上図は、相掛かりからの進展で▲4六歩と突いた手に△7五歩と仕掛けた局面。ソフトの評価値+77で互角。
相掛かりはお互いの手が広く定跡形になりにくいのですが、後手が△8五飛と中段に飛車を構えた形です。
後手の飛車の定位置は△8二飛か△8四飛が多いのですが、△8五飛は先手からの角のラインを緩和しつつ△7五歩のような飛車の横利きを使った攻めがあります。
△7五歩に▲同歩なら△同飛で、ソフトの評価値+27で互角。
この展開は後手が7筋の歩を交換して持ち駒に歩を増やす手で、形勢は互角のようですが、後手の飛車が軽くなったので先手はあまり指す気がしません。
△7五歩には▲2五飛はあったようで、△7三桂には▲7五歩でソフトの評価値+89で互角。
また▲2五飛に△7三銀なら▲7五飛で、ソフトの評価値+73で互角。
ここで興味深いのは後手の7三の地点に桂馬がいるか銀がいるかの違いで、▲7五歩とするか▲7五飛とするかです。
7三の地点が桂馬だと桂頭を狙う筋があるので▲7五歩と歩を伸ばしています。
また7三の地点が銀だと飛車交換になると△7二銀型より△7三銀型の方が後手は飛車の打ち込みに弱いので▲7五飛と飛車をぶつけています。
そのような意味で▲2五飛とするのはあったのですが、対局中は全く見えず強気に▲7七桂としました。
△7五歩以下▲7七桂△8四飛▲7五歩△7六歩▲6五桂△5四飛▲6八銀△6四歩で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は△8五飛型なので▲7七桂とすれば飛車取りになるという意味ですが、桂馬を跳ねると桂頭を狙われやすいです。
本譜もそのような感じで▲6五桂と跳ねた時に△5四飛が細かい受けで、5三の地点を守りながら△5七飛成を狙っています。
以下▲6八銀と受けましたが△6四歩で桂馬が取られる形です。
対局中は△5四飛を見落としていたので本譜の進行はだいぶ先手が悪いと思っていましたが不思議と互角のようで、このあたりの感覚というのがいまひとつ分かっていませんでした。
実戦は△6四歩以下▲5三桂成△同飛▲4五歩△6五桂で、ソフトの評価値-257で互角。
この手順は▲5三桂成として桂損の代わりに歩を2枚得する形ですが、△6五桂と打たれると先手はさらに駒損が少し大きくなりそうで失敗です。
▲5三桂成では▲4五歩がありました。
▲4五歩△6五歩▲7六飛で、ソフトの評価値-110で互角。

この手順は実戦と同じように桂損する展開ですが、6五の地点で桂馬を取られることで△6五桂とする手を防いでいます。
また▲4五歩から▲7六飛とすることで7筋の歩を処理して先手の傷を刑しています。
どちらかというと先手は粘りにでた手順で、駒損を最小限にした感じです。
この手順も▲7七桂がよくなかったので形勢はよくないですが、粘るならこのような感じでした。
失敗して粘る指し方が参考になった1局でした。