上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△8四歩と突いた局面。ソフトの評価値+188で互角。
先手は矢倉に組んでできれば▲7五歩と位を取りたかったのですが、後手が早い段階で△7四歩としたためやや平面的な矢倉の駒組みです。
△8四歩は後手が将来銀冠を目指す手で、ここで先手も普通に駒組みをしては少し面白くないと思い▲5六角と打ちました。
実戦は▲5六角△8三銀▲3四角△4二金で、ソフトの評価値+69で互角。

この手順は▲5六角と打って3四か7四の歩のどちらかを取りにいく狙いです。
後手は両方を防ぐ手がないため△8三銀として、以下▲3四角と3筋の歩を取らせる展開です。
先手は1歩得ですが筋違い角に対して、後手は持ち角なのでいい勝負のようです。
先手は理想をいえば後手が3三に桂馬を跳ねている形で、先手は1歩得をしてから後手の桂頭を狙うような形がよかったのですが、桂馬を跳ねていない段階で▲3四角とするのはどの位の効果があるか分かっていませんでした。
▲5六角はソフトの4つの候補手に上がっていない手でしたが、思ったほど悪くはなっていなかったので少し意外でした。
ソフトの推奨手は▲5六角で▲5八金でした。
▲5八金△8三銀▲5六銀△3三桂で、ソフトの評価値+135で互角。

この手順は▲5八金として金を玉の守りに近づける手で普通の手です。
後手からいつでも△3九角のような手は気になりますが、いつまでも4九の金の形のままだと玉がやや薄いので堂々と上がります。
以下△8三銀と銀冠を目指す手に▲5六銀が形のようです。
▲5六銀は次に▲4五銀から▲3四銀が狙いで、3四の歩を目標に動きます。
よって後手は△3三桂と跳ねて▲4五銀には△同桂の形で受けます。
先手はここから穴熊を目指します。
△3三桂以下▲6八金右△7二金▲1六歩△2一飛▲9八香△4二金▲9九玉△7三桂▲8八銀△4四銀▲3六歩△6四角▲4八飛△2五桂▲6五歩△5三角▲7九金△9二香▲4五歩△3三銀▲7八金寄△9一飛で、ソフトの評価値+146で互角。
この手順は少し長いですが、先手は穴熊にする手に対して、後手は▲3六歩を待ってから△6四角と先手の飛車の斜めのラインを狙う筋です。
▲4八飛と受けた手に△2五桂を歩得をする形で、以下先手は▲7八金寄と普通の穴熊にする形に対して、後手は△6四角と△7三桂と△9二香と△9一飛の形で9筋に狙いをしぼった形です。
9筋に駒が集中するのは先手からすると嫌な形ですが、以下▲4六角として△8五桂を跳ねさせない受けをしていい勝負のようです。
先手は矢倉に組んだら位を取るか、位が取れなかったら穴熊を目指す感じのようです。
矢倉から穴熊を目指すのが参考になった1局でした。