上図は、角交換振り飛車からの進展で△6六成桂と銀を取った局面。ソフトの評価値+975で先手優勢。
駒割りは先手の角得ですが、自玉が薄く後手に攻めこまれています。
後手玉もまだしっかりしており先手としても嫌な局面です。
この局面は後手は6六の成桂と7六の金に持ち駒の銀の3枚の攻めになるのですが、3枚の攻めは攻めが続くかどうか微妙です。
4枚の攻めは一般的には続きますが、3枚はうまく攻めないと攻めが途切れることがあります。
先手も守りの金駒が8六にいる銀しかいないので、玉の守りは薄いです。
そのような意味もあって対局中は自玉の近くに金駒を埋めた方がいいかと思い▲7八銀と打ちました。
実戦は▲7八銀△6七銀で、ソフトの評価値-197で互角。

この手順は▲7八銀と玉の近くに銀を埋めた手ですが、後手も△6七銀と合わせてきました。
普通は攻められる前に守り駒を増やして受けるというのは自然な感覚ですが、この局面の△6七銀とかぶせた手は結構厳しいです。
後手の次の狙いは、△7八銀成▲同玉△6七成桂▲8八玉△7八銀▲9八銀△8六金▲同歩△7九銀打▲同飛△同銀不成▲8七玉△8八銀成▲7六玉△6六飛▲7五玉△7四歩▲8五玉△8四歩▲7四玉△8三銀▲7五玉△7二飛で詰みという遊んでいる2二の飛車を使って寄せるというものすごい筋があります。
この寄せ方は先手玉が薄いと後手は左側の盤面全体を使う感じで、総力戦になれば先手が勝てません。
よって△6七銀には▲6九金と受けましたが、以下△7八銀成▲同金△6七銀と進めば千日手になるのが濃厚です。
最初の局面の▲7八銀では▲2二馬がありました。
▲2二馬△8六金▲同歩△7六銀▲4四馬△6七成桂▲7一銀△9三玉▲8二角△9四玉▲8七金で、ソフトの評価値+3525で先手勝勢。

この手順は▲2二馬と飛車を取って以下▲4四馬から▲7一銀と攻め合いにいく手です。
美濃囲いに攻め方が4四に角がいて持ち駒に飛車と銀があれば、いきなり7一から銀を打つのが持ち駒が多いときの寄せのパターンの1つです。
▲7一銀に△同金なら、同馬△同玉▲5一飛△6一銀▲6二金△8二玉▲7一角△9二玉▲9三金△同桂馬▲8二金まで詰みという筋があります。
この手順の▲6二金に△同玉も▲5三角△5一玉▲4二金まで詰みです。
よって▲7一銀に△9三玉と逃げましたが以下▲8二角から▲8七金がうまい手です。
最後の▲8七金も。先手玉が危ないようでも即詰みはありません。
▲8七金以下△同銀成▲同玉△7五金▲7六銀で、ソフトの評価値+4186で先手勝勢。
この手順の▲7六銀に△7八銀▲9八玉△7六金としても▲8五金で後手玉が詰みです。
また▲7六銀に△同金なら▲同玉で、ソフトの評価値+3981で先手勝勢。
このような形になれば先手玉は寄りませんでした。
自陣に先受けで埋めても悪い手があると分かった1局でした。