上図は、先後逆で相雁木からの進展で▲7七角と上がった局面。ソフトの評価値-11で互角。
実戦はここで△5四銀右としましたが、▲5五歩と突くと力戦形になりやすいです。https://shogiamateur.com/?p=43356&preview=true
先手からいつでも▲3五歩と攻める筋があるので、後手はどのような形で受けるかが雁木の悩みどころです。
▲7七角には△4五歩がありました。
△4五歩に▲同銀なら△6五歩で、ソフトの評価値-166で互角。

この手順は△4五歩と歩越し銀に歩を突く手です。
自分の感覚では、歩越し銀の銀頭に歩を突くのは相手が仕掛けてきたときに突くというイメージがあるのですが、まだ仕掛けてない状態で受ける側から歩を突くのは少し盲点です。
▲4五同銀に後手の持ち駒に歩があれば△4四歩と打って銀が死にますが、歩切れなので銀は死にません。
先手の立場では▲4五同銀とすれば銀は死なないですが、先手から3五歩と攻める形ではなくなり銀が浮いた状態で少し嫌な形です。
銀の位置が少し変わっただけでも、最初の局面の印象とだいぶが違ってきます。
▲4五同銀には△6五歩が継続手です。
この歩もただの歩ですが、▲6五同歩なら△7七角成▲同桂△3三桂▲4六歩△8六歩▲同歩△4五桂▲同歩△4六角▲3七角△同角成▲同桂△4六銀で、ソフトの評価値-405で後手有利。
この手順は角交換をしてから△3三桂と跳ねる手で、これで銀が取られる形です。
後手は歩切れなので歩で取る形ではなく桂馬で取る形ですが、それでも角が捌けて銀と桂馬の交換で駒得になるので後手が少し指しやすいです。
よって△4五歩には▲5七銀と引きます。
△4五歩▲5七銀△5四銀右▲5八金△7四歩▲6八玉△4二玉▲7九玉△7三桂▲3七桂△9四歩で、ソフトの評価値-32で互角。

この手順は▲5七銀と引くと攻めの銀が下がることで、すぐには戦いは起きません。
お互いに玉を整備してやや持久戦模様になります。
このように進めば、後手としては先手の銀で角頭を攻められる展開にはならなかったので、少しほっとした感じです。
後手の駒組は雁木と△5四銀右型の腰掛銀で、角は引き角にはせず△3三角型にして将来△6五歩からの仕掛けを狙う形ですが、6六の地点は先手も角と銀の3枚が守っているので簡単には攻め切れないです。
△9四歩以下▲9六歩△3一玉▲2九飛△4四銀▲6八角△4三金右▲4六歩で、ソフトの評価値-61で互角。
ここからは2次的な駒組みの構想力が問われる展開で、どのような形に組んでどのような仕掛け方をするかなど考えることになり、このようなところも将棋は難しいです。
歩越し銀に歩を突いて銀の位置を変えるのが参考になった1局でした。