上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5四銀とした局面。ソフトの評価値+62で互角。
実戦は△5四銀以下▲9六歩として以下△同歩の進展になりました。https://shogiamateur.com/?p=44000&preview=true
この展開だと玉の周辺で戦いになりますが、やや捻った感じです。
▲9六歩はソフトの推奨手ではありましたが、別の候補手として▲3六歩もありました。
▲3六歩の方がどちらかと言えば自然な感じで、将来的に▲3五歩と後手の角頭を攻める手や▲3七桂と桂馬を活用する筋があります。
▲3六歩と突くことで先手の飛車の働きが増します。
ただし、後手から△8五歩と動かれたときの対応が気になります。
△5四銀以下▲3六歩△8五歩▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲8五歩で、ソフトの評価値-23で互角。

この手順は▲3六歩に△8五歩と後手から動いてきた展開です。
後手は玉の囲いを最小限にして7三の桂馬を攻めに使ってきます。
△8五歩に▲同歩とする手もありますが、△同桂▲8六角△6五歩で、ソフトの評価値-182で互角。
この手順は△8五同桂が角取りになるので角が逃げることになり、そこで△6五歩とすると後手が角道を通した攻めがうるさく、後手が先に攻めている感じです。
後手の桂馬が3段目に跳ねると攻め足が速くなるので、できれば後手の桂馬は3段目に跳ねさせない方が安全のようです。
よって△8五歩に対して先手は▲2四歩の突き捨てから▲3五歩と動きます。
▲3五歩と突ける形になれば、一応▲3六歩と突いた手は活きてきそうです。
▲3五歩に対して後手は手の広いところですが、△同歩とします。
そこで▲8五歩と手を戻しますが、先手からは▲3四歩△4四角▲2四飛が狙いです。
先手は2筋と3筋の歩を突き捨てて飛車が活用できるかがポイントです。
▲8五歩以下△4三金▲8六角△2二飛▲6四角△2五歩▲3二歩で、ソフトの評価値-50で互角。

この手順の△4三金は後手の守りが崩れて少し指しづらいのですが、先手の▲3四歩を防ぐ手です。
△4三金はソフトの候補手の1つとしてあるので、有力な手のようです。
△4三金に▲8六角は△8五桂の角取りの先受けの手で、▲6四角が狙いです。
▲8六角に△2二飛が先手の手を逆用する手で、後手は△2五歩から△2六歩と2筋を突破する狙いです。
後手の狙いは単純ですが、先手は2九の桂馬を活用しづらいので受け方が難しいです。
後手の△2二飛に▲6四角は自然ですが、△2五歩に▲3二歩が返し技です。
3筋の歩が切れていると▲3二歩のような手はよくあるのですが、先手はぎりぎりの受けという感じです。
▲3二歩で▲2七歩では先手の飛車の活用がしづらいので、あまりいい手ではないようです。
また▲3二歩で▲3七桂もありそうですが、△2六歩▲2五歩△3六歩で先手がますそうです。
▲3二歩以下△2六歩▲3一歩成△2七歩成▲3二と△同飛▲2七飛で、ソフトの評価値+242で互角。
この手順は先手の理想的な狙いですが、後手が△2六歩から△2七歩成とする間に先手は▲3一歩成から▲3二ととして、後手の飛車を2筋からずらします。
以下△3二同飛に▲2七飛として、先手は飛車が軽くなって捌けてきたのでいい勝負のようです。
2筋を3筋を突き捨てて飛車を活用するのが参考になった1局でした。