形が崩れるのを恐れずに指す

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6四角と4二の角が上がった局面。ソフトの評価値+689で先手有利。

△6四角はややトリッキーな手で、2筋を放棄して3筋と4筋から手を作っていくという手です。

対局中は▲2四歩が見えたのですが、△4五歩から△3六歩と動かれてどうかと思い受けに回りました。

実戦は▲2六飛で、ソフトの評価値+396で先手有利。

この▲2六飛は相手が三間飛車の場合によく出る手で、6四に角がいるため間接的に角のラインをさけたという意味です。

▲2六飛はそこまで悪い手ではなかったようですが、ソフトの候補手には上がっていませんでした。

自分はどうも対振り飛車には形よく指そうという意識があるのか、ちょっと形が崩れたような展開になるのがあまり好きではないようです。

本局でいえば、4六の銀の位置や2八の飛車の位置であまり見かけないような形は避けているという感じです。

形よく指そうと意識するとつい安全な手を選択してチャンスを逃がしたりすることがあり、本局もそんな感じでした。

▲2六飛では▲2四歩がありました。

▲2四歩△4五歩▲同銀△3六歩▲2三歩成△3七歩成▲2四飛で、ソフトの評価値+565で先手有利。

この手順は▲2四歩と2筋の突破を狙う手で、この瞬間に後手は△4五歩と動いてきます。

△4五歩は銀取りなので、先手は▲同銀とするか銀が逃げるかのどちらかです。

このような局面でも▲5七銀とか▲3五銀とすれば銀は千鳥に使えで形はいいのですが、本局の場合は▲4五同銀とする手がありました。

▲4五同銀とすると自陣に戻る筋はなくなり、宙に浮いた銀で狙われやすいのですが攻めに使うことになります。

銀は真っすぐ上がると元の場所に戻るのに手数がかかるため、実際の将棋ではほとんど元の位置に戻るということはない感じです。

▲4五同銀に△3六歩が狙い筋でこれで後手は飛車や角を活かす感じですが、先手も▲2三歩成が大きく△3七歩成は飛車取りですが、そこで▲2四飛と浮きます。

この▲2四飛と浮いた局面が先手がいいようです。

後手もと金と作って4筋から5筋に活用できれば大きな成果ではあるのですが、▲2四飛に△4七とは▲4四歩で後手の銀が取られてしまいます。

▲2四飛以下△4八と▲3四歩△1九角成▲7七角△4四歩▲2二と△4一飛▲2一と△4五歩▲3三歩成△5八と▲3七歩△6九銀▲2二飛成△7四香▲3一と△5一飛▲4三と△同金▲6五銀で、ソフトの評価値+883で先手優勢。

この手順は少し長いのですが、後手は4筋の歩を取らずに△4八とで活用してきます。

先手は▲3四歩と4段目に歩を打って相手の飛車の活用を抑えるのがうまい手のようで、局面が進めば▲3三歩成としてと金ができることもあります。

後手は△1九角成と先に馬を作って香得ですが、先手も▲2二とから▲2一とで桂馬を取ってと金を活用します。

後手のと金の方が攻めが早いのですが、後手は飛車が抑えてこまれているのと▲3七歩として馬の活用も抑えているのが大きいようです。

後手もくらいついてきますが小駒だけの攻めなので、丁寧に受ければ先手が指せるようです。

形が崩れるのを恐れずに指すのが参考になった1局でした。