手が広い局面でどれも難しい

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6三金左と5二の金が上がった局面。ソフトの評価値+106で互角。

先手も後手もお互いに遊び駒が少なく大駒も働いているので、いい勝負のようです。

先手の4八の歩の位置が気になりますが、後手の飛車成りを受けた形で悪い手ではなかったようです。

この局面を改めて見てみると、先手からは▲2二歩や▲3四歩や▲6四歩など指したい手がたくさんありますが、どの手もソフトの候補手には上がっていませんでした。

ちなみに▲2二歩なら△9五歩で、ソフトの評価値-137で互角。

▲3四歩なら△4四角▲2四飛△2二歩で、ソフトの評価値-24で互角。

▲6四歩なら△7四金で、ソフトの評価値-229で互角。

どの手も決定的に悪いということはなさそうで、どれも互角のようです。

実戦は▲5七銀としました。

▲5七銀は手順に△6五歩と打たれる手を受けた意味ですが。後手の角道が先手玉に直通するので一長一短です。

▲5七銀に△4三飛で、ソフトの評価値-17で互角。

△4三飛は▲7六金には△7四金として5三の地点を飛車で守る意味です。

なお実戦は▲5七銀に△4四飛と3四の地点を守ったので▲7六金で、ソフトの評価値+121で互角。

飛車の逃げる位置で評価値が変わるのが将棋の面白いところです。

ただ▲5七銀には△4一飛から△4五飛の1段目から5段目のどこに逃げてもそれなりに意味がある位置なので、指運みたいなところはありそうです。

▲5七銀では▲6八角がありました。

▲6八角△4五飛▲3四歩で、ソフトの評価値+126で互角。

この手順は▲6八角と飛車取りにしてから△4五飛に▲3四歩として、後手の角の位置を聞く手です。

後手の3三の角の好位置なので角をずらす意味ですが、▲3四歩に△4四角は▲3七桂があります。

また▲3四歩に△5一角は▲8六歩と桂馬を取りにいきます。

このあたりはちょっとした形の違いでの手の組み合わせですが、後手は普通に角を逃げると先手がの方が指しやすいみたいです。

▲3四歩以下△6六角▲同金△6五銀▲1八角△6六銀▲4五角△6七歩▲8六角で、ソフトの評価値+617で先手有利。

▲3四歩に△6六角から△6五銀とするのが実戦的には嫌な手順です。

それに対して▲1八角ですが、これも実戦ではまず浮かばない筋です。

以下△6六銀▲4五角と駒の取り合いになりますが、やはり将棋はどこかで踏み込まなくてはいけないようです。

終始自玉を安全に指すというのは、まずないと思った方がいいみたいです。

先手有利になっていますが実戦的にはほぼ互角のような感じで、どこまでいっても将棋は難しいです。

手が広い局面でどれも難しいのが参考になった1局でした。