上図は、先後逆で相居飛車から進展で△8六歩に▲同歩とした局面。ソフトの評価値+104で互角。
先手が矢倉で後手が雁木からの展開で、ここまで角と銀がさばけていい勝負のようです。
先手の3六の角が微妙な位置ですが、後手玉がやや薄いので先手が張り付くような攻めをするとうるさい形です。
後手は角と銀が持ち駒にありますが歩切れなので、すぐに細かい攻めができません。
実戦はどのように指していいか方針がまとまらず、△4五銀と打ちました。
▲8六同歩以下△4五銀▲1八角で、ソフトの評価値+422で先手有利。

この手順は先手の角道を止める△4五銀ですが、▲1八角と引いてここでまた後手の手が難しいです。
先手の角の利きは決して悪くなく、△4五銀と打ったことで▲4六歩と突く手が銀取りになります。
4五の銀と6三の銀の位置関係があまりよくなく、角が間接的に6三の地点まで利いているので後手としてはあまりいい展開ではなさそうです。
△4五銀は角取りで一時的に気持ちのいい手でも、逃げられるとその後がぱっとしません。
大駒は遠くから睨んだ方が駒のあたりが少なくて、働きがよさそうです。
△4五銀では△7五歩がありました。ソフトの評価値+145で互角。

この△7五歩は攻めるなら筋の手で、6五に桂馬がいるので攻め筋を増やすという意味では有効な手でした。
持ち駒を温存して盤上の安い駒を活用するというのは、本筋のような手だったです。
△7五歩に▲同歩なら△3九角▲6八飛△6六角成▲同金△5七銀▲6七飛△8六飛▲8七歩△6六飛で、ソフトの評価値-1361で後手優勢。
この手順の▲7五同歩は悪い手ですが、△3九角から△6六角成と△8六飛から△6六飛の組み合わせで後手優勢です。
▲7五同歩とさせることで、△8六飛から△6六飛とできるのが急所です。
△7五歩に▲同銀なら△5七桂成▲同金△3九角▲5八飛△6九銀で、ソフトの評価値+81で互角。
この手順は▲7五同銀はソフトの推奨手ではないのですが候補手の1つで、△5七桂成と捨てて▲同金に△3九角がよくある手で、以下▲5八飛に△6九銀の割打ちの銀を打っていい勝負のようです。
△7五歩に▲5四歩なら△8六歩▲同歩△7六歩で、ソフトの評価値+100で互角。
この手順は▲5四歩と取り込む手に、8筋を突き捨ててから△7六歩と攻め合いの形にします。
▲5四歩に△同銀は▲7三銀から▲6四銀成の筋があるので、▲5四歩に対応しない形のようです。
△7五歩に▲2二歩なら△8六歩▲同歩△7六歩▲2一歩成△7七銀で、ソフトの評価値+96で互角。
この手順の▲2二歩はソフトの推奨手の手筋で、△2二同金でも△3三桂でも後手は形が崩れて味が悪いです。
△3三桂と逃げると▲3四歩と先手の攻めがかえって早くなるようです。
よって▲2二歩には受ける形でないので後手は桂損になりますが、△8六歩~△7六歩~△7七銀の攻め合いでいい勝負のようです。
受けてもきりがない場合は攻め合いにするのが参考になった1局でした。