金はできるだけ最後に残す

上図は、相居飛車からの進展の変化手順で▲5四歩と銀を取った局面。ソフトの評価値+99972で先手勝勢。

以前の書き込みの最後の部分の続きです。https://shogiamateur.com/?p=44351&preview=true

この局面は先手の持ち駒に角金金金銀と歩があり、先手の陣形は手厚く後手玉に守り駒がいないため感覚的に詰みそうな感じです。

ただし、先手の持ち駒に飛車や桂馬がなく、飛び道具は角だけなので見た目ほど簡単ではないです。

後手玉は9筋に脱出するような形になると面倒です。

このような局面も直ぐに詰み筋が見えればいいのですが、玉の逃げ方などを1手1手追っておくと意外と時間を要します。

やはり詰み筋を追う場合は、最初の1手目はかなり大事です。

詰将棋と同様に、詰まない筋を一生懸命考えても詰まないものは詰みません。

▲5四歩に△6二玉なら▲5三金で、△7二玉には▲6一角の筋で以下詰みです。

この手順の▲5三金に△7三玉は▲6二角△6四玉▲6五歩△5五玉▲5六銀左△4四玉▲4三金打△3五玉▲3六金まで詰みです。

▲5四歩に△6四玉なら▲5三角△6三玉▲6四金△7二玉▲6二角成の筋で以下詰みです。

この手順の▲5三角に△7三玉なら▲8四銀△同玉▲7五角成△9五玉▲8六金△同歩▲8五金△9六玉▲8六馬まで詰みです。

この手順は▲8四銀と▲8六金と2枚の捨て駒があるので少し難しいです。

▲5四歩に△4三玉は▲5三金△3三玉▲4四角△同玉▲4三金打△3五玉▲3六金まで詰みです。

▲5四歩に△6三玉なら▲5三金で、ソフトの評価値+99989で先手勝勢。

この手順の△6三玉に▲5三金が自分の感覚では少し打ちにくいです。

金はとどめに使えという格言があるので最後に使う方がいい場合が多いのですが、この場合は先手の持ち駒に金が多いのと、3段目の金で利用価値が高いようで、やや例外的なパターンのようです。

▲5三金に△6四玉なら▲7五角△7三玉▲7四銀△8二玉▲8三金△9一玉▲8二金打まで詰みです。

一番最初の局面からこのあたりは詰まし方は色々とありそうですが、分かりやすい手順とできるだけ短い手順の方がよさそうです。

▲5四歩に△同玉なら▲5五歩△6三玉▲5四銀で、ソフトの評価値+99987で先手勝勢。

この手順は△5四同玉とすれば▲5五歩と叩きたくなります。

▲5五歩に△同玉なら▲5六銀左と金駒が活用できるので後手は△6三玉と逃げましたが、そこで▲5四銀が継続手です。

▲5四銀に△7二玉なら▲6一角△同玉▲6二金△同玉▲6三金の筋で以下詰みです。

▲5四銀に△7三玉なら▲5一角△7二玉▲6二角成△同玉▲6三金の筋で以下詰みです。

▲5四銀に△6四玉なら▲7五角で以下詰みです。

▲5四銀に△7四玉なら▲7五金で以下詰みです。

ここでうっかりしやすいのが、▲5四銀では▲5四角でも詰みですが、▲5四金では△7二玉で詰まないということです。

最初は本当かなと思っていましたが、持ち駒に金が3枚ある形でないと詰まないようです。

4段目の金は利用価値がだいぶ下がるようで、最終盤はちょっとした形の違いでも、詰みそうで詰まないことがあるのが将棋の難しいところです。

金はできるだけ最後に残すのが参考になった1局でした。