で、普通は守りの金が4段目に上がるのは玉の守りが弱くなるという感覚ですが、この場合は後手の攻め駒が少ないので上部を手厚くした方がいいということみたいです。

また▲5七金の形だったらいつでも後手に△5六歩と叩かれる筋があり、取っても逃げても味が悪いということがあります。

▲6六金の形だったら△5六歩と打たれても金取りになりませんので、手抜くこともできます。

最後の▲6六金で▲6六歩だったら△5六歩▲同金△4二金▲2一角成△4七銀で、ソフトの評価値+704で先手有利。

この展開でも先手が指せそうですが。△5六歩から△4七銀が入ると先手も嫌な形です。

そのような意味で▲6六金で受ける形ということです。

敵陣に角を打って手厚く指すのが参考になった1局でした。