金を重たく打って攻めを継続する


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△8四歩と打った局面。ソフトの評価値-88で互角。

後手の△8四歩は▲8五桂を防いだ手です。

駒の損得はなくここで先手の手番ですが、先手玉の守りが7七の金の形でやや不安定なのが気になっていました。

先手の5七の銀と5九の飛車の位置関係も少し微妙で、5七の銀がいるのでなんとかバランスを保っているという感じです。

対局中は、攻めるより自陣に手を入れた方が無難かと思い▲7八金打と固めたのですがこれが良くなかったようです。

実戦は▲7八金打△3三桂▲4六銀△6六桂で、ソフトの評価値-801で後手優勢。

この手順は、▲7八金打と自陣に金を打って埋めた手に△3三桂と遊び駒の桂馬を活用するのを軽視していました。

▲4六銀と4筋を受けたのですが、△6六桂が厳しかったです。

△6六桂は金取りですが、数手前に▲7八金打とした手を直接とがめにいっています。

桂馬のような安い駒で守りの金を攻められるのは厳しく、▲6八金と逃げるのでは先手の手の流れがおかしいです。

▲6八金と逃げて後から▲6七歩と打って▲6六歩を桂馬が取れる展開になればまだしもですが、さすがに手数がかかりますのでそれまでに後手に手を作られて先手がまずそうです。

6五の歩が6筋の位を取っているので。△6六桂は急所のようです

▲7八金打は受けの手だったのですが、あまり受けの手になっていなかったようです。

▲7八金打では▲5二金がありました。ソフトの評価値-61で互角。

この▲5二金は飛車取りですが、普通は金が重たくなかなか打つ気になりません。

まず敵陣に打つなら角をどこに打つかと考え、打つ場所がなかったら別の手を考えるのが自然です。

そのときに▲5二金が見えるかどうかということですが、飛車が逃げた時に▲5三金と歩を補充して銀取りになるのが大きいです。

▲5二金△8一飛▲5三金△6三銀▲4四歩△4七角▲4三歩成△3六角成▲5五桂△3七馬▲4九飛で、ソフトの評価値-89で互角。

この手順は△8一飛と逃げたときに▲5三金と引いて、△6三銀に▲4四歩としてと金を作る狙いです。

と金が間に合って後手の金駒と交換できれば理想的な展開です。

また▲5五桂と打って後手の馬の利きを止めるのも大きいです。

後手は△4七角から馬を作って桂馬を取って桂得になりますが、▲4九飛と逃げた形が意外と先手の飛車が軽くいい勝負のようです。

▲5二金△8一飛▲5三金△5一飛▲6二角△同金▲同金△3一飛▲5三金△8一角▲6三歩で、ソフトの評価値+260で互角。

この手順は▲5三金と引いたときに△5一飛と催促する手ですが、▲6二角が継続手で△同金▲同金△3一飛に▲5三金が重たいながらもうるさい手です。

先手の持ち駒は少ないですが、後手に食らいついているのでいい勝負のようです。

金を重たく打って攻めを継続するのが参考になった1局でした。