意外と難しい実戦詰将棋

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3九銀と打った局面。ソフトの評価値+99973で先手勝勢。

評価値が999・・と出ると即詰みがあるということです。

対局中は自玉の後手玉が詰んでもおかしくないけど、受けてもきりがないということで実戦では△3九銀としました。

後手玉が明らかな詰めろであると分かっていたら受けに回ると思いますが、詰み筋がはっきりしない上に、受けても手数が伸びるだけで一手一手なので、△3九銀はやや形作りに近い手です。

なお△3九銀は次に△2八銀成▲同金△同龍▲同玉△2六香▲2七歩△同香成▲同玉△1六角からの筋で、▲同玉なら△2六金まで、△1六角に▲2八玉は△2七金以下の詰めろです。

実戦は△3九銀以下▲5四桂△3一玉▲3八金打で、ソフトの評価値+1105で先手優勢。

この手順は▲5四桂から▲3八金打と受けに回った手で、後手玉をむりやりに詰ましにいっても詰まなかったららかえって危ないので手堅い指し方ですが、だいぶ形勢が詰まってきた感じです。

実戦的にはまだ先手が勝ちやすいと思いますが、最終盤の指し手は形勢に大きく影響します。

▲5四桂では▲5三銀がありました。ソフトの評価値+99976で先手勝勢。

この▲5三銀は王手ですが、これで後手玉が詰んでいるかがぱっと見で分かりません。

自分の感覚としては▲5三銀では▲4三銀と玉頭から打ちたくなるのですが、これでは不詰みみたいです。

▲4三銀△5一玉▲5二金△同飛▲同銀成△同玉▲5三銀△4一玉▲3三桂打△3二玉▲1二飛△2二銀で不詰みみたいです。

この手順は▲5二金と使うのが詰ましにいくともったいない手で、持ち駒に金と銀がある場合は金を残した方がいいことが多いです。

ただし▲5二銀だと△6二玉で全然詰まないので▲5二金と打つのですが、それが▲5三銀と▲4三銀の駒の配置で微妙に違ってきます。

よって▲5三銀と打ちます。

▲5三銀には△5一玉と△4一玉と△3一玉の3通りの逃げ方がありますが、まず△5一玉から調べます。

ただしどの手順も意外と長く難しいです。

▲5三銀に△5一玉なら▲5二銀打△同飛▲同銀成△同玉▲5三金△4一玉▲3三桂打で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。

この手順は▲5三銀から追うと△5一玉には▲5二銀打と銀から王手で飛車を取るのが大きいです。

ただし、2四に角がいるので意外と難しいです。

最後の▲3三桂打で▲4二飛と打ちたくなりますが、△同角があるので打てません。

▲3三桂打以下△同角なら▲同桂不成の筋で詰みです。

また▲3三桂打に△3二玉なら▲1二飛があり、△2三玉なら▲1四飛成以下詰みで、▲1二飛に△2二銀も▲4三成銀△2三玉▲1四飛成で詰みです。

この詰み筋はさらっと書きましたが結構難しく、▲4三成銀とできるのは金を最後に残して▲5三金とした効果で、これが▲4三銀と▲5三銀の違いです。

また後手の持ち駒に桂馬がありませんでしたが、桂馬があると▲1二飛に△2二桂合として▲4三成銀に△2三玉▲1四飛成に△同桂で不詰みだったので要注意です。

この手順だけ見ると、とても先手玉を詰ましにいくのは実戦では難しいと納得です。

あと別の機会に▲5三銀に△4一玉と△3一玉の変化手順を調べたいと思います。

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