玉を包むように寄せる

上図は、先手居飛車に後手がゴキゲン中飛車からの展開で、▲9四桂の王手に△9三玉と逃げた局面。ソフトの評価値+3453で先手勝勢。

ここではだいぶ後手玉の寄り筋が見えてきたのですが、ここからどうやって寄せるかという局面です。

先手玉には△9九銀する手はありますがまだ▲7九玉で全然詰みませんので、確実な寄せでいい場面です。

実戦は▲9一飛△9二歩▲8二銀△9三玉▲9二飛成△9三香で、ソフトの評価値+2444で先手勝勢。

この手順は▲9一飛から▲8二銀とした下から玉を追う手ですが、△9三香と打たれるとまだ寄せが見えません。

先手も駒が不足しており攻めてはいるものの決め手がないので、気分的にはあまりいい展開ではありません。

まだ先手がだいぶいいようですが、このような局面から何度もひっくり返されることが多いです。

寄せにいって寄せが見つからず、あせって正確な手を逃がすというのがパターンです。

△9三香には▲6七銀△7五馬▲7六銀で、ソフトの評価値+2240で先手勝勢ですが、最初から別の手順もありそうです。

▲9一飛△9二歩▲6一馬△同銀▲8五金で、ソフトの評価値+6760で先手勝勢。

この手順は▲9一飛△9二歩までは同じですが、そこで▲6一馬△同銀に▲8五金と玉の逃げ道に金を打ち、玉を包むように寄せる手です。

次の狙いは▲8二銀ですが、これが後手は受けづらいです。

敵の打ちたいところに打ての△8二香なら▲8一飛成で受けなしです。

▲8五金に△8四歩なら▲8一飛成△8五歩▲8二龍△9四玉▲8六桂△同歩▲8五銀まで詰みです。

▲8五金で後手玉は受けなしなので攻める手ですが、△9九銀は▲7九玉で寄りません。

よって▲8五金で先手勝勢ですが、ポイントは9四の桂馬を取られない形にして▲8二銀からの詰めろをかける形にすることだったです。

手順は平凡で分かりやすいのですが、これを実戦で指せるかというと本局みたいに逃すことが多いです。

寄せは金を最後に使うという先入観があると▲8五金は見えませんので、このあたりは色々な寄せの形を覚えていくしかなさそうです。

よく出るパターンを覚えて、次に似たような局面になったときにあまり考えなくてもいいところに着手できるようになりたいです。

玉を包むように寄せるのが参考になった1局でした。