上図は、角換わりの力戦形からの進展で△2二銀と上がった局面。ソフトの評価値+108で互角。
先手は横歩を取って1歩得ですが、どうしても飛車を2筋に戻ると手損になることが多いので、手損を避けるなら2筋以外で飛車を活用することになります。
ただし、2筋以外は自陣の歩が邪魔をして飛車の可動範囲が狭いので後手に狙われやすいのが難しいところです。
序盤で先手は横歩を取らなければこのような展開にはならないのですが、色々な棋譜を見るとだいたい先手は横歩を取ることが多いようなので、横歩を取るようにしています。
先手の歩得がいいか後手の手得がいいかは、結局はいい勝負のような気がします。
△2二銀の局面は後手から△2五角や△4五角のような打ち込みがあるので、先手も神経を使います。
実戦は、▲5八玉△6四銀▲1六歩△3三桂▲2四飛△2五歩で、ソフトの評価値-55で互角。

この手順は、▲5八玉と上がってから▲1六歩と突く手で3九の銀と3八の金を後回しにした形です。
▲1六歩は将来▲1七桂と跳ねる狙いで突きましたが、展開によっては端歩はあまり効果がない場合があり1手パスに近いこともあるのでやや危険だったかもしれません。
後手は△3三桂から△2五歩と先手の飛車の働きを抑えるのが狙いで、次に△2三銀とする手があります。
実戦はここで▲3四飛としましたが、2四にあった飛車が3四から2四に戻って再度3四に回る展開はだいぶ先手が手損になっているので今見ると違和感があります。
何気ないところですが、先手が少し損をしている感じです。
▲5八玉では▲3八金がありました。
▲3八金△4一玉▲5八玉△6四銀▲2四飛△3三桂▲4八銀△2五歩▲5六角で、ソフトの評価値+89で互角。

この手順は▲3八金として2七と4七の地点を補強する手です。
昔の感覚でいえばこの手が自然だったようですが、最近はこの手をあまり見ない感じです。
▲3八金型より▲3八銀型の方が多い感じですが、将棋は手が広いようです。
先手は▲3四の飛車を2四にしたのは、2筋に歩が使えるという意味で3筋にいるより2筋の方が飛車の働きが軽い意味ですが、後手も△2五歩として飛車の働きを抑えようとします。
△2五歩の後は△2三銀の狙いがあるので、先手はどのように防ぐかですが▲5六角と打つのが形のようです。
▲5六角に△5二金なら▲2三歩△3一銀▲3六歩で、ソフトの評価値+258で互角。
この手順は▲2三歩と飛車と角の利いているところに歩を打つのが盲点で、△3一銀と引かせてから▲3六歩として、以下3筋の歩をのばして後手の桂頭を狙う展開です。
▲5六角に△1四歩なら▲7四角△5二金▲5六角で、ソフトの評価値+57で互角。
この手順の△1四歩は▲2三歩なら△1三銀と反発する狙いですが、▲7四角と歩を補充して▲5六角と戻る展開です。
先手は飛車と角だけの将棋になっているのでやや単調ですが、これでも結構難しいようです。
序盤の力戦形の大駒の使い方が参考になった1局でした。