上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲6五銀と出た局面。ソフトの評価値-75で互角。
先手が石田流から▲6五銀とした展開で、▲6五銀はやや重たい形ですが次に▲7四歩からの突破を狙っています。
7筋を突破すると9七の角が5三の地点を直通する形で、また7七の桂馬も▲6五桂と跳ぶことができるので後手としても慎重に受けないといけないです。
本来だったら4二の金は△3二金寄としたい形ですが、5三の銀が浮くので▲7四歩が生じます。
対局中は受け方が分からず△6四銀としました。
実戦は▲6五銀以下△6四銀▲5四銀△2四角▲6三銀成で、ソフトの評価値+327で先手有利。
この手順の△6四銀は▲5四銀とされるのをうっかりしていたのですが、6三の地点に銀が成られると少し後手が苦しいようです。
どこかで受け方がまずかったようです。
△6四銀では△4五歩がありました。ソフトの評価値-45で互角。

この△4五歩は後手の角道を通す手ですが、▲同歩とされると1歩損の上△6六角としても飛車で取られる形なので直接的な狙いが分かりにくいです。
部分的な手としては苦し紛れに突いたとも思えがちですが、ここの歩の突き捨ては後手にとってはあまり痛くないようです。
後手は4筋の歩を突き捨てると、将来△4一歩の底歩や△4八歩などの叩きが生じる可能性があります。
4筋の守りの歩がいなくなっても後手玉は穴熊なのでそこまで響きません。
また先手としては4六の地点に空間があくと△4六桂と打たれる筋や、先手玉のコビンが狙われやすい形になるので角道を活かしての△3六桂のような手が生じやすいので神経を使います。
そのような意味で△4五歩と突かれると先手は少し迷いますが、結局は▲4五同歩が自然です。
△4五歩以下▲同歩△6四歩で、ソフトの評価値-45で互角。

この手順は後手は4筋の歩を突き捨てた後に△6四歩とする手で、ここで先手も少し迷います。
▲6五銀としたのは次に▲7四歩から攻める狙いだったので、▲7四歩とします。
△6四歩以下▲7四歩△8六歩▲同角△6五歩▲同桂△6二銀▲7三歩成△8六飛▲同歩△7三桂▲同桂成△同銀▲同飛成△3六桂で、ソフトの評価値-525で後手有利。
この手順は先手は一時的に銀損して7筋を突破する狙いで、と金ができるのでまた銀は取り返せた上に飛車が成る展開ですが、先手玉と7三の龍の位置が少し悪く後手の持ち駒に角と桂馬があると△3六桂が生じます。
△3六桂に▲同歩なら△5五角や△5五角打があります。
よって△6四歩には▲5六銀としますが、△1四歩▲4七銀引△3二金寄でソフトの評価値±0で互角。
この手順は先手は1歩得に満足して▲5六銀として以下▲4七銀引からやや持久戦模様に組み替える手で、後手も△3二金寄としてとりあえず7筋の攻めを受けた形なのでいい勝負のようです。
後手は1歩損ですが、どこかで歩が衝突すれば問題ないという考え方です。
石田流の7筋突破の受け方が参考になった1局でした。