評価値が不思議な1局

上図は、角換わりからの終盤戦で△9七歩成とした局面。ソフトの評価値+494で互角。

この△9七歩成は次に△8八金からの詰めろに対して後手玉は不詰みなので、先手は受ける必要があります。

自分が使っているソフトは、このような詰む詰まないの手前のような局面の形勢判断の精度が、たまに少しあらく感じることがあります。

詰みか不詰みかの判断はほぼ正確だと思いますが、その少し手前の段階は手が広く1手で形勢が大きく変わることもあるので、そのあたりを数値化するのが難しいのかもしれません。

それ以外だとパソコンの性能も関係していると思います。

対局は、ここまでは先手がだいぶ指しやすい局面が長く続いていたのですが、ミスが続いて逆転ムードになっていたので、ここから淡泊になってしまいました。

実戦は△9七歩成以下▲5三桂成△同玉▲6四銀△同角▲同角△同玉で、ソフトの評価値-1885で後手優勢。

この手順は全くだめなので、▲5三桂成では別の手で粘る必要がありました。

▲5三桂成では▲7七金打で、ソフトの評価値+454で先手有利。

▲7七金打は詰めろ逃れの手で、後手の角の利きを止めると▲6八玉~▲5七玉のルートで先手玉をつかまえにくくなります。

先手は後手の角を取って▲5四角とか▲6四銀などが狙いですが、ここで後手の手番なのが大きいです。

▲7七金打に△8八銀なら▲6八玉△7七銀成▲同金で、ソフトの評価値+578で先手有利。

この手順は△8八銀は自然な手ですが、▲6八玉△7七銀成▲同金と進むと、先手玉が右側に広い形で簡単には寄りません。

▲7七金打に△同角成なら▲同桂△8八金▲6八玉△7八金▲5七玉で、ソフトの評価値+781で先手有利。

この手順は王手は追う手の典型で、先手玉が▲5七玉としてつかまえにくい形になったので先手が指しやすいです。

▲7七金打には手筋として△5七歩と打つ手があります。

▲7七金打に△5七歩で、ソフトの評価値+371で先手有利。

この△5七歩は▲同金とか▲同角だと▲5七玉とできない意味です。

先手玉が3段目にいかない形になればだいぶ狭い玉になります。

▲5七同金とさせた形は将来△4八金とかが生じますし、▲5七同角は将来△5六桂の王手の筋が生じます。

△5七歩▲8六金△5八歩成で、ソフトの評価値+314で先手有利。

この手順は△5七歩に▲8六金△5八歩成で、ソフトは先手有利になっていますが、実際はこれは後手勝勢のようです。

これが最初に書いた形勢判断の精度のことで、後手玉は不詰みなのに対して先手玉は次に△6九金▲同飛△同と▲同玉△4九飛から手数はかかりますが詰みで、先手は粘って手数をのばすことはできても一手一手なので、私の棋力ではどう見ても後手勝勢のようです。

ソフトの評価値が不思議だったのが参考になった1局でした。