上図は、相居飛車から進展で△5四銀と打った局面。ソフトの評価値+4433で先手勝勢。
後手玉の周辺は3五に香車がいるのと3六に桂馬がいるので、この瞬間は後手玉は入玉しにくい形になってます。
対局中はここで先手の手番なのでここで後手玉を寄せ切りたいと思っていましたが、寄せが見えなかったので普通に指しました。
実戦は△5四銀以下▲8一角成△4八桂成▲4六香△同銀▲同歩△3七香成で、ソフトの評価値+465で先手有利。

将棋の難しいところの1つに中段玉を寄せるというのがあります。
中段玉は寄せ損なうと入玉されてしますので、駒の損得より入玉させないということに意識が強くなります。
厳密に言えば入玉されそうになっても寄せ切ればいいのですが、自陣に入った相手玉を寄せるのは桂馬や香車が使いにくいので使える駒が限定されます。
また入玉されても自玉が入玉できれば点数計算になるのですが、アマの大会では切れ負け将棋が多く点数計算の前に時間が切れてしまいます。
宣言法などの大会もたまにありますが、実際宣言法になった対局は自分は今まで一度も見たことがないのでなじみが薄いです。
よって普通に相手玉を寄せるのが自然だと思います。
本局も自然に指せばこのようになるのですが、△3七香成とされると3五からの入玉のルートが開けてきたので後手玉を寄せ切るのは大変です。
▲8一角成では▲4六歩がありました。ソフトの評価値+3360で先手勝勢。

▲4六歩は6三の角が取られる形なのでとても指しにくい手で、まず実戦では浮かびません。
4七にあった歩も入玉を防ぐために歩だと思っていればそのまま置いておきたいのですが、4筋の歩を使って攻め筋を増やすというのがすごいです。
▲4六歩に△同銀なら▲4五歩があります。
▲4五歩に△同金なら▲3三龍があります。
▲4五歩に△同銀なら▲同角成△同玉▲5六銀△4四玉▲4五香で、△同金なら▲3三馬以下詰み、△5四玉でも▲4三龍まで詰みです。
この形は3五の香車が壁になっていますので守りに役立っていません。
▲4六歩に△6三銀なら▲4五香で同様の詰み筋です。
▲4六歩が分かれば後手玉の寄せが見える形ですが、▲4六歩が見えるかどうかで全く展開が違ってくるのが将棋の難しいところです。
▲4六歩と突き捨ててから▲4五歩と叩く筋や▲4五香と長く香車を使う筋が参考になります。
入玉を防ぐために歩を突き捨てるのが参考になった1局でした。