上図は、後手が角交換振り飛車からの進展で△5五歩と突いた局面。ソフトの評価値+120で互角。
先手が筋違い角から1歩得して穴熊に組んだ展開ですが、後手が△5五歩と突いて戦線拡大を図った手です。
銀取りなので銀で歩を取るか逃げるかのどちらかですが、このようなところでミスが起こりやすいです。
対局中は、▲4七銀とか▲6七銀と逃げるのは穴熊に組んだのに元気がない指し手だと思い、最悪銀が死ぬ形になるかもしれないですが▲5五同銀としました。
実戦は▲5五同銀△7三角▲5六歩△9五歩▲同歩△同香で、ソフトの評価値-141で互角。

この手順の▲5五同銀に△7三角を少し軽視していました。
▲5六歩と突いて銀を守りますが、そこで△9五歩からの端攻めの組み合わせが気がつきませんでした。
後手に歩が入れば△5四歩で先手の銀が死ぬ形なので、うまくいって銀と香車の交換で先手が少し駒損です。
評価値は互角のようですが、角の働きも後手の方がいいので先手の失敗です。
失敗の原因として2つあるのですが、1つは▲5五同銀としても銀の働きが悪く、その銀を応援するような駒がなく、単独の銀なので狙われやすいことに気がつかないといけなかったです。
もう1つは、穴熊だから強気に指さないといけないと思い、自ら無理っぽい変化にも飛び込んだのがまずかったです。
▲5五同銀では▲4七銀がありました。
▲4七銀△7三桂▲6七角で、ソフトの評価値+82で互角。

この手順の▲4七銀は最初は元気がない手だと思っていたのですが、5八の角を6七で活用するなら▲4七銀は自然な手です。
以下△7三桂に▲6七角とするのは、▲2四歩から▲2三歩の狙いがあります。
▲6七角に△6四歩なら▲2四歩△同歩▲2三歩△6二飛▲2四飛△6五歩▲同歩△4八角▲2二歩成3三金▲2七飛△2六歩▲2八飛△3九角成▲2六飛で、ソフトの評価値+213で互角。
この手順は△6四歩は先手の角頭を狙う手で先手としても嫌な手です。
先手は▲2四歩から▲2三歩としますが、△6二飛と飛車を6筋に回って先手の攻めを受け流すような展開です。
▲2四飛に後手は6筋を突き捨ててから△4八角ともたれるような指し方で、馬を作って先手の飛車を狙います。
先手は待望の▲2二歩成としますが後手も△3三金と飛車を成らせないように受けて、▲2七飛に△2六歩から飛車を狙います。
後手の指し方が軽く先手の攻めが重いのでうまくいっていないように見えても、後手は歩切れで先手の飛車を追えないので実戦は互角のようです。
このような展開であれば、最初の局面では▲4七銀の方がよかったようです。
穴熊に組んでも丁寧に指すのが参考になった1局でした。