上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6四歩と打った局面。ソフトの評価値+1052で先手優勢。
駒割りは飛桂と銀の交換で先手が駒得しており、先手は急戦調の指し方をしたので先手玉が薄くなっています。
それに対して後手玉は美濃囲いに入っており、まだ寄せが見える段階ではありません。
ただし△6四歩を打っていないと先手の角道を活かした▲7四桂の王手が厳しいです。
対抗形の急戦形で玉が薄くなるのを際どくしのいで、相手玉を寄せる形にするのは結構難しいです。
玉が薄いと受け間違えたときに形勢に大きく影響します。
先手玉はまだ大丈夫ですが、後手は6七に馬がいて5六に銀がいて持ち駒に銀があるので油断はできません。
実戦は△6四歩以下▲同角△6五銀▲2八飛△6四歩▲5三角成で、ソフトの評価値+530で先手有利。

この手順は▲6四同角として▲7四桂を狙う手ですが、△6五銀と際どく受けて▲2八飛△6四歩に▲5三角成と馬を作る手です。
対局中は▲5三角成と馬を作ってまずまずかと思っていたのですが、評価値はだいぶ下がってしまいました。
馬を作れば将来▲4四馬とすれば自陣の受けになると思っていましたが、▲5三角成に△7六銀としてすれば実戦的にはまだ大変です。
▲5三角成と馬を作るよりも▲4六角として▲7四桂を狙う方が角の働きがよかったかもしれません。
▲6四同角では▲6八歩がありました。
▲6八歩△7六馬▲7七銀△3二馬▲7八金で、ソフトの評価値+1015で先手優勢。

この手順は▲6八歩と打って受ける手で、馬取りなので△7六馬と逃げますが手順に▲7七銀と打って自陣を固めます。
△3二馬と後手も自陣に引いて長期戦の模様ですが、▲7八金とさらに自陣に手を加えます。
数手前までは先手玉の回りに金駒がいなかったのですが、手順に馬を追い払うことで金と銀の2枚を自陣に埋めた形です。
先手玉の周辺を手厚くすると先手もゆっくり攻めることができます。
先手は▲6四角や▲5五角や▲5三桂など指したい手が多いです。
▲7八金以下△6五銀▲5五角△1二香▲1一飛△5六歩▲4七金△6九銀▲7九金△5八銀成▲1二飛成で、ソフトの評価値+1015で先手優勢。
この手順は▲5五角に△1二香は実戦的な手で、▲1一角成とする手はありますが▲1二馬としても馬の働きが悪いので指しにくいです。
よって▲1一飛と狭い空間に飛車を下ろして▲1二飛成を狙う展開です。
後手の攻めも細いながらうるさいのですが、先手もどこかで見切って攻めに出るという感じです。
実戦的にはまだ手数はかかりますが、この展開なら先手が指せそうです。
先手を取って受けて自陣を手厚くするのが参考になった1局でした。