対抗形で角交換を目指す

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5四銀と上がった局面。ソフトの評価値+46で互角。

後手は△5四銀としていいタイミングで△6五歩とか△4六歩で暴れてくる狙いです。

先手の角が8六にいるのですぐに△6五歩は突きづらいですが、後手は大駒を活用するならこのような筋です。

後手玉の固さは先手の穴熊より固くはなさそうですが、後手玉への距離感がつかみづらい形です。

後手玉は場合によってはここから銀冠に組むこともありそうですが、それだったら最初から美濃囲いから高美濃にして銀冠にするのが普通です。

対局中は、先手の駒組みが完成しているのでこれ以上手待ちをしてもしょうがないと思い動いていきました。

実戦は▲2四歩△同歩▲7五歩△同歩▲同角△8四歩▲3五歩で、ソフトの評価値+38で互角。

この手順の▲2四歩はややタイミングは早いかと思いましたが、▲1六歩として△1五角の筋を消す代わりの手です。

▲2四歩に△同歩とすれば△1五角の筋がなくなりますし、▲2四歩に△同角なら角が動けば▲2三飛成が生じます。

これで▲1六歩は省略できましたが1歩損になるので、継続して攻める必要があります。

▲7五歩は先手の穴熊の囲いの歩を交換するので、やや穴熊は弱くなりますが持ち駒の歩を攻めに使う狙いです。

△8四歩に対して▲3五歩と突きましたが、桂馬の頭の歩を自ら突くのはたまに出てくる筋です。

▲3五歩に△同歩なら▲3四歩△4四角▲2四飛のようなイメージです。

角換わり腰掛銀でも▲3五歩や△7五歩のように、自らの桂馬の頭の歩を突いて攻めを継続する手をよく見ます。

角換わり腰掛銀での▲3五歩は、△同歩なら▲4五桂として▲3三歩と歩を打つような狙いです。

本譜は最後の▲3五歩でいい勝負のようですが、最初の局面ではソフトは▲2四歩でなく▲7七角を示していました。

▲7七角△7二金▲2四歩△同歩▲6五歩で、ソフトの評価値+286で互角。

この手順の▲7七角は数手前に▲8六角と出ているので手損になるのですが、単なる手待ちでなく狙いのある手です。

後手の△7二金は後手玉の下が通るので弱くなっている可能性もありますが、自然な手です。

ここで先手は2筋の歩を突き捨ててから▲6五歩と角交換を目指す指し方です。

角交換をして後手の角がいなくなれば▲2四飛が生じます。

このような指し方は先手が穴熊や左美濃でもたまに出てくる筋ですが。うっかりしやすいです。

▲6五歩に△同桂なら▲3三角成△同桂▲2四飛△5七桂成▲同金で、ソフトの評価値+239で互角。

この手順は△6五同桂から銀と桂馬の交換で先手が少し駒損ですが、▲2四飛と捌いていい勝負のようです。

このような指し方も対抗形であれば意識したいです。

対抗形で角交換を目指すのが参考になった1局でした。

早めに▲4六銀として石田流をけん制する

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△9四歩と突いた局面。ソフトの評価値+145で互角。

先手は▲5七銀と上がっているので持久戦模様の形で、当初は居飛車穴熊にする予定でした。

ただし対局中は9筋の端歩を受けから穴熊に組んでもいいかなと思って▲9六歩としたのですが、穴熊を目指すならやや駒組みが遅れた1手でした。

実戦は△9四歩以下▲9六歩△5四銀▲6六歩△5一角▲9八香△3五歩で、ソフトの評価値+171で互角。

この手順は先手は9筋を受けてから▲9八香と穴熊を目指す形ですが、後手は穴熊にされるのをけん制する意味で早めに3筋から動く駒組みを進めてきました。

後手玉は7一に玉をいる低い構えで完成しているので、後は飛車と角を使って3筋から先手の飛車のコビンを狙う感じです。

後手の角は将来△7四歩から△7三角として△3六歩のようなイメージです。

△3五歩の局面では先手の駒組みが少し遅れている感じで、ここから穴熊を目指す手もありそうですが、後手の速い動きに対応できるイメージがありません。

先手は穴熊にするなら最低は▲9九玉と▲8八銀は必要で、できればその後に▲7九金や▲7八金から▲6七金など指したいですが、いかんせん手数がかかります。

この局面で▲9九玉としなければ▲9八香は1手パスみたいな手になるので、やや作戦失敗の感じです。

実戦は△3五歩に▲1六歩として後手の速い動きに対応しようとしたのですが、この手もこのタイミングで必ず必要な手というわけではなさそうなので、ぬるかったかもしれません。

▲1六歩は△1五角を防ぐ意味と、後手が△7四歩から△7三角から△3六歩として、先手の飛車のコビンを狙ってきたときに事前に▲1七香と逃げる意味だったのですが、効果は不明です。

▲1六歩では▲4六銀がありました。ソフトの評価値+85で互角。

▲4六銀は部分的にはある手ですが、自玉の整備ができないない段階で指すのはさらに駒組みが遅れるのでどうかと思って考えていませんでした。

▲4六銀はぱっと見で意味が分かりづらいのですが、簡単に△3四飛の形にさせないという意味があります。

具体的には、▲4六銀に△3六歩は▲同歩△同飛▲3七歩△3四飛▲6八角で、ソフトの評価値+286で互角。

この手順は、後手は3筋の歩の交換をして△3四飛と引けば▲6八角として▲3五銀を狙います。

後手の飛車が4段目にいれば▲2四歩は△同歩とすることができて、後手の角を△7四歩から△7三角とすることができますが、後手の飛車が4段目にいないと同じように△7四歩から△7三角としても今度は▲2四歩があります。

そのような意味で▲4六銀は後手の石田流をけん制するのと、△7四歩から△7三角を事前に受けるので、1手の価値が高いようです。

ただし、先手は穴熊に組むのは相変わらず手数がかかるので、▲6七金から▲7八金として後手が持久戦模様にすればそこから▲9九玉という感じになりそうです。

早めに▲4六銀として石田流をけん制するのが参考になった1局でした。

入玉を防ぐために歩を突き捨てる

上図は、相居飛車から進展で△5四銀と打った局面。ソフトの評価値+4433で先手勝勢。

後手玉の周辺は3五に香車がいるのと3六に桂馬がいるので、この瞬間は後手玉は入玉しにくい形になってます。

対局中はここで先手の手番なのでここで後手玉を寄せ切りたいと思っていましたが、寄せが見えなかったので普通に指しました。

実戦は△5四銀以下▲8一角成△4八桂成▲4六香△同銀▲同歩△3七香成で、ソフトの評価値+465で先手有利。

将棋の難しいところの1つに中段玉を寄せるというのがあります。

中段玉は寄せ損なうと入玉されてしますので、駒の損得より入玉させないということに意識が強くなります。

厳密に言えば入玉されそうになっても寄せ切ればいいのですが、自陣に入った相手玉を寄せるのは桂馬や香車が使いにくいので使える駒が限定されます。

また入玉されても自玉が入玉できれば点数計算になるのですが、アマの大会では切れ負け将棋が多く点数計算の前に時間が切れてしまいます。

宣言法などの大会もたまにありますが、実際宣言法になった対局は自分は今まで一度も見たことがないのでなじみが薄いです。

よって普通に相手玉を寄せるのが自然だと思います。

本局も自然に指せばこのようになるのですが、△3七香成とされると3五からの入玉のルートが開けてきたので後手玉を寄せ切るのは大変です。

▲8一角成では▲4六歩がありました。ソフトの評価値+3360で先手勝勢。

▲4六歩は6三の角が取られる形なのでとても指しにくい手で、まず実戦では浮かびません。

4七にあった歩も入玉を防ぐために歩だと思っていればそのまま置いておきたいのですが、4筋の歩を使って攻め筋を増やすというのがすごいです。

▲4六歩に△同銀なら▲4五歩があります。

▲4五歩に△同金なら▲3三龍があります。

▲4五歩に△同銀なら▲同角成△同玉▲5六銀△4四玉▲4五香で、△同金なら▲3三馬以下詰み、△5四玉でも▲4三龍まで詰みです。

この形は3五の香車が壁になっていますので守りに役立っていません。

▲4六歩に△6三銀なら▲4五香で同様の詰み筋です。

▲4六歩が分かれば後手玉の寄せが見える形ですが、▲4六歩が見えるかどうかで全く展開が違ってくるのが将棋の難しいところです。

▲4六歩と突き捨ててから▲4五歩と叩く筋や▲4五香と長く香車を使う筋が参考になります。

入玉を防ぐために歩を突き捨てるのが参考になった1局でした。

少し危険でも▲8九同玉とする

上図は角換わりからの進展で△8九香成と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-342で後手有利。

この局面で▲8九同玉とすれば駒割りは角と銀で先手が少し駒得ですが、後手の攻め駒に近くなります。

後手玉はしっかりしており、先手から攻め合いにするような形ではありません。

実戦は▲8九同玉とするとやや危険かと思って▲6九玉としましたが、これがまずかったようです。

▲6九玉△8五飛▲8六歩△8一飛▲2八飛△6六歩▲5八玉△5五桂で、ソフトの評価値-941で後手優勢。

この手順の▲6九玉は広い方に玉を逃げる形ですが、駒割りは角と銀桂の2枚替えになったので後手が駒得です。

先手は▲2八飛として飛車を定位置に移動して後手玉を睨む形にしましたが、後手玉がしっかりしておりまだ大したことがありません。

後手は駒得した桂馬を5五に打ってさらに駒得になりそうな展開で、こうなると後手の攻めは切れません。

このような展開だと先手があまり楽しみがありません。

▲6九玉では▲8九同玉がありました。ソフトの評価値-346で後手有利。

この手順は▲8九同玉として駒損をさける形です。

先手玉は守り駒が少なく先手の飛車が自玉に近いのであまりいい形ではありません。

ただし実戦のような指し方だとじり貧になりそうなので、ここは少し苦しくても▲8九同玉だったようです。

▲8九同玉に△8六歩なら▲同金△7七銀▲2八飛△4五銀直▲同歩△8六銀成▲9五歩△6六桂で、ソフトの評価値-536で後手有利。

この手順は△8六歩と先手の歩の裏側に歩を叩くのが手筋で、後手は飛車を逃げずに強く攻めてきます。

この手があるので実戦の▲6九玉を選択したのですが、△8六歩▲同金△7七銀▲2八飛の展開も後手の攻めはかなり細いです。

普通は8六の金をぼろっと取られては先手にとっていいことはないのですが、この場合は▲9五歩と後手の飛車を取れるのと、飛車が入った形で▲2八飛から▲2四歩が詰めろクラスの手になります。

後手も決して攻め駒が多くなく、攻めが一休みすると先手は立ち直るチャンスがでてきます。

よって後手は△8六銀成から飛車を捨ててから攻めを継続する手で、このような手順はおそらくどちらかが倒れているような感じですが、実戦のじり貧模様に比べたらはるかに勝負形のようです。

手数が伸びてもじり貧模様になって勝負所がない局面より、短い手数で負けるかもしれないけど攻め切れるか受け切れるかという局面を選択した方が勝率が高くなりそうです。

今後はこのあたりを意識して局面の形勢判断をしてみたいです。

少し危険でも▲8九同玉とするのが参考になった1局でした。

簡単に▲9八歩と打たずに指す

上図は、相掛かりからの進展で△9五飛と8五の飛車が歩を取った局面。ソフトの評価値+192で互角。

後手は歩が2枚あるときに、9筋から△9五歩▲同歩△9六歩から動いてきた展開です。

後手からいつでも△9七歩成の筋があるので先手は少し嫌な形で、早くも勝負所にきたという感じです。

対局中は▲9八歩はあまりいい手ではなさそうと思いながらも、いつでも△9七歩成の筋に神経を使うのはよくないと思い▲9八歩と打ちました。

実戦は、▲9八歩△3四歩▲7六歩△3三桂で、ソフトの評価値+19で互角。

最近の将棋は早繰銀や横歩取りなどの戦型で、▲8八歩や▲2八歩や△2二歩や△8二歩と2段目に歩を打って自陣の隙を消すという指し方があります。

昔は2段目に歩を打って自陣の隙を消して受ける形はあまりよくないと思っていたのですが、以前ほどの違和感はなくなったようです。

ただし、▲9八歩と打つ形は9九の香車が全く使えない形になるので、2筋や8筋に歩を打つのとは少し意味合いが違うようです。

形勢は互角のようですが、先手は9筋からの進展性はないのでやや損なのかもしれません。

▲9六歩では▲2四歩がありました。

▲2四歩△2五歩▲8六飛△8五歩▲9六飛△同飛▲同香△同香▲9一飛で、ソフトの評価値+227で互角。

この手順は▲2四歩と垂らす手で、次に▲2三歩成があるので△2五歩と打ちますがそこで▲8六飛の途中下車が面白いです。

次に▲8二飛成があるので△8五歩と打ちますがそこで▲9六飛と飛車をぶつけるのが強い手です。

飛車交換をして△9六同香の瞬間は先手の香損ですが、そこで▲9一飛と打ち込んでどうかという展開です。

▲9一飛に△9三香なら▲9四歩△9八香成▲9三歩成△同桂▲9四歩で、ソフトの評価値+936で先手優勢。

この手順は△9三香と香車を足して次に△9八香成が狙いですが、▲9四歩が意外と厳しいです。

後手は△9八香成として先手の角は助からないのですが、角取りより先手の▲9三歩成△同桂に再度の▲9四歩でと金を作る攻めが厳しいです。

後手が角を取れば後手の駒得ですが、後手陣は横の攻めに弱い形です。

また2四に攻めの拠点の歩がいるので、▲2三香などの攻めも生じます。

このような展開になれば、後手の9筋の攻めを先手が逆用したような感じです。

後手は▲8六飛と回った時に△8五歩でなく△7一金とする方がよさそうですが、▲7六歩として△8五歩と打たれたら▲9六飛のような展開です。

初めて見ると少し考えづらい手の流れですが、このような指し方もあるようです。

簡単に▲9八歩と打たずに指すのが参考になった1局でした。

少し優勢からの指し方が難しい

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6四同銀と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+972で先手優勢。

駒割りは金金と銀桂の交換で、先手が駒得で穴熊に囲っておりしっかりしているので先手が指せているようです。

後手は守りがやや不安定ですが、自陣に龍を引いて粘りが効く形なのでここからどのように先手が手を作っていくかという局面です。

先手は飛車が使いづらい形なので持ち駒をどのように使うかが大事なようです。

実戦は▲4五金△6二桂▲5五歩で、ソフトの評価値+813で先手優勢。

この手順は、▲4五金と打って後手の龍の活用を防ぐと同時に▲5四金を狙った手です。

後手は△6二桂と打って▲5四金を防ぎましたが、▲5五歩と突いて手が繋がるかという流れです。

対局中は▲4五金から▲5五歩は直接的な狙いがはっきりしないのですが、直接的な攻める手を選択して局面が単調になるのはよくないと思い緩い手を選択しました。

△5五同歩とされると次の手が浮かばず困っていたのですが、△5五同歩には▲6六歩と合わせて6七の金も攻めに活用する手があったので後手も△5五同歩とは取りづらいようです。

実戦は▲5五歩に△4四歩で以下▲5四金△同桂▲同歩で、ソフトの評価値+981で先手優勢。

このように進むと、先手の駒に桂馬が入って6四の銀を桂馬で攻める狙いができたので先手が指せるようです。

そのような意味で▲4五金はそんなに悪い手ではなかったようですが、▲4五金では▲6一角がありました。

▲6一角△7五桂▲7七金寄△7六歩▲同金△4九角▲5二金で、ソフトの評価値+1543で先手優勢。

この手順の▲6一角は、攻め駒が少ないところに角を打つ手なのでやや単調なところがありますが、これで手になっているようです。

以前の自分ならこのような手から考えていたかもしれませんが、最近は攻めが途切れないようにした方がいいと思っているので、この手は見えても指しづらくやや決断のいる一手です。

うまく攻めないと角が取られそうという意味もありますが、狙いが分かりにくいというのもあります。

後手は△7五桂から歩を叩いて△4九角としますが、そこで▲5二金が指せない手です。

金を打っても少し重たいという意味もありますが、7六の金を無視して打つのが全く浮かびません。

▲5二金に△7六角成なら▲4二金△8七桂不成▲同歩△同馬▲8八歩△7六桂▲7八金で、ソフトの評価値+2174で先手勝勢。

この手順だけだと先手が駒損しているようでも実際は飛桂と金金の交換で、△7六桂の詰めろに最後の▲7八金で手が続かないという判断が結構難しいです。

▲5二金に△3二龍なら▲7七金上△8五桂▲8六金上△7四歩▲6八飛△6七桂成▲4八飛で、ソフトの評価値+2002で先手勝勢。

この手順は△3二龍と逃げた手に▲7七金上は自然ですが、以下遊んでいる飛車を活用する手でこれで勝勢のようです。

ただしこれもぱっと見で先手勝勢というほど簡単ではないと思いますが、ソフトはそのだいぶ先を考えての判断なので、終盤の棋力を上げて少しでもその先を短い時間で理解できるようになりたいです。

少し優勢からの指し方が難しいのが参考になった1局でした。

銀を引いて角道を通す

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手が▲3七銀型の超速からの進展で、▲4五銀と打った手に3三の角が△2四角と上がった局面。ソフトの評価値+296で互角。

対局中は先手の2枚の銀が抑え込みを狙うのと同時に、少しでも歩を補充して手を広げたいと思っていました。

後手はこの瞬間は△8二玉型で駒が離れていますが、どこかで振り飛車特有のカウンターを狙うような感じです。

実戦はここで▲6四銀としましたが、この手は駒が浮いてあまりよくなかったようです。

▲6四銀△3三桂▲3四銀△5六飛で、ソフトの評価値-240で互角。

この手順は▲6四銀として後手の玉側の歩を補充したのですが、△3三桂が数手前に△2四角とした効果で▲3四銀としますが、そこで△5六飛が気持ちのいい捌きです。

先手の中央にいた2枚の銀が反対方向に移動する形で、後手から△5四飛や△3六飛など指したい手があります、

▲6四銀と出ると△3三桂とされたときに▲3四銀とすると、5六の歩が浮いて△5六飛とされるのをうっかりしていました。

先手は▲6四銀と出ても▲6三歩は2歩で打てないのと、この瞬間は駒が浮いて狙われやすかったです。

このあたりは少し大局観が悪かったようです。

▲6四銀では▲3四銀がありました。ソフトの評価値+292で互角。

この手は歩を補充しますが、後手玉と反対側の歩を補充する手です。

後手の角が3三にいれば角取りになるのですが、△2四角と事前に逃げていた形に▲3四銀とするのは少し指しづらかったです。

しかしこの局面をよく見ると先手の5五の銀が中央を抑えているので、後手も簡単に動いてこれないです。

▲3四銀に△1四歩なら▲4六銀△3三歩▲4五銀で、ソフトの評価値+345で先手有利。

この手順は△1四歩は後手の角の利きを広げた手ですが、▲4六銀と銀を引いて使うのが味がいい手で、次は▲1一角成が狙いです。

△3三歩は▲1一角成を消した手ですが、▲4五銀と引いて先手が1歩得で中央が厚くやや指しやすそうです。

▲3四銀に△6五銀なら▲4六銀△5七歩▲同金左△5六銀▲同金△同飛▲1一角成△7六飛▲7七銀△4六飛▲同歩△同角▲4八飛△1九角成で、ソフトの評価値+173で互角。

この手順の△6五銀はこの戦型の特有の手で、△5六銀や△7六銀を含みにした手です。

先手は▲4六銀で角道を通したときに△5七歩から△5六銀と捌いてきます。

この攻めも結構うるさいのですが、清算して▲1一角成で香得になります。

以下△7六飛から△4六飛もうるさい攻めですが、この展開もいい勝負のようです。

先手玉はやや薄いですが、居飛車の急戦形はどうしても玉が薄いのでやむを得ないです。

銀を引いて角道を通すのが参考になった1局でした。

持ち駒の金を温存して寄せる

上図は、相居飛車からの進展で△5五馬と1九の馬が引いた局面。ソフトの評価値+7280で先手勝勢。

駒の損得は先手の香損ですが、先手の駒に遊び駒がなくここで貴重な手番なので先手がいいです。

ただし、ここまで先手勝勢というほど形勢が離れているとは気がついていませんでした。

後手から△5八とや△8七歩など嫌な手がありますが、そのあたりもどのような形で受けるかが気になります。

実戦は△5五馬以下▲7四金△5四玉▲6六銀△2三歩で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は、▲7四金と決めてから△5四玉に▲6六銀と守り駒の銀を攻めに使う展開です。

後手は△4五玉から入玉を目指したいのですが、1二に先手の馬がいるのと3筋に後手の駒が邪魔をして簡単には入玉しづらい形です。

とりあえず後手は△2三歩と先手の馬の利きを止めましたが、この局面が圧倒的に先手勝勢だったのも気がついていませんでした。

ソフトの棋力に自分の棋力が全く追いついていない感じです。

実戦は△2三歩に▲5五銀としましたが、▲6四金がありました。

▲6四金に△同馬は▲5五銀打△同馬▲同銀△同玉▲5三龍があります。

▲5三龍に△5四金なら▲6四角△4五玉▲4三龍△4四金▲4六歩まで詰みです。

▲5三龍に△5四銀なら▲2二馬△4四香▲6六角△4五玉▲4四馬△同歩▲同龍まで詰みです。

こうなればいいのですが、手順の▲6四金に△4五玉と逃げると▲4三龍△4四銀▲5五銀△4八桂成で、少し難しいような形になりそうです。

▲7四金と決めて後手が5段目に上がると持ち駒に金がないので、上部脱出されそうな形になると複雑になりそうです。

このあたりはソフトの評価値+50000というほど簡単な感じはしないです。

最初の局面で▲7四金で▲6六銀がありました。ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

▲6六銀も実戦の流れと同じような感じですが、この手は何気に詰めろになってます。

大きな違いは持ち駒の金を使わずに保留している点です。

▲6六銀に△8七歩なら▲7四金△5四玉▲5五銀があります。

▲5五銀に△同銀なら▲6三角△4四玉▲4五角成まで詰みです。

▲5五銀に△同玉なら▲5六馬△4四玉▲3三角△5四玉▲6四金△同玉▲5五角成△6三玉▲7四馬まで詰みです。

▲6六銀に△5八となら▲8八玉△5二金▲5五銀△4二金▲6四銀△同玉▲7四金△5四玉▲4五銀△5五玉▲5六歩△6五玉▲7七桂まで詰みです。

▲6六銀に△2三歩なら▲5五銀△同銀▲4五角△6四玉歩▲7五金△7三玉▲7四銀で下詰みです。

これ以外にも変化手順はありそうですが先手勝勢のようです。

やはり金という駒は、できるだけ寄せの最後に使うようにした方が寄せやすいようです。

ちょっとした手順の違いですが、▲7四金より先に▲6六銀から指す方が手堅いようです。

持ち駒の金を温存して寄せるのが参考になった1局でした。

角換わり腰掛銀の角の使い方

上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲4四歩と歩を取った手に△同金とした局面。ソフトの評価値+173で互角。

角換わり腰掛銀でも▲5八金型と△5二金型でやや古い形で進んだ展開です。

数手前に▲4五歩と仕掛けたのですが後手は△同歩とせず4筋の金を△4二金引とか△4三金直と上下させるのは、この戦型によくある手段です。

▲4五歩に△同歩なら▲同銀とか▲同桂とか先手の駒が前に進むので、それを避けた意味があります。

また千日手になっても後手は困らないので、どこかで先手が打開するような感じです。

本譜は▲4四歩に△同金としたので一瞬5三の地点が弱くなりましたが、ここで先手がどう指すかという局面です。

実戦は△4四同金以下▲2六角△4三金引▲4五桂△4四銀で、ソフトの評価値+131で互角。

この手順の▲2六角は昔はこのような手がたまに出ていたのですが、最近はあまり見かけません。

▲2六角は攻防の角というより攻めだけの角なので、攻めが決まればいいのですがそうでない場合はやや単調な流れになりやすいです。

▲2六角に△4三金引に▲4五桂は勢いですが、△4四銀にどう指すかがポイントです。

実戦は△4四銀に▲4六歩と桂馬を守ったのがやや重たく、以下△6四角▲3七角△7四歩で、ソフトの評価値-94で互角。

この手順は▲3七角と引いて2筋の歩を交換を目指したのですが、3七の角が重たく使いづらいのでやや失敗のようです。

後手は△7四歩から△7三桂として指したい手がたくさんあるのに対して、先手は動きづらい形です。

攻めに打った角が攻めに働かないのではあまり意味がなかったようで、△4四銀には▲同角△同金▲5三桂成で、打った角を活用すべきでした。

以下△6四角に▲5四成桂△同金と進んで、ソフトの評価値+63で互角。

また最初の局面では別の指し方で、▲6四角がありました。

▲6四角△4三金引▲2四歩で、ソフトの評価値+126で互角。

この手順の▲6四角はやや狭いところに角を打つので指しにくいのですが、4六まで引く筋があるので、簡単には角は取られないようです。

次に▲5三角成がありますので△4三金と引いたのですが、そこで▲2四歩が筋のようです。

2筋の歩の突き捨ては先手の持ち駒に歩があると後手は少し対応に悩みそうです。

▲2四歩に△同銀なら▲4四歩△4二金引▲4五銀で、ソフトの評価値+146で互角。

この手順は△2四同銀として先手の継ぎ歩を避けた形ですが、▲4四歩が急所で△同金なら▲5三角成があるので△4二金引としますが▲4五銀としてどうかという展開で、一応先手は手順に攻めているようです。

▲2四歩に△同歩なら▲4六角△2三金▲7五歩で、ソフトの評価値+136で互角。

この手順は▲4六角と引いて次に▲2五歩と継ぎ歩を狙う手で、後手は力強く△2三金と受ける形です。

以下▲7五歩として次に▲7四歩と後手の飛車のコビンを狙う形で、いい勝負のようです。

このあたりも直線的な手の流れでなく、複合的に色々な攻め筋を含みにして手を作るようです。

角換わり腰掛銀の角の使い方が参考になった1局でした。

▲8六歩から▲8七金型で駒組みをする

上図は、相掛かりからの進展で△8六同飛と8筋の歩の交換をした局面。ソフトの評価値+23で互角。

ここで実戦は▲2四歩と突いたのですが、ここで平凡に▲8七歩だとどのくらい損なのかが気になっていました。

昔は飛車先の歩を交換されるのはだいぶ損のような感覚だったのですが、最近は飛車先の歩の交換は横の歩が取れるときに突く方が多いみたいです。

そのような意味では△8六歩からの歩の交換は横の歩が取れないのでタイミングが少し早いのですが、それで形勢に大きく差が出るということはなく自然の手です。

△8六同飛以下▲8七歩△8四飛▲7六歩△7四飛▲2六飛△6二玉▲8六歩で、ソフトの評価値±0で互角。

▲8七歩と打って△8四飛とされると先手から飛車先の歩の交換ができません。

これだけ見れば先手が少し損のようですが、形勢は互角のようです。

▲7六歩に△7四飛がたまに出る後手からの狙い筋の1つですが、▲2六飛と受けます。

▲2六飛では▲7七金と歩を守る手もあり、昔は▲7七金が圧倒的に多かったのですが、最近は半々という感じです。

ただし▲7七金は相手が相掛かりの場合に多く、▲2六飛は相手がひねり飛車の場合に多い感じです。

今回の▲2六飛は相掛かりの場合なのでやや珍しいいかもしれません。

その時の指し手の流行みたいなのもあるので、正直違いはよく分かりません。

△6二玉に▲8六歩があまり見ない手です。

▲8六歩は最初に見た時はびっくりするのですが、慣れてくると将棋の戦術の幅が広がりそうです。

▲8六歩以下△4二銀▲8七金で、ソフトの評価値+55で互角。

▲8六歩から▲8七金は、部分的には自分から形を崩しているという感覚に陥りそうな駒組みですが、後手が右玉でひねり飛車にしそうな駒組みに対抗する手段です。

以前は▲8七金とか△2三金という構えは少なかったですが、角換わり腰掛銀でも▲8七金型で駒組みを進めるというのがたまに見られます。

最初に▲8七金を見た時は少し違和感があったのですが、慣れてくると▲8七金も立派な形に見えるのが不思議です。

金は3段目に上がると横は弱くなるのですが、上部は手厚くなります。

▲8七金以下△5四飛▲4六歩△7一玉▲4七銀△5一銀▲2八飛△5二銀▲3六歩△8二玉▲5八金△1三角▲6六角で、ソフトの評価値+156で互角。

この手順は後手は美濃囲いにして△8二玉まで囲う形にして、先手はバランス型の駒組みでこれでいい勝負のようです。

後手玉の方がしっかりしているので、先手がどこかで受けそうなうと後手に一気に形勢が傾く駒組みですが、玉の固さだけでなくバランス型にも指しこなせるようになると幅が広がりそうです。

ソフトがこの展開を互角と見ているのも興味深いです。

▲8六歩から▲8七金型で駒組みをするのが参考になった1局でした。