上図は、相掛かりからの進展で△9五飛と8五の飛車が歩を取った局面。ソフトの評価値+192で互角。
後手は歩が2枚あるときに、9筋から△9五歩▲同歩△9六歩から動いてきた展開です。
後手からいつでも△9七歩成の筋があるので先手は少し嫌な形で、早くも勝負所にきたという感じです。
対局中は▲9八歩はあまりいい手ではなさそうと思いながらも、いつでも△9七歩成の筋に神経を使うのはよくないと思い▲9八歩と打ちました。
実戦は、▲9八歩△3四歩▲7六歩△3三桂で、ソフトの評価値+19で互角。

最近の将棋は早繰銀や横歩取りなどの戦型で、▲8八歩や▲2八歩や△2二歩や△8二歩と2段目に歩を打って自陣の隙を消すという指し方があります。
昔は2段目に歩を打って自陣の隙を消して受ける形はあまりよくないと思っていたのですが、以前ほどの違和感はなくなったようです。
ただし、▲9八歩と打つ形は9九の香車が全く使えない形になるので、2筋や8筋に歩を打つのとは少し意味合いが違うようです。
形勢は互角のようですが、先手は9筋からの進展性はないのでやや損なのかもしれません。
▲9六歩では▲2四歩がありました。
▲2四歩△2五歩▲8六飛△8五歩▲9六飛△同飛▲同香△同香▲9一飛で、ソフトの評価値+227で互角。

この手順は▲2四歩と垂らす手で、次に▲2三歩成があるので△2五歩と打ちますがそこで▲8六飛の途中下車が面白いです。
次に▲8二飛成があるので△8五歩と打ちますがそこで▲9六飛と飛車をぶつけるのが強い手です。
飛車交換をして△9六同香の瞬間は先手の香損ですが、そこで▲9一飛と打ち込んでどうかという展開です。
▲9一飛に△9三香なら▲9四歩△9八香成▲9三歩成△同桂▲9四歩で、ソフトの評価値+936で先手優勢。
この手順は△9三香と香車を足して次に△9八香成が狙いですが、▲9四歩が意外と厳しいです。
後手は△9八香成として先手の角は助からないのですが、角取りより先手の▲9三歩成△同桂に再度の▲9四歩でと金を作る攻めが厳しいです。
後手が角を取れば後手の駒得ですが、後手陣は横の攻めに弱い形です。
また2四に攻めの拠点の歩がいるので、▲2三香などの攻めも生じます。
このような展開になれば、後手の9筋の攻めを先手が逆用したような感じです。
後手は▲8六飛と回った時に△8五歩でなく△7一金とする方がよさそうですが、▲7六歩として△8五歩と打たれたら▲9六飛のような展開です。
初めて見ると少し考えづらい手の流れですが、このような指し方もあるようです。
簡単に▲9八歩と打たずに指すのが参考になった1局でした。