向かい飛車の8筋突破の受け方

上図は、先後逆で▲8六飛と歩を取った局面。ソフトの評価値-171で互角。

後手は2筋と3筋に位を取った形に対して、先手は1歩損ながらも8筋から逆襲を目指してきた展開です。

先手から次に▲8四歩~▲8三歩成の筋があるので、後手はどのような形で受けるかという局面です。

実戦は後手が少しまずい受け方をしました。

実戦は▲8六飛以下△9三桂▲9五歩△同歩▲9四歩△8五桂▲同銀で、ソフトの評価値+75で互角。

この手順は全く受けになっておらず、一時的に8筋の飛車の侵入を防いだだけで後手は単に桂損の展開です。

対局中は受け方がまずいなと思っていましたが、驚いたのはこの手順でもソフトの評価値が互角でした。

対局後に将棋をソフトで検索してみると、全く思ってもいなかった形勢判断があることがたまにあります。

最初の局面では2通りの受け方がありました。

1つは△9三桂で△8三歩です。

△8三歩で、ソフトの評価値-187で互角。

この手順は△8三歩と受ける形で、今見ても自然な1手ですが対局中は全く浮かびませんでした。

おそらく浮かばないのは、昔、棋譜並べをしていて部分的に似たような形で△8三歩と受けるのは良くないようなニュアンスの観戦記があって、それが頭のどこかに残っている感じです。

作戦負けとか気合が悪いというニュアンスです。

昔は△8三歩と受けないような駒組みをするか、8筋は突破されそうでも△8三歩と受けずに8筋は焦土作戦で別の筋に戦いを求めるかという感覚だったというイメージです。

△8三歩の局面は先手の持ち駒に歩が2枚あれば、▲9五歩△同歩▲9三歩△同香▲9二歩△同飛▲8四歩△同歩▲同飛にような筋があるのですが、歩が1枚なので▲9二歩とする歩がありません。

また△8三歩に▲7四歩△同歩▲7二歩もありそうで△同飛なら▲8四歩△同歩▲同飛がありますが、▲7二歩には△7三桂▲7一歩成△6五桂で、ソフトの評価値-344で後手有利。

この手順は先手は▲7一歩成としても後手の桂馬が△6五桂まで活用できると後手の方が指しやすいみたいです。

もう1つの受け方は△8三歩で△4三金右です。

△4三金右▲8四歩△9三桂で、ソフトの評価値-65で互角。

この手順の△4三金右は▲8四歩と伸ばした時に△9三桂として受ける手の組み合わせです。

この受け方はやや昔風の受け方だと思います。

△9三桂に▲8三歩成なら△8五歩▲9三と△8六歩▲8二と△6九飛で、ソフトの評価値-408で後手有利。

この手順は▲8三歩成には△8五歩と打てるのが、8六の飛車と9三の桂馬の位置を活かした受け方で飛車取りになります。

△8五歩に▲同銀なら△8三飛がありますので△8五歩には▲9三とですが、以下後手は桂損ですが飛車を取り合って△6九飛と先着する展開です。

将棋はちょっとした形の違いで手が変わってくるのが面白いところです。

向かい飛車の8筋突破の受け方が参考になった1局でした。