遅いようでも▲2四歩と突いて飛車を活用する

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4四角と打った局面。ソフトの評価値+867で先手優勢。

後手の四間飛車に先手が▲5七銀型から▲3五歩と仕掛けた展開です。

駒割りは銀と桂馬の交換ですが、2九の桂馬が4五まで跳ねており3三に馬がてきています。

後手玉が通常の美濃囲いでなく△7二玉型で、戦いに近くなっているのでそれも形勢に影響しているようです。

これらより先手が指せているようです。

ただし1手でも甘い手を指せばすぐに振り出しに戻るのが将棋の難しいところです。

△4四角は攻防の角で、先手の馬を消す狙いや場合によっては△9九角成のような筋があります。

対局中は少し先手が指せていると思い手堅く指しましたが、あまりよくなかったようです。

実戦は▲8八銀で、ソフトの評価値+223で互角。

この手の▲8八銀は受けに回った手ですが、形勢が互角になりました。

優勢から互角になるというのは手は、疑問主か悪手に近い手だと思います。

▲8八銀がよくないのは、おそらく▲8八銀と上がる必要がないのに受けに回って相手を立ち直らせるチャンスを与えたということだと思います。

▲8八銀は壁銀なので玉が8筋に逃げることができないのも形勢に影響しています。

▲8八銀は1手の価値が低いみたいです。

▲8八銀以下△3三角▲同桂成△5二銀で、ソフトの評価値+197で互角。

この手順の△3三角~△5二銀は、先手の馬を消したのが大きく成桂がまだ働かない状態なので互角に戻ったようです。

また先手は飛車が働いていないのが痛いです。

このような展開になると振り飛車側はやる気がでてきます。

▲8八銀では▲2四歩がありました。ソフトの評価値+906で先手優勢。

この手順の▲2四歩は飛車を活用する手ですが、少し遅いような気もします。

理想をいえば、ここで▲2四歩でなく数手前に▲2四歩△同歩と突き捨てていればここで▲2四歩の必要はなく▲2四飛と活用できます。

昔の感覚だと、対抗形では飛車先の歩は早めに突き捨てておくという感じですが、実戦がそのような展開にならないのも結構多いです。

▲2四歩に△同歩なら▲同飛△8二玉▲2二飛成△7二銀▲4四馬△同銀▲2三角△5一飛▲3四角成で、ソフトの評価値+892で先手優勢。

この手順は後手は玉の早逃げをして高美濃に囲ったのに対して、先手の飛車が成る展開で▲2三角~▲3四角成と馬ができれば先手優勢です。

▲2四歩に△3三角なら▲同桂成△5二銀▲2三歩成△1五角▲2五飛△3七角成▲3二と△4七馬▲2二飛成△5八馬▲4一と△6九馬▲同玉で、ソフトの評価値+1757で先手優勢。

この手順は後手は△2四同歩とせずにその間に動いて勝負する展開ですが、飛車と角の攻めだけでは意外と単調で駒かい攻めができずに一直線に切れ模様になるみたいです。

このような展開になったときも先手は▲8八銀型より▲7九銀型の方が玉が広くて安心です。

遅いようでも▲2四歩と突いて飛車を活用するのが参考になった1局でした。