歩頭の桂馬の王手には逃げる手から考える

上図は、角換わりからの進展で△8六桂と打った局面。ソフトの評価値+2025で先手勝勢。

先手がだいぶ後手玉を追い込んでいる形ですが、3二の金や5三の銀や7三の金など金駒が残っている形で、あまりいい効率のいい駒の使い方ではありません。

また持ち駒もないのでやや攻めが不安ですが、7二に成桂がいて飛車取りなので▲8一成桂が間に合えば後手玉を寄せきれそうです。

対局中は先手勝勢までは気がついていませんでしたが、△8六桂は歩の上に桂馬を打って王手をする勝負手も全く見えておらず。どうもこのような終盤の競り合いが弱いのも自分の将棋の課題です。

早指しとはいえ△8六桂は予想しておかないといけませんでした。

△8六桂は王手なので取るか逃げるかしかありません。

実戦は△8六桂以下▲同銀△同歩▲8一成桂△8七歩成▲同玉△8六歩▲同玉△8五歩▲7七玉△8六金▲6六玉△5七銀で、ソフトの評価値-99997で後手勝勢。

ここからの手順は先手が一本道の逆転されるという流れですが、△8六桂に▲同銀とすれば△同歩が次に△8七歩成以下の詰めろです。

よって▲8一成桂として以下△8七歩成から後手が8筋に歩を連打して△8五歩まで進んでも、まだ先手が残っていると思っていました。

△8五歩に▲7七玉として△8六金が少し打ちにくいのですが、△8六銀だと▲6六玉で足りません。

△8六金に▲8八玉は△8七銀▲7九玉△6九とで詰みです。

よって△8六金に▲6六玉と逃げたのですが、そこで△5七銀も見落としていました。

△5七銀に▲同金しかありませんが、△7六金で詰みです。

後手の寄せがうまいとはいえ、最終盤で大きな読み抜けがあるようではさすがに逆転してもおかしくないです。

▲8六同銀では▲8八玉がありました。

△8六桂以下▲8八玉で、ソフトの評価値+2591で先手勝勢。

この手順は△8六桂に▲8八玉と逃げる手で、後手の持ち駒に角があれば△7九角▲同玉△7八金がありますが角はありません。

▲8八玉に△7八金は▲9七玉で不詰みです。

▲8八玉以下△6一歩▲5一角成△7二銀▲同金△7六桂▲9七玉△8三飛▲6四銀成△6三金▲同成銀△同銀▲8二銀△同飛▲同金で、ソフトの評価値+99979で先手勝勢。

この手順は△6一歩に▲5一角成が確実な手で、角を渡すと△7九角の筋があるので危ないです。

以下後手も△7二銀から△7六桂としますが、▲9七玉が意外と安全な位置です。

後手は駒不足のため受けに回るしかありませんが、先手があせらずに確実に迫って最後の▲8二同金で後手玉は受けなしです。

最初の局面の△8六桂のような手には取ったらどうかというより、最初は逃げたらどうなるかで考えた方がよかったかもしれません。

△8六桂の▲同歩は変化が複雑になりますが、▲8八玉だと意外と変化が少ないので考えやすかったようです。

歩頭の桂馬の王手には逃げる手から考えるのが参考になった1局でした。