上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4八ととした局面。ソフトの評価値+219で互角。
▲4四銀と出た手に3八のと金が△4八とと捨ててきたのですが、ここで先手はどう指すかという局面です。
△4八とで後手の飛車が成れるのは確実で、▲3五銀では△5八と▲同金△3八飛があります。
よって先手は飛車が逃げるか▲4八同飛とするかのどちらかです。
実戦は△4八と以下▲5六飛△5五歩▲同角△同飛▲同銀△4七角で、ソフトの評価値-381で後手有利。

この手順は▲5六飛と逃げて次に▲5三歩成を狙いましたが、そこで△5五歩がありました。
△5五歩は焦点の歩ですが、▲5六飛と逃げたことで△5五歩が飛車にあたります。
△5五歩に▲同銀は駒が下がりますし、△5五歩に▲同飛は△4四銀がありますので▲同角としましたが、△5五同飛がうまい手で▲同銀に△4七角で後手の技がかかったようです。
飛車と角の交換ですが、2九の桂馬が取られる形なので後手有利です。
また4八にと金が残っているので、うまくいけば先手の金駒との交換も望めます。
どうもこの展開になると先手の飛車が逃げる位置がまずかったようです。
▲5六飛では▲4八同飛がありました。
△4八と以下▲4八同飛△3九飛成▲5八飛△4四銀▲同角△6九銀で、ソフトの評価値+235で互角。

対局中は▲4八同飛とすると△3九飛成が飛車取りになるので。それ以上考えませんでした。
しかし▲4八同飛の方がよかったようです。
この手順の▲4八飛はと金を払う手ですが、△3九飛成と飛車が成ってしかも飛車取りなので後手が大成功のような感じがします。
振り飛車をもって美濃囲いから飛車が捌けた形になるので、人によってはもう勝った気分になるかもしれません。
先手の飛車が捌けていないのに対して、後手は△4四銀から銀を取って△6九銀と割打ちの銀を打ってきます。
この手順だけ見ると後手はやりたい放題という感じですが、形勢は互角のようでむしろ先手持ちになっています。
このあたりの先入観があると形勢判断がうまくできません。
この局面は互角で先手の金がはがされますが、先手の5四の拠点も大きく将来▲5三銀と打つ手がうるさいようです。
△6九銀以下▲同金△同龍▲2八飛△5六歩▲5三銀△4三金▲1一角成で、ソフトの評価値+245で互角。
この手順は△6九銀に▲同金△同龍に▲2八飛と逃げて一見先手が冴えないようでも次に▲2五飛の狙いがあります。
後手は忙しいので△5六歩と歩を垂らして実戦的な嫌味を作りますがそ、こで▲5三銀と打ち込んで△4三金に▲1一角成としていい勝負のようです。
対抗形なので先手も飛車が成れる形が理想形ですが、飛車が成れなくても自陣の受けに利かせれば駒が働いているという感覚のようです。
振り飛車に捌かれてもいい勝負なのが参考になった1局でした。