感覚だけで手を選ばない

上図は、相掛かりからの進展で△3六歩と突いた局面。ソフトの評価値+325で先手有利。

ここまでは△4五歩と突いて▲同歩に△3六歩とした展開で、後手は角道を通して先手玉を睨んでいる形です。

4五の地点に銀や桂馬が出る筋やいつでも△6六飛と飛車と角を交換する筋もあるので先手も神経を使います。

幸い後手から5筋の歩を使った攻めがないのと、後手の飛車が6筋なのでまだ5七の地点は大丈夫のようです。

後手からすると5二に玉がいるので結構危ない形で、本来であれば△6二玉から△7一玉としたいところですが、先手から8筋を抑えられているので効果は不明です。

お互いの玉がやや危険な位置にありますがやむを得ない感じです。

実戦は△3六歩以下▲4四歩で、ソフトの評価値+203で互角。

この手の▲4四歩は後手玉の近くに歩を伸ばす手で。善悪は別としてこれが筋かと思って感覚的に指しました。

その手には△6六飛▲同歩△4五桂で、ソフトの評価値+618で先手有利と厳しくこられましたが、△3五角▲3六飛△4四角▲3四飛△6六角でソフトの評価値+131で互角のような展開もあったようです。

どちらの展開も、後手は自陣を整備しようがないので動くというのが後手の感覚のようで、後手は自玉が薄いので攻めても反動がきついとかを考えたらだめというのは参考になります。

また最初の局面では▲4四歩で▲3六同銀がありました。

▲4四歩で▲3六同銀で、ソフトの評価値+385で先手有利。

この▲3六同銀は、銀が自玉より反対方向にいくので全く考えていませんでした。

▲3六同銀とすることで5筋が弱くなるのと、一時的に2六の飛車の横利きが止まるから指しにくいという感覚ですが、どうも感覚だけで手を選んではいけないようです。

感覚だけで手を選ぶとつい安全な手ばかりを選択しそうで、逆に手が伸びない可能性がありそうです。

▲3六同銀以下△3八歩▲同金△4五銀▲4四歩で、ソフトの評価値+196で互角。

後手は▲3六同銀にさらに△3八歩と垂らして先手陣に嫌味をつけます。

▲3八同金に△4五銀とぶつけたときに▲4四歩が実戦的です。

△4五銀に▲同銀なら△同桂で、桂馬が5段目まで出ると後手も飛車と角と桂馬が目いっぱい働いてきます。

よって▲4五同銀とせず▲4四歩と垂らして後手の桂馬を捌かせせないようにして、持ち駒に銀が入れば▲4三銀の打ち込みを狙います。

このあたりは、攻めるにしても受けるにしても微妙なバランスで指し手が決まるようです。

感覚だけで手を選ばないのが参考になった1局でした。