上図は、角換わりからの進展で△5三同金と桂馬を取った局面。ソフトの評価値+1961で先手優勢。
駒割りは先手の金得で、ここで先手の手番なので先手が指せています。
この局面では色々な手が浮かびそうですが、実戦の手順はまずかったです。
実戦は、▲4五桂△6三金▲5二銀△6二金▲6三金で、ソフトの評価値+790で先手優勢。
この手順は先手の急ぎすぎで、▲5二銀から▲6三金と打つ攻め方は後手に金駒を1枚多く渡す攻めなので、攻め切れないともつれてしまいます。
1枚渡しても駒の損得はほとんどありませんが、焦って攻める必要はないのでもう少し力をためるような感覚で指した方がよかったです。
▲4五桂では▲9六香がありました。ソフトの評価値+1599で先手優勢。

この手順は▲9六香と9筋の歩を取る手ですが、このタイミングで受けに回るというのが自分の感覚ではほとんどありませんでした。
昔から自分の棋風は優勢になったら攻めをつないで形勢を拡大するような指し方なので、ここで自陣に手を戻すというのが全く浮かびません。
攻めをつないで形勢がよくなればいいのですが、うまい攻め筋がないのに無理に攻め急いで形勢が振り出しに戻ることも多いです。
このあたりの指し回しがやや単調な感じです。
▲9六香とするとここで後手の手番なので攻める手が考えられます。
▲9六香に△8六飛なら▲8七銀△同飛成▲同金△8六歩▲9五香△9九銀▲7九玉△8七歩成▲8四桂△8三玉▲9四金△同香▲6一角△8二玉▲7二角成△9三玉▲8三飛で詰みです。
この手順は△8六飛から飛車を切って△8六歩と攻めてきたのですが、▲9五香が冷静な手で、△9九銀から△8七歩成で詰めろをかけても▲8四桂から詰みです。
▲9四金が少し難しい手ですが、△同香に▲6一角と打てば以下並べ詰みです。
▲9六香以下△8七歩▲同金△8五歩▲9五香△8六歩▲7七金で、ソフトの評価値+1756で先手優勢。

この手順は後手は歩を使って先手の玉頭を攻める手で、先手としても安い駒で攻めてこられるのは嫌な形ですが、▲7七金とした局面は後手の攻め駒がやや少ないです。
▲7七金以下△9六銀▲4五角△5四桂▲5五銀△8七歩成▲7九玉△7七と▲同桂△8七飛成▲7八金△9八龍▲5四銀で、ソフトの評価値+6000で先手勝勢。
この手順は△9六銀として次に△8七歩成を狙う数の攻めですが、ここで受けずに▲4五角が鋭いです。
後手は歩の合駒ができませんので△5四桂としますが、そこで力をためて▲5五銀と攻めにでます。
後手も△8七歩成から龍を作って先手陣に迫りますが、▲7八金の受けでしのいでいるようで、先手玉は広く後手玉はほとんど受けなしなので先手勝勢です。
これらの手順をみると、やはりどんなに形勢に差が開いていても最終盤は1手違いの形になるようです。
ただしこれが簡単にできないのが将棋の難しいところです。
無理に攻めずに力をためて攻めるのが参考になった1局でした。