早めに▲4六銀として石田流をけん制する

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9四歩と突いた局面。ソフトの評価値+145で互角。

先手は▲5七銀と上がっているので持久戦模様の形で、当初は居飛車穴熊にする予定でした。

ただし対局中は9筋の端歩を受けから穴熊に組んでもいいかなと思って▲9六歩としたのですが、穴熊を目指すならやや駒組みが遅れた1手でした。

実戦は△9四歩以下▲9六歩△5四銀▲6六歩△5一角▲9八香△3五歩で、ソフトの評価値+171で互角。

この手順は先手は9筋を受けてから▲9八香と穴熊を目指す形ですが、後手は穴熊にされるのをけん制する意味で早めに3筋から動く駒組みを進めてきました。

後手玉は7一に玉をいる低い構えで完成しているので、後は飛車と角を使って3筋から先手の飛車のコビンを狙う感じです。

後手の角は将来△7四歩から△7三角として△3六歩のようなイメージです。

△3五歩の局面では先手の駒組みが少し遅れている感じで、ここから穴熊を目指す手もありそうですが、後手の速い動きに対応できるイメージがありません。

先手は穴熊にするなら最低は▲9九玉と▲8八銀は必要で、できればその後に▲7九金や▲7八金から▲6七金など指したいですが、いかんせん手数がかかります。

この局面で▲9九玉としなければ▲9八香は1手パスみたいな手になるので、やや作戦失敗の感じです。

実戦は△3五歩に▲1六歩として後手の速い動きに対応しようとしたのですが、この手もこのタイミングで必ず必要な手というわけではなさそうなので、ぬるかったかもしれません。

▲1六歩は△1五角を防ぐ意味と、後手が△7四歩から△7三角から△3六歩として、先手の飛車のコビンを狙ってきたときに事前に▲1七香と逃げる意味だったのですが、効果は不明です。

▲1六歩では▲4六銀がありました。ソフトの評価値+85で互角。

▲4六銀は部分的にはある手ですが、自玉の整備ができないない段階で指すのはさらに駒組みが遅れるのでどうかと思って考えていませんでした。

▲4六銀はぱっと見で意味が分かりづらいのですが、簡単に△3四飛の形にさせないという意味があります。

具体的には、▲4六銀に△3六歩は▲同歩△同飛▲3七歩△3四飛▲6八角で、ソフトの評価値+286で互角。

この手順は、後手は3筋の歩の交換をして△3四飛と引けば▲6八角として▲3五銀を狙います。

後手の飛車が4段目にいれば▲2四歩は△同歩とすることができて、後手の角を△7四歩から△7三角とすることができますが、後手の飛車が4段目にいないと同じように△7四歩から△7三角としても今度は▲2四歩があります。

そのような意味で▲4六銀は後手の石田流をけん制するのと、△7四歩から△7三角を事前に受けるので、1手の価値が高いようです。

ただし、先手は穴熊に組むのは相変わらず手数がかかるので、▲6七金から▲7八金として後手が持久戦模様にすればそこから▲9九玉という感じになりそうです。

早めに▲4六銀として石田流をけん制するのが参考になった1局でした。