上図は、相掛かりからの進展で△4二銀と3一の銀が上がった局面。ソフトの評価値+478で先手有利。
駒割りは銀と桂香の交換の2枚替えで先手が駒損ですが、龍を作っているのもあり先手が指せていたようです。
ただし対局中は先手が少し苦しいかと思っていたのでやや意外でした。
ここでどのように指すかの方針が全く見えなくて、形とばかり▲2三歩と打ちましたがこれがよくなかったようです。
実戦は▲2三歩△1三角▲7三歩成△同金▲2二銀△同金▲同歩成△同飛で、ソフトの評価値-232で互角。

この手順の▲2三歩は後手の形を乱すという手で、△2三同金ならどこかで▲3二銀があります。
また△2三同飛なら後手の飛車の横利きがなくなるので先手は攻めやすくなります。
▲2三歩△同飛▲8四角△7一香▲5四龍△6二桂▲2四歩△1三飛▲7三歩成△同金▲同角成△同香▲8四龍△7八香成▲同銀で、ソフトの評価値+1199で先手優勢。
この手順は△2三同飛には▲8四角と出て△7一香の受けには▲5四龍が厳しく、▲2四歩△1三飛と相手の飛車を抑え込むのが大きいです。
そのような意味で▲2三歩は取りづらく△1三角としましたが、▲7三歩成~▲2二銀の打ち込みに清算して△同飛がさっぱりした形になりました。
後手玉が少し広くなったのと同時に2二の角が手順に1三に活用できて、先手玉を睨む形になったのが大きいです。
先手が攻めることで逆に後手の眠っていた角が活用できるようになったのは、後手としてはありがたい感じです。
▲2三歩では▲7三歩成がありました。
▲7三歩成△同金▲5五角で、ソフトの評価値+535で先手有利。

この手順は▲7三歩成~▲5五角とする手ですが、平凡すぎて全く考えていませんでした。
金取りなので後手は受けることになりますが、色々な受け方があります。
▲5五角に△6四歩なら▲4六角△2五飛▲7四歩△同金▲5五龍△同飛▲同角で、ソフトの評価値+893で先手優勢。
この手順は△6四歩と受けましたが、▲4六角と引く手が飛車取りになるのが大きく、△2五飛と逃げた手に▲7四歩が後手陣を弱体化する手で、以下飛車交換になって先手優勢のようです。
▲5五角に△6四金なら▲1九角で、ソフトの評価値+641で先手有利。
この手順は△6四金と角取りに受ける手ですが、▲1九角と香車を補充する手が大きいです。
実戦で▲1九角のような端の駒を補充する手は少し見えにくいです。
やはり盤面全体を見ていないと▲1九角のような手は浮かばないです。
▲5五角に△6四桂なら▲4五龍△1八成香▲4六角△3四飛▲同龍△同歩▲7一飛△6二玉▲7四歩△8三金▲7二銀で、ソフトの評価値+1579で先手優勢。
この手順は△6四桂と龍取りに受ける手ですが、平凡に▲4五龍と逃げます。
△1八成香は冴えない手ですが駒損を避ける手で、▲4六角の飛車取りが継続手です。
後手の飛車は動けるところが狭いので△3四飛としましたが、飛車交換から▲7一飛が厳しいです。
△6二玉に▲2一飛成や▲9一飛成とせずに▲7四歩が厳しいです。
▲7四歩に△7一玉と飛車を取っても▲7三歩成で寄り筋です。
よって▲7四歩に△8三金と逃げましたが▲7二銀で先手勝勢です。
平凡な手順でも攻めが繋がっているのが参考になった1局でした。