後手の駒を呼びこんで手を作る


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4四飛と上がった局面。ソフトの評価値+393で先手有利。

▲3五歩に△4四飛と上がって角頭を守った展開ですが、ここで先手はどうやって攻める手を続けるかという局面です。

ゆっくりしていると後手から△3五歩~△3六歩~△3七歩成がありますので、それなりに厳しい手が必要です。

対局中は少し指しやすいとは思っていましたが、先手有利になっているのは気がつきませんでした。

実戦は△4四飛以下▲2二歩△3五歩▲2一歩成△3六歩▲2五桂で、ソフトの評価値+85で互角。

この手順の▲2二歩に△同角なら▲2四飛で調子がいいので、△3五歩と後手は桂馬を見捨てます。

以下▲2一歩成△3六歩に▲2五桂と跳ねる展開です。

次に後手から△3七歩成とすれば飛車取りになるので、できれば先手は▲2九飛型で攻めたかったのですが、相手もいるのでなかなか思うようにはできません。

実戦は▲2五桂以下△3七歩成▲3三桂成△2八とで、ソフトの評価値+736で先手有利。

この手順は2九にいた桂馬が3三に成りこむ形で、角桂と飛車の交換でやや先手が駒得しているので先手が指せるようです。

なお▲2五桂には△5一角として△3七歩成を楽しみにすれば先手もまだ大変だったようですが。取れる桂馬を取らずに角が逃げるというのも少し指しづらいかもしれません。

最初の局面では▲2二歩でソフトは▲5五歩を示していました。

▲5五歩△同銀▲5六歩で、ソフトの評価値+412で先手有利。

この手順の▲5五歩は銀取りなので取るか逃げるかですが、△4三銀と逃げるのは▲5六銀で次に▲4五銀の受けがないので後手がまずそうです。

よって後手は△5五同銀ですが、そこで▲5六歩が手の流れのようです。

▲5五歩から▲5六歩は後手の攻め駒を呼び込む手順なので、先手としても怖いところはあります。

▲5六歩以下△4六歩▲同歩△同銀▲4五歩△3七銀成▲4四歩△2八成銀▲4三歩成△4五飛▲3四歩△7五飛▲7六歩△3五飛▲3三歩成で、ソフトの評価値+547で先手有利。

この手順は△4六歩▲同歩△同銀に▲4五歩が飛車取りになるのが大きく、飛車が逃げると▲4六銀で後手が銀損になるので勢い△3七銀成と進みます。

以下お互いに飛車を取り合って▲4三歩成が角取りですが、そこで△4五飛がうっかりしやすい切り返しです。

それに対して▲3三とは△7五飛で、先手は歩切れで▲7六歩と打てないので少し受けづらいです。

よって△4五飛には▲3四歩が面白い手で△7五飛に▲7六歩と打てるのが大きく、以下お互いに角を取り合って先手が桂損ですが、先手玉の方が固く飛車を打てば後手の桂馬や香車を取り返して駒損は回復できそうなので、先手が指せるようです。

後手の駒を呼びこんで手を作るのが参考になった1局でした。