上図は、相掛かりからの進展で▲3二桂成と金を取った手に△7四歩と突いた局面。ソフトの評価値+721で先手有利。
駒割りは飛金と角香の交換で先手が少し駒得です。
ただし、後手から△8九馬とされると先手の駒得も活きなくなる可能性が高くなるのでここは先手も大事なところです。
後手は△7四歩と突いて玉の懐を広げたのもしぶとい手で、後手の9九の馬も現在守りにも利いているので先手は攻める手が少し制約されています。
実戦は▲4一飛△8九馬▲3三成桂で、ソフトの評価値+172で互角。
この手順の▲4一飛は後手の馬が守りからずれたら▲1一飛成や▲3三成桂で攻めを継続する狙いや▲4二飛成と王手をする含みだったのですが、本譜の進行は少し駒がだぶっている感じでよくなかったようです。
一見▲4一飛は色々な味を残してまずまずかと思っていたのですが、この飛車打ちは少しぬるかったです。
▲4一飛では▲4二飛がありました。ソフトの評価値+658で先手有利。

この▲4二飛は直接王手をする手です。
▲4二飛とするのは△5二金として飛車をはじく手や、3二の成桂が4筋に使いづらくなるというので感覚的に指しづらいと思っていました。
ただし▲4二飛に△5二金は▲4一飛成で次に▲4二成桂が受けづらいので、後手は受けの形になっていません。
▲4二飛以下△5二香▲7七桂△9七歩成▲同歩△同香成▲4一飛成△8七成桂▲同金で、ソフトの評価値+447で先手有利。

この手順は△5二香の合駒に▲7七桂と逃げる手で、ここで受けに回るのがよかったようです。
後手は9筋から香車を成りこみますが、ここで▲4一飛成がまた指しにくいです。
5二に香車がいて後手玉は横には強いのですが、1段下がって▲4一飛成とすると次にた▲4二成桂から▲5二成桂のような攻め筋もでてきます。
▲8七同金以下△9八銀▲8六金△7七馬▲同玉△5九角▲6八歩△4八角成▲4二成桂△2六馬▲5二成桂△同金▲7一角△7三玉▲8二角成△同玉▲8三金△同銀▲同歩成△同玉▲8四歩以下詰みで、ソフトの評価値+99979で先手勝勢。
この手順はやや先手がうまくいきすぎですが、後手が△9八銀から攻めてきた手に▲8六金とかわして、以下△7七馬から△5九角と後手が厳しく迫る手です。
先手玉もかなり危ない形ですが、▲4二成桂から▲5二成桂として▲7一角と下から迫る手順です。
最後は角を捨てて▲8三金からの寄せでこれも難しい手順なのですが、▲8四歩に△同玉なら▲8五香△7三玉▲8二銀の筋があります。
▲8二銀に△6二玉なら▲7一龍で詰みです。
▲8四歩に△7三玉なら▲8二銀があり、△同玉なら▲5二龍と手順に金を取って詰み筋です。
また▲8二銀に△8四玉は、先手は香車が持ち駒に2枚あるので▲8五香△9四玉▲9五香で詰みです。
また▲8二銀に△6四玉は▲4四龍の王手があり、以下△5四桂▲6五香△同玉▲5六銀△6四玉▲6五香で詰みです。
飛車を直接王手に打って後で下に成るのが参考になった1局でした。