上図は、相掛からの進展で△7二銀と8一の銀が上がった局面。ソフトの評価値+228で互角。
8一の銀が△7二銀と上がった形は指し手の経緯が少し違和感がありますが、序盤の段階で△7二銀型に▲8二歩と打って△9三桂に▲8一歩成△同銀とした8一の銀が△7二銀とした展開です。
少し前までの相掛かりはこのような指し方はなかったのですが、△7二銀型に先手は後手に横歩を取らせて▲8二歩と打って桂馬を攻める形です。
8筋は先手の守備の配列ですが、後手が歩を交換したところを逆用してポイントを稼ぎたいという指し方で、自分自身はまだ感覚が今一つかめていません。
この局面は後手の7二の銀と6一の金はしっかりしていますが、9三の桂馬がやや不安定な形で狙われやすいです。
ただし先手も2歩損しているので、ゆっくりした展開になると後手の方がたくさん指したい手があります。
よって対局中は少し早めに動きたかったのですが、6八の玉の形が後手に桂馬を持たれると△7六桂のような手があるのでそれを避けました。
実戦は▲5八玉△8一飛で、ソフトの評価値+22で互角。

この手順の▲5八玉は部分的にはある手ですが、後手の△8一飛も4段目の飛車を下段に引いて飛車が軽い形になったので、やや後手が得をしたようです。
ただし不思議なのはこの局面が互角だったことで、対局中はだいぶ先手が損をしたとばかり思っていたのですが、そこまで悲観するような局面ではなかったということです。
普通は先手が2歩損していつでも後手から△8六歩のような垂らしの歩があるので、先手はそれを気にしながら指さないといけないです。
△8一飛に▲8七歩と受ければ8筋は受かりますが、先手は歩切れで後手は持ち駒に3歩ある形なので、さすがに▲8七歩と打ちたい気分にはならないです。
△8一飛には▲9五歩を推奨していますが、それだったら後手の飛車が4段目のやや不安定なときに動いた方がよかったようです。
▲5八玉では▲9五歩がありました。
▲9五歩△同歩▲同飛で、ソフトの評価値+283で互角。

この手順は9筋の歩を交換して飛車を横に使う展開です。
普通相掛かりは飛車を縦に使うのが自然ですが、横に使うのは後手番の横歩取りの飛車の活用に似ているかもしれません。
感覚が今一つなじまないところはありますが、先手は8筋と9筋の戦いで有利になれば戦いやすいということだと思います。
逆に後手はここで不利になると、2筋と3筋に手が伸びていないので戦う場所が少ないです。
▲9五同飛に△8三銀なら▲9四歩△8四銀▲9六飛で、ソフトの評価値+583で先手有利。
この手順は先手がうまくいきすぎですが、△8三銀と後手は攻め駒を増やしてきたのですが、桂頭を狙う▲9四歩があり△8四銀としても▲9六飛と飛車交換を迫って先手が指せるようです。
後手は玉が薄く飛車交換できないので、桂馬が取られそうです。
▲9五同飛に△9四歩なら▲同飛△4二玉▲8七歩△3六飛で、ソフトの評価値+315で先手有利。
この手順は△9四歩と敵の打ちたいところに打ての手で、先手の▲9四歩を打たせないようにする手です。
以下は先手有利になっているようですが、狙いが分かりづらくほとんど互角のような将棋です。
相掛かりで9筋の桂頭を狙うのが参考になった1局でした。