少し指しにくい手で攻めを繋げる


上図は、先後逆で横歩取り△8四飛型からの進展で▲4八銀と上がった局面。ソフトの評価値-542で後手有利。

後手が3七にいた桂頭を狙った手に、桂馬の跳ね違いから▲4八銀と受けた展開です。

手の流れから後手が攻めていますが、持ち駒がなくやや細い攻めでここで手が続くかどうかが大事な局面で後手も忙しいです。

先手がら次に▲7七銀とされると攻めが止まってしまいそうなので後手は動くしかありません。

実戦はここで△2四銀としたのですが、▲3四歩ならソフトの評価値+86で互角。

この手順は△2四銀として歩を取りにいったのですが、軽く▲3四歩とされると▲3三歩成から先手の飛車と桂馬が捌けそうで後手のとってはあまりプラスになっていませんでした。

△2四銀では△8六歩がありました。

△8六歩▲同歩△同飛▲5五角△7六飛▲7七銀で、ソフトの評価値-599で後手有利。

この手順は後手の飛車が働いていないので8筋の歩を交換する手です。

△8六同飛に▲5五角が攻防の手で次に▲1一角成を狙っていますが、△2二歩と受けても▲3三桂成があるので受けになっていません。

△7六飛は先手の歩の裏側に飛車が回る手で、歩で飛車を追い返されることはありませんが、この場合は▲7七銀があります。

▲7七銀は飛車取りですが、ここで後手も攻めが続くかが気になります。

▲7七銀に普通は△7五飛で、以下▲1一角成△3七歩成▲同銀△同桂成▲同金△3六歩で、ソフトの評価値-463で後手有利。

この手順は飛車を逃げて▲1一角成に△3七歩成から攻める展開で、駒割りは銀と桂香で2枚替えですが、△3六歩がうるさく▲3六同金なら△1五銀、△3六歩に▲3八金なら△3七銀のような指し方もありました。

これでも後手はまずまずのようですが、ソフトの推奨手は▲7七銀に△3七歩成でした。

▲7七銀以下△3七歩成▲7六銀△3八と▲5九銀△4四金で、ソフトの評価値-613で後手有利。

この手順は後手は飛車を逃げずに△3七歩成とする手ですが、かなり指しにくい手です。

▲7六銀とされると飛車が取られますが、△3八とで飛車と金の交換になります。

次に△4八とがあるので▲5九銀としますが、そこで△4四金もかなり打ちにくい手です。

△4四金は受けの手ですが、後手から飛車を捨てて攻めていったのにここで持ち駒の金を投入して受けに回るという発想が全く浮かびません。

このような手の流れは人間だったら失敗したという感覚に陥りそうですが、ソフトはそのような感覚はないようです。

△4四金に▲8八角なら△3六歩▲4六歩△3五金で、ソフトの評価値-1352で後手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、▲8八角と逃げた手に△3六歩と歩で攻め駒を増やすのが興味深いです。

ここで▲4六歩と突いて△3七桂成とすれば△3六歩と打った手が重たくなりますが、この場合は△3五金と飛車取りにでて後手が指せるようです。

このような展開だと、4四の金は攻め駒にもなるのがうまいです。

少し指しにくい手で攻めを繋げるのが参考になった1局でした。