上図は、相掛かりからの進展で△8六同飛と8筋の歩の交換をした局面。ソフトの評価値+23で互角。
ここで実戦は▲2四歩と突いたのですが、ここで平凡に▲8七歩だとどのくらい損なのかが気になっていました。
昔は飛車先の歩を交換されるのはだいぶ損のような感覚だったのですが、最近は飛車先の歩の交換は横の歩が取れるときに突く方が多いみたいです。
そのような意味では△8六歩からの歩の交換は横の歩が取れないのでタイミングが少し早いのですが、それで形勢に大きく差が出るということはなく自然の手です。
△8六同飛以下▲8七歩△8四飛▲7六歩△7四飛▲2六飛△6二玉▲8六歩で、ソフトの評価値±0で互角。

▲8七歩と打って△8四飛とされると先手から飛車先の歩の交換ができません。
これだけ見れば先手が少し損のようですが、形勢は互角のようです。
▲7六歩に△7四飛がたまに出る後手からの狙い筋の1つですが、▲2六飛と受けます。
▲2六飛では▲7七金と歩を守る手もあり、昔は▲7七金が圧倒的に多かったのですが、最近は半々という感じです。
ただし▲7七金は相手が相掛かりの場合に多く、▲2六飛は相手がひねり飛車の場合に多い感じです。
今回の▲2六飛は相掛かりの場合なのでやや珍しいいかもしれません。
その時の指し手の流行みたいなのもあるので、正直違いはよく分かりません。
△6二玉に▲8六歩があまり見ない手です。
▲8六歩は最初に見た時はびっくりするのですが、慣れてくると将棋の戦術の幅が広がりそうです。
▲8六歩以下△4二銀▲8七金で、ソフトの評価値+55で互角。

▲8六歩から▲8七金は、部分的には自分から形を崩しているという感覚に陥りそうな駒組みですが、後手が右玉でひねり飛車にしそうな駒組みに対抗する手段です。
以前は▲8七金とか△2三金という構えは少なかったですが、角換わり腰掛銀でも▲8七金型で駒組みを進めるというのがたまに見られます。
最初に▲8七金を見た時は少し違和感があったのですが、慣れてくると▲8七金も立派な形に見えるのが不思議です。
金は3段目に上がると横は弱くなるのですが、上部は手厚くなります。
▲8七金以下△5四飛▲4六歩△7一玉▲4七銀△5一銀▲2八飛△5二銀▲3六歩△8二玉▲5八金△1三角▲6六角で、ソフトの評価値+156で互角。
この手順は後手は美濃囲いにして△8二玉まで囲う形にして、先手はバランス型の駒組みでこれでいい勝負のようです。
後手玉の方がしっかりしているので、先手がどこかで受けそうなうと後手に一気に形勢が傾く駒組みですが、玉の固さだけでなくバランス型にも指しこなせるようになると幅が広がりそうです。
ソフトがこの展開を互角と見ているのも興味深いです。
▲8六歩から▲8七金型で駒組みをするのが参考になった1局でした。