実戦で選べない手順

上図は、角換わりからの進展で△7一金と打った変化手順です。ソフトの評価値+1470で先手優勢。

駒割りは飛桂と銀の交換の2枚替えで先手が駒得で先手が指せているようです。

実戦は△7一金で△7三角だったので▲4一角以下詰んでしまったのですが、△7一金と打たれたらどうするか迷っていました。

部分的には▲9一飛成とすれば駒得が拡大しますが、△8二銀から龍が詰まされそうです。

▲9一飛成とせず▲8五飛成としても十分ですが、龍は敵陣にいないとやや働きが落ちます。

おそらく実戦だったら▲8五飛成を選ぶと思いますが、ソフトの推奨手は▲9一飛成でした。

△7一金以下▲9一飛成△8二銀▲9二龍△8三角で、ソフトの評価値+1406で先手優勢。

この手順は先手は香車を取りますが、△8三角で龍が詰まされる展開です。

先手は飛車を渡すと△3九飛のような打ち込みがあるので、自陣に手を入れる必要があります。

優勢な局面で飛車を渡して、自陣に手を入れて飛車の打ち込みの備えるというのは簡単ではありません。

また後手陣もしっかりしており、先手は角を持ち駒にしていても敵陣に打ち込む場所がありません。

最初の局面で飛車を渡してもいいという判断は、相当強くないと選択できないです。

△8三角以下▲同龍△同銀▲6八玉で、ソフトの評価値+1448で先手優勢。

この手順は▲8三龍から▲6八玉としてとりあえず△3九飛の王手を先に受けた手ですが、これでも後手からの飛車の打ち込みが気になります。

▲6八玉に△4九飛なら▲3八銀△4六飛成▲7七金左△8八歩▲同金△3六龍▲4七角△3五龍▲8四歩△同銀▲7四角△4二玉▲5二角打で、ソフトの評価値+2215で先手勝勢。

この手順はややうまくいきすぎですが、後手は△4九飛から△4六飛成とする手で、後手は龍を作ったのですが持ち駒に歩しかないので細かい攻めがまだできません。

先手の▲3八銀はあまりいい形ではありませんが、後手の龍が先手陣に入るのを防ぐので意外といい位置のようです。

後手が△3六龍とした形は▲4七角とすれば以下▲8四歩△同銀▲7四角として角が働くのが大きいです。

なおこの手順の△3六龍で△4二玉なら、▲3七角△3六龍▲6四角△6三歩▲9一角成△8二歩▲4九香で、ソフトの評価値+1812で先手優勢。

この手順は後手の龍の位置が△4六龍なら▲3七角から▲6四角と飛び出す手で、以下▲9一角成とします。

△8二歩と打てば先手の角の働きは一時的に悪いですが、▲8四歩△同銀▲9二馬の活用する筋があります。

これらの両方の手順を見ると、先手の持ち駒の角は直接敵陣に打つのでなく、自陣に打ってから角が出て敵陣を狙う形のようです。

これらの手順もなるほどですが、早指しで選ぶのはかなり難しそうです。

実戦で選べない手順が参考になった1局でした。