筋悪く▲4五同銀として指せる


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値+461で先手有利。

後手の△4五歩は戦いを自ら起こしたような手で、銀取りなので先手は銀をどうするかという形です。

▲5七銀と引くか▲3五銀と出るか▲4五同銀とするかのどれかです。

▲5七銀とすると形はきれいで将来▲6六銀のような活用する筋もありますが、△3六歩で決戦になります。

▲3五銀とするのは駒が前進して次に▲2四歩のような2筋突破の狙いはありますが、△5三角として逆に3五の銀が狙われそうです。

▲4五同銀とすると具体的に後手の手は分かりにくいのですが、銀が真っすぐ進んで浮いたような駒で、4六の地点に戻るのは手数がかかりすぎてほぼ無理です。

実戦は▲3五銀も▲4五同銀も指しにくいと思って▲5七銀としました。

△4五歩以下▲5七銀△3六歩▲同飛△同飛▲同歩△3九飛で、ソフトの評価値+374で先手有利。

この手順は、▲5七銀と形よく引いて△3六歩には▲同飛として以下飛車交換の捌き合いになる展開です。

先手は穴熊なので捌き合いはまずまずの展開ですが、後手も自陣の連係が取れており先手有利とはいえほぼ互角に近い感じです。

お互いに1筋と2筋の香車と桂馬を取り合ってから、どちらがその駒を有効に使うかという形です。

ただし、ソフトの推奨手は▲5七銀でなく▲4五同銀でした。

▲5七銀では▲4五同銀で、ソフトの評価値+443で先手有利。

この手の▲4五同銀は歩得になりますが銀が浮いた形になるので、読みが入ってないと少し指しづらいです。

ここで後手から有力そうな手がいくつかあります。

▲4五同銀に△5三角なら▲2八飛△3五歩▲2四歩△同歩▲同飛△4四歩▲7七角△4五歩▲1一角成で、ソフトの評価値+901で先手優勢。

この手順の△5三角▲2八飛に△3五歩は銀ばさみの手で、次に△3三桂とか歩が入ったら△4四歩として銀を取りにいく手です。

▲4五同銀とした形はこのような筋があるので、それに対抗できる手段がないと駒損になります。

△3五歩には平凡に2筋の歩の交換が成立するようで、後手は△4四歩として銀が取れる形ですが▲7七角があり、△4五歩に▲1一角成で先手が指せるようです。

駒割りは銀と香車の交換で先手が駒損ですが、大駒の働きがいいので先手優勢です。

▲4五同銀に△3三桂なら▲3六銀△3四銀▲2四歩△3五歩▲同銀△同銀▲同角△4五桂▲4六角△同角▲同飛△5七桂成▲7五角で、ソフトの評価値+

この手順は▲4五同銀に先に△3三桂と跳ねる手で、▲3六銀も歩越し銀でいい形ではありませんが、次に▲2四歩が狙いです。

後手は△3四銀から△3五歩として以下角と銀と桂馬を捌いてきますが、先手は自然に対応して△5七桂成には▲7五角の両取りがありので先手優勢です。

先手の地味な対応で優勢になるのは参考になります。

▲4五同銀に△3八歩なら▲7七角△3三桂▲4四銀△同銀▲同角△4五桂▲2二角成△5一飛▲2四歩△5七桂成▲6六馬で、ソフトの評価値+645で先手有利。

この手順は3筋の歩が切れているので△3八歩からと金を作る狙いですが、▲7七角として△3三桂に▲4四銀から銀交換をする手があります。

以下先手は馬と作る形に対して、後手は5七に桂馬が成り込んで桂馬が捌けた形ですが▲6六馬と自陣を固めて先手が指せるようです。

どの変化も後手が駒を捌いてくるので油断はできませんが、自然に対応すれば先手が指せるようです。

筋悪く▲4五同銀として指せるのが参考になった1局でした。