桂馬は控えて打つ

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△7三角と打った手に8二の馬が▲同馬として△同飛と進んだ局面。ソフトの評価値+908で先手優勢。

対局中はまだ難しい局面だと思っていたのですが、ソフトの評価値はだいぶ先手優勢になっていました。

後手が歩切れに対して、先手が持ち駒に7枚も歩があり4歩得なのが大きいようです。

早指しの対局では中盤くらいから、歩の枚数を数えるような余裕はないことが多いですが、今改めて見ると歩がたくさんあるということは細かい攻めや受けが効くことが多いのでだいぶ先手が指しやすい感じです。

ここで貴重な手番が先手に回ってきたのですが、ここまで先手がやや受け身な展開だったので、もう少し受け中心の指し手を選んだ方がいいかと思い▲8二角としました。

結果的には▲8二角はよくなかったようです。

実戦は▲8二角△6三飛▲6四歩△8三飛▲9一角成△7四桂で、ソフトの評価値-329で後手有利。

この手順の▲8二角は後手の飛車を攻めて、馬を作る展開になれば自陣がさらに強化されると思ったのですが、△6三飛に▲6四歩と打つと先手の角の利きが止まるのが痛かったです。

以下△8三飛に▲9一角成として香車を取ってもやや馬の働きが悪く、△7四桂と打たれることで後手に攻め手が回った感じです。

このような展開だと△6六桂や△8六桂の狙いがあり、後手の飛車と7六の歩も拠点の攻めとして活用できそうです。

数手で形勢が悪くなるのが将棋の難しいところです。

▲8二角では▲4六桂がありました。ソフトの評価値+852で先手有利。

この▲4六桂は先手が最初から攻めるという意識があれば浮かびそうな手です。

局面の手の流れから受け身の手が浮かぶのは仕方ない面もありますが、このあたりはもう少し柔軟に考えた方がよかったです。

▲4六桂は桂馬は控えて打てという手で、次の狙いは▲3四桂です。

さすがにそこに桂馬を跳ねられては後手陣がもたないので△3三銀とします。

▲4六桂以下△3三銀▲5四桂△同歩▲7四歩△6三飛▲6四歩△同飛▲6五歩△7四飛▲4三銀で、ソフトの評価値+1234で先手優勢。

この手順は△3三銀と受けたのですが、今度は▲5四桂と銀を取る手がありました。

銀と桂馬の交換で先手がやや駒得となり、以下△5四同歩に▲7四歩が味がいい手です。

△7四同飛なら3段目から飛車がすれて後手玉の守りが弱くなりますので△6三飛としましたが、そこで▲6四歩から▲6五歩が厳しいです。

先手は持ち駒に歩がたくさんあるのが大きく、先手をとって後手の飛車の利きを止めて先手陣を固くできるのが大きいです。

以下△7四飛に▲4三銀と打ち込んで先手が指せるようです。

桂馬は控えて打つのが参考になった1局でした。