上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲6二歩成と銀を取った手に△同金とした局面。ソフトの評価値+583で先手有利。
この局面は先後の玉がともに危ない形ですが、どちらとも即詰みはありません。
実戦では普通、最初に相手玉に即詰みがあるかを考えて、詰みがあるなら詰ましにいきます。
相手玉に即詰みがない場合は、自玉に即詰みがあるかを考え、自玉に即詰みがあるなら受けに回ります。
自玉に即詰みがない場合は、相手玉に迫るのが自然です。
ただし、ここで難しいのが相手玉への迫り方で、厳しく攻めて相手に駒を渡して自玉が詰み筋になっていたということがよくあります。
実戦では▲5三香と打ちました。https://shogiamateur.com/?p=44510&preview=true
この▲5三香はやや失敗で、厳しく攻めて自玉に詰み筋が発生した典型的なパターンです。
▲5三香で以下相手玉が即詰みなら問題ありませんが、詰まないのなら攻めるときにもう少し確実な手を指す必要があります。
▲5三香では▲6三香がありました。ソフトの評価値+989で先手優勢。

この▲6三香は王手ではないのでそこまで厳しい手ではありませんが、後手玉は詰めろです。
▲6三香の次の狙いは▲6二香成で、△同玉なら▲6三金で簡単な詰みなので△4二玉と逃げます。
▲6二香成△4二玉▲5三金打△3二玉▲4三金の詰み筋があります。
▲4三金に△同玉なら▲4一龍△4二歩▲3二銀△3三玉▲4四銀△同玉▲4二龍△5五玉▲4六龍まで詰みです。
この手順は▲4四銀から▲4二龍がうまいです。
▲4三金に△2二玉なら▲2一龍△同玉▲3二銀△1二玉▲2三銀成△同玉▲2四香△1二玉▲2三銀△1三玉▲2二銀不成△1二玉▲2三香成△同玉▲3三金△1二玉▲2四桂まで詰みです。
この手順は捨て駒もあり実戦では簡単に指せませんが。詰み筋としては1本道です。
▲6三香以下△4二玉▲6二香成△3二玉▲3一銀で、ソフトの評価値+887で先手優勢。

この手順は▲6三香に△4二玉の早逃げですが、▲6二香成とぼろっと金を取られるので、ぱっと見で後手が冴えない感じがします。
しかしこれが意外と粘りのある手順で、最後の▲3一銀はかなり指しにくいです。
▲3一銀は▲4一龍△3三玉▲4二龍△4四玉▲5三龍△3三玉▲4四金△3二玉▲4二龍の詰めろです。
▲3一銀に△4二歩と受けても▲5一龍で受けがありません。
▲3一銀に△3三銀なら▲5三桂で、ソフトの評価値+1454で先手優勢。
▲3一銀に△7七角なら▲5七玉△4五桂▲4八玉で先手玉は詰みません。
このような形になれば先手が指せるようです。
なお▲3一銀で▲5三金が自然ですが△7七歩成があり、▲同玉なら△4四角で▲5九玉なら△2六角で5三の金が抜かれるので要注意です。
やはりこれだけの変化があれば短い時間で指しこなすのは難しいようです。
直接手の王手でなく詰めろをかけるのが参考になった1局でした。