よくある寄せのパターン

上図は後手△3三角型の横歩取りからの進展で△7六角と歩を取った局面。ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

後手が早い段階から△2六歩と垂れ歩を打った手に▲3七桂から▲4五桂と跳ねる形で、よくある進行ですが後手の玉頭に▲5三桂成とした形は大きな成果です。

横歩取りは金駒の金と銀が前に出ることが少ない形なので、本局のように8三に馬ができて5三に成桂がいると金と銀が受けに役に立っておらず、後手玉に寄り筋あってもおかしくありません。

対局中はだいぶ先手がいいとは思っていましたが、ここからの指し手が甘かったです。

将棋は決めるときに決めないともつれしまいますが、本局もそんな感じでした。

実戦は▲8二歩△5二歩で、ソフトの評価値+2664で先手勝勢。

この手順の▲8二歩は攻め駒を増やす手で確実に攻めを継続する意味で指したのですが、やや勝ち味に遅く△5二歩と催促されました。

この局面も先手勝勢ですが、評価値が50000から2664と大きく下がっているので指し手としては大甘です。

手数が伸びるとミスも起きやすくなり、あまりいいことはありません。

ここから寄せにいって寄せきれればそれで問題はありませんが、やはり最短の寄せというのがある場合はそちらを採用した方がすっきりします。

▲8二歩では▲6一馬がありました。

▲6一馬△同玉▲8二飛で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順の▲6一馬はこれで寄せきれれば一番早い手ですが、△同玉に次の▲8二飛が玉の逃げ道を防ぎながらの詰めろです。

▲8二飛に△同銀は▲6二金の頭金で詰みですが、後手は受けがなく必至で先手玉に詰みはありません。

この寄せ筋はよく出るセットみたいな手ですが、なぜか対局中は見えていませんでした。

こういうところが寄せのセンスがないというか、いくら詰将棋を解いてもこのようなやさしい寄せをのがずのはもったいないです。

ちなみに対局中は▲8二飛で▲5一飛と考えており、以下▲5二飛成は△8三玉でソフトの評価値+1037で先手優勢。

この手順は先手優勢でも指し手としては失敗です。

▲5一飛と打ったなら△7二玉▲8四歩△6五角▲5六歩△4四飛▲4六歩△8四飛▲7五金△6九角▲5七玉で、ソフトの評価値+4499で先手勝勢。

この手順は▲5一飛から▲8四歩としてこれでも先手勝勢ですが、▲8二飛と比べると明らかに手の精度が落ちるようです。

横歩取りは低い陣形なので寄せがパターン化されやすく、そのときは理解してもまた時間が経つと忘れているというのが自分の場合は多いです。

今回の寄せ損ないを、次に似たような局面になったら活かしたいです。

よくある寄せのパターンが参考になった1局でした。

最終盤で勝勢でも意外と難しい

上図は、先後逆で相居飛車力戦形からの進展で▲4六歩と突いた局面。ソフトの評価値-2152で後手勝勢。

▲4六歩は△3八桂成以下の詰めろを逃れる手ですが、評価値は後手勝勢です。

後手玉はまだ詰めろがかかっていないので1手の余裕はあるのですが、最終盤でぬるい手を指すと形勢が接近しますのでできるだけ正確に指す必要があります。

ただし、早指しの終盤戦も難しく手の見えどころが悪いとまた勝負が振り出しに戻ることが多いです。

そのため後から見れば評価値に大きく差があっても、実際の対局中はそんな余裕はありません。

実戦は△7八銀成としましたが、この手は詰めろでありませんのでこの瞬間が後手としては少し怖いところです。

後で検討すると△7八銀成以下▲6二と△6八成銀▲8一龍△5一銀打▲5九銀△4七金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△7八銀成は金が取れますがソフトの候補手になかった手で、この瞬間が少しぬるかったようです。

先手は▲6二とから▲8一龍と合駒請求をして後手に金駒を1枚使わせる展開で、後手としてもぎりぎりの対応になります。

後手の持ち駒に安い駒があればいいのですが、なければ金駒を使うしかありません。

△5一銀打に▲5九銀は△5九金の詰めろを防いだ手ですが、最後の△4七金は難しいです。

この手が見えないとこの展開は勝てないとなると結構ハードルが高いです。

△4七金は将来4七の地点からの脱出を防ぐ手で、▲4七同金右でも▲4七同金直でも△3九成香以下詰みです。

また△4七金は次に△3九成香以下の詰めろなので、これで後手勝勢です。

どんな内容の将棋でも最終盤の寄せは参考になることが多いです。

なおソフトは△7八銀成では△2八成香を推奨していました。ソフトの評価値-3267で後手勝勢。

この手順の△2八成香は次に△3八成香以下の詰めろです。

△2八成香に▲6二となら△3八成香▲5九玉△5八金▲同金△3九龍まで詰みです。

よって先手は詰めろを受けないといけません。

△2八成香に▲5九玉なら△7八銀成▲6二と△3八桂成▲8一龍△5一金で、ソフトの評価値-6945で後手勝勢。

この手順は△2八成香に▲5九玉の早逃げで粘りの手で、後手も△7八銀成が詰めろでないのでこの間に▲6二とから▲8一龍と迫る展開です。

△5一金とした局面が先手玉の詰めろなので後手勝勢ですが、ここから▲5八玉と逃げる手が気になります。

▲5八玉以下△4八成香▲同玉△3九龍▲4七玉△3八龍▲5六玉△5四香▲6六玉△7六金▲5五玉△5四歩▲6五玉△6四金▲5六玉△5五金まで詰みです。

この手順は長手数で頭の中でイメージするための手の流れですが、終盤で詰み筋に入った場合にどのような筋で相手玉を詰ますかの確認です。

△5四歩がうっかりしやすい手で▲同玉なら△6四金で詰みです。

対局中にこれらを理解するのはまず無理ですが、少しでもその域に達するようにしたいです。

最終盤で勝勢でも意外と難しいのが参考になった1局でした。

香車の守り方と使い方

上図は、先後逆で相雁木からの進展で▲1四歩と打った局面。ソフトの評価値-170で互角。

駒割りは桂馬と香車の交換でほぼ互角で後手の香車を狙ってきた展開です。

1筋の香車が浮いているので、対局中は△1四同香としても▲2四飛で次の▲1四飛が受けにくいと思っていました。

ただしこの局面が互角だったのは気がつきませんでした。

やはりどうしても攻められていると形勢を悲観的に受けとめることが多いです。

悲観的に受け止めるのは、1筋の受け方が分かっていなかったことがほとんどです。

実戦は△2五香▲4九飛△1四香▲6五歩△7七角成▲同桂△4八歩▲5九飛で、ソフトの評価値+47で互角。

この手順の△2五香は▲2四飛を防ぐ意味と、先手は歩切れなので2筋に香車を打っても取られないです。

先手は▲4九飛として△1四香に▲6五歩とぶつけてきました。

以下△7七角成の角交換の展開ですが、1筋と2筋の香車が重たい形くあまり受けに役立っていません。

1三の地点に空間があいているのも大きく、後手陣は1筋ががらあきで弱いです。

本来2筋の香車は受けでなく攻めに使いたい駒でもったいないです。

△2五香では△1四同香がありました。。

△1四同香▲2四飛△1三歩で、ソフトの評価値-250で互角。

この手順の△1四同香に▲2四飛に△1三歩がうっかりしやすい受けです。

普通は▲2四飛とでれば△2三歩と先手をとって受けるのが形ですが、この場合は▲1四飛があり後手がまずいです。

後手の△1三歩は香車を守る手ですが、これで受かっているのが分かっていませんでした。

△1三歩の瞬間は2筋は飛車が直通していますが、ここで先手からうまい手があるかが気になります。

△1三歩に▲7六桂なら△8一飛▲7四歩△8五桂▲8六角△2二香で、ソフトの評価値-1171で後手優勢。

この手順は先手は7筋から手を作って攻め駒を責める展開ですが、△2二香が後手の狙っていた手で、△1三歩はただ受けただけでなく次に△2二香として先手の飛車を取る狙いがありました。

先手の飛車が後手に近い形で、後手の持ち駒に香車があるとこのような筋が生じやすくなります。

△1三歩に▲2三歩なら△2一香▲2九飛△2三香▲4九飛△7五歩▲6五歩△4八歩で、ソフトの評価値-445で後手有利。

この手順の▲2三歩は△2二香を受けた手ですが、ここで△2一香と受けに香車を使うのが気がつきにくいです。

次に△2三香とすれば飛車が取れるので▲2九飛としましたが、△2三香▲4九飛として、後手の傷を消します。

先手は▲6五歩と角交換を目指して暴れきますが、そこで△4八歩が軽妙です。

△4八歩に▲同飛なら△2六角▲4九飛△4四歩で、ソフトの評価値-634で後手有利。

この手順の△4八歩に▲同飛なら△2六角と飛車取りにでるのがうまい手で、▲4九飛なら△4四歩で桂馬が取れる形になります。

よって△4八歩には▲5九飛と逃げますが、△7七角成▲同桂△6五桂▲7三角△8三飛▲9一角成△4五銀▲同銀△8七桂で、ソフトの評価値-624で後手有利。

この手順の▲5九飛と逃げた展開には角交換をして△6五桂と跳ねるのが自然で、▲7三角と先手に手を与えますが、後手は桂馬をもつと△8七桂と打てるのが8筋を詰めた効果で、後手が少し指せているようです。

香車の守り方と使い方が参考になった1局でした。

角をあいたスペースに打って馬を作る

上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲3四銀と歩を取った局面。ソフトの評価値-127で互角。

先手が1歩得して▲3四銀とした展開で、ここから後手がゆっくり指すのは歩損が大きくなると思って動きました。

実戦は▲3四銀以下△3八歩▲4八角△3九角と進んだのですが、△3九角で△3九歩成▲同角△3八角で、ソフトの評価値-324で後手有利。

この手順は変化手順ですが、△3八歩と3筋の歩が切れたのでこの瞬間に動きました。

次は△3九歩成が狙いですが、この△3八歩はあまりいい手ではなかったようです。

先手は▲4八角と△3九歩成を受けましたがこの手もあまりよくなかったようで、▲4八角では▲5六角として次に▲2三銀成から2筋を突破する手があったようです。

実戦の△3八歩▲4八角に△3九角も重たくこれもよくなかったようで、ここでは△3九歩成▲同角△3八角がありました。

△3九歩成はまた歩損になりますが、▲同角に△3八角は△4九角成と△6五角成の2つの狙いがあり、この角は簡単には取られません。

やはり生角と馬は駒の働きが違ってきます。

なお最初の局面で、△3八歩では△3八角がありました。ソフトの評価値-135で互角。

△3八角は次に△4九角成と△6五角成の2つの狙いがあります。

△3八角以下▲4八金△6五角成▲5六角△同馬▲同歩△7五歩▲同歩△3九角▲5八玉△4八角成▲同玉△3五金で、ソフトの評価値-517で後手有利。

この手順はややうまくいきすぎですが、▲4八金として△4九角成を受ければ△6五角成とします。

以下▲5六角は▲2三銀成から2筋突破の狙いですが、△5六同馬と角を交換して△7五歩と突きます。

この手はぱっと見で意味が分かりにくいのですが、▲同歩なら△3九角と打ちます

△3九角に▲5八金は△7五角成がありますので、△3九角には▲5八玉と受けましたが、△4八角成と角と金の交換から△3五金で後手有利です。

△3八角以下▲5六角△同角成▲同歩△3八角▲4五歩△4九角成▲3六歩△8一飛▲6八金左△3八馬で、ソフトの評価値-187で互角。

この手順は▲5六角から角交換をしてから再度△3八角と打つ展開です。

先手は▲4五歩として△5六角成を受ける手に△4九角成と下に潜り込む形で、以下▲3六歩は△5八馬▲同玉△3五金の受けです.

以下△8一飛~△3八馬で後手はもたれるような展開ですが、先手としては後手の馬を消しにくいので後手まずまずのようです。

大駒が持ち駒にある場合は駒組みが偏ると、打ち込みのスピースができやすいので特に金駒の配置は大事で、簡単に馬を作らせないようにした方が無難です。

馬を作らせても指せるような局面もありますが、馬は攻防に利きやすく価値が高いので攻める方としては角の打ち込みスペースを意識した方がよかったです。

角をあいたスペースに打って馬を作るのが参考になった1局でした。

敵の打ちたいところに歩を打って桂頭を守る

上図は、後手角交換振り飛車からの進展で▲3五同銀と歩を取った局面。ソフトの評価値+97で互角。

先手が4六の銀が3五の地点で歩の交換をした展開です。

後手が角交換をして△3三桂と跳ねる形には、先手が早めに右の銀を使って桂頭を狙うのがよくあります。

角と銀の組み合わせで桂頭を狙うのですが、これに後手がどのように対抗するかという局面です。

後手は△5三銀と上がって3四の地点は放棄しており、次に▲3四歩△4五桂▲3三歩成の狙いがあるので、後手は何か受けないといけません。

対局中は△6四角と打ってくれば、▲4六歩と突くか▲4六銀と引くかそのときに考えようと思っていました。

ちなみに△6四角はソフトの候補手にも上がっていない手でしたが、▲4六歩でも▲4六銀でも互角でした。

自分は振り飛車をほとんど指さないのでこのあたりの後手の感覚はいまひとつですが、この局面での△6四角は普通の手のようです。

実戦の次の手は全く予想していませんでした。

実戦は▲3五同銀以下△3四歩▲同銀△4四銀で、ソフトの評価値+166で互角。

この△3四歩~△4四銀という受け方は初めて見ましたが、そのような受け方があるのは知りませんでした。

△3四歩は敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手ですが、▲3四同銀で次に▲3三銀成の狙いがあります。

それを△4四銀と上がって受けるのが全く浮かびませんでした。

後手は歩損になりますが、先手の銀の働きがよくないという考えです。

銀は千鳥に使えという格言がありますが、3九の銀が▲4八銀~▲3七銀~▲4六銀~▲3五銀と千鳥に使うのがよくある形です。

そこで▲3四銀とまっすぐ使うと、3五の地点には手数がかかりすぎて実戦ではまず戻れません。

そのような意味で銀をまっすぐ使うのは少し形が崩れやすくなります。

実戦は△4四銀以下▲4六歩△5五歩▲9六歩△5一飛▲4七金△5四飛で、ソフトの評価値±0で互角。

ここからの実戦の展開も全く予想していなかったのです。

先手は▲4六歩と突いて△4五桂の筋を消したのですが、そこで△5五歩と歩を伸ばしてきました。

△5五歩と歩を伸ばすことで先手は角道が止まります。

▲9六歩は先手が▲8七銀型なので自然な手だと思いますが、次の△5一飛が鋭いです。

後手は歩を伸ばしたところに飛車をもってくるのは振り飛車ではよくある形で、いつでも△5六歩の捌きがあります。

先手は▲4七金と上がって5筋の歩の交換を受けたのですが、そこで△5四飛と飛車を浮くのがうまい手でした。

実戦の後手の指し手は、振り飛車を指しなれている感じです。

よくあるゴキゲン中飛車で、▲4六銀型に△4五歩と突いて▲4五同銀~▲3四銀とした手に後手が△5四飛と浮いて3四の銀を狙うのがあります。

それの応用で、▲3五の銀に△3四歩と打って▲3四同銀に△5五歩~△5一飛~△5四飛として3四の銀を狙う形です。

△5四飛は次に△3五銀とすれば銀ばさみの形で、▲3三銀成△同金で銀と桂馬の交換で先手が少し駒損になります。

よって実戦は△5四飛に▲3六歩と打って△3五銀を防いだのですが、△5三銀▲3五歩△4四銀でソフトの評価値-334で後手有利。

▲3六歩はあまりよくなかったようで、▲3六歩では▲3八飛で互角だったようです。

敵の打ちたいところに歩を打って桂頭を守るのが参考になった1局でした。

優勢な局面からの指し方

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△5一桂と打った局面。ソフトの評価値+1815で先手優勢。

駒割りは銀と桂馬の交換で先手が少し駒得で大駒の働きは先手の方がだいぶよく、玉の守りも穴熊でしっかり囲っているので先手優勢です。

4一の龍と4四の馬の利きがよく、持ち駒に銀があるのでうまくいけば後手玉の寄せも見えそうなので、決めにいくべきか少し迷います。

対局中はまだ寄せが見えなかったのでゆっくり指すことにしました。

実戦は▲6六馬△4二馬▲同龍△同金▲2二角△3五香▲3一角成で、ソフトの評価値+1730で先手優勢。

この手順の▲6六馬は次に狙いがある手ではないのであまり意味がなかったようです。

ただし、後手の△4二馬も飛車と角の交換になるので指したくなる手ではありますが、この場合はあまりよくなかったようで、交換してから▲2二角から▲3一角成で先手が形勢を維持していたようです。

後手の守りの馬がいなくなるとだいぶ後手陣が薄く見えます。

自分の実力からするとこの指し方はまずまずだったようです。

なお、最初の局面で厳しく攻める展開を調べました。

▲7一銀△同金▲同馬△同玉▲5二龍△6二銀で、ソフトの評価値+2354で先手勝勢。

この手順の▲7一銀は最初に目立つ手でこれで後手玉が寄れば分かりやすいです。

▲7一銀から清算して▲5二龍に△6二銀と打った形は、先手から取れる駒が少ないので大変かと思っていました。

しかし、この局面が先手勝勢だったのは全く気がつきませんでしたし、ぱっと見でも先手勝勢というのもぴんときませんでした。

△6二銀に▲8六香が厳しかったようです。

▲8六香に△3五香なら▲8三香成△同銀▲6一金で、ソフトの評価値+3806で先手勝勢。

この手順は▲8三香成と後手の7二の銀を移動させるのが急所で、△同銀に▲6一金で以下寄り筋です。

▲8六香に△6一角なら▲8二金△同玉▲6二龍△5二金▲7一銀△9二玉▲8二金△9三玉▲8三金△同銀▲8二龍まで詰みです。

この手順は▲8二金△同玉▲6二龍が送りの手筋で以下寄り筋です。

▲8六香に△7四角なら▲4二金△5三馬▲5一金△5二馬▲同金で、ソフトの評価値+2813で先手勝勢。

この手順は△7四角と打って8三の地点を守ったのですが、これで後手の攻めの脅威が少なくなったので▲4二金から駒得を目指して先手勝勢です。

なお最初の局面でソフトは▲3四歩を推奨していました。

▲3四歩△6二桂▲5五歩△4二馬▲同龍△同金▲5四歩△5二歩▲6八銀で、ソフトの評価値+1823で先手優勢。

この手順は先手は後手に何もさせないような指し方で、▲3四歩は意味が分かりにくいのですが、後手からのの将来△4四龍を消した手です。

後手は△6二桂と埋めて△4二馬から先手の龍を消して粘りますが、先手も5筋を伸ばして△5二歩と受けさせて▲6八銀と遊んでいる銀を自陣に引く盤石な構えです。

▲6八銀以下△3四香▲5五角△3八香成▲6二馬△同金▲7四桂△7一玉▲8二銀△6一玉▲6二桂成△同玉▲9一銀不成△5三歩▲4四香で、ソフトの評価値+2130で先手勝勢。

この手順は▲5五角~▲6二馬~7四桂は後手の玉のコビンを角で狙った手で、馬を切る筋なので少し決断がいりますが、確実に駒得を広げて先手勝勢のようです。

優勢の局面からの指し方が参考になった1局でした。

大駒が働くような攻め方をする

上図は、先後逆で相居飛車の力戦形からの進展で▲9一飛成と飛車が成った局面。ソフトの評価値-462で後手有利。

対局中は先手の玉が薄いので少し指せているのかと思っていましたが、ゆっくりした攻めをすると先手の龍が働いてくるので何かうまい手で攻めを繋げたい局面です。

ただし、後手の飛車がいなくなると▲1四香と取れる香車が逆に働いてきますので実戦は△1五歩としました。

少しぬるい手のようにも思えたのですが、とりあえず香得になるので辛抱しました。

△1五歩はやはりあまりいい手ではなかったようで、△1五歩には▲6五桂と跳ねて次に▲7三歩と狙う感じでいい勝負だったようです。

実戦は△1五歩に▲8二龍だったのでそこで△2六香としたのですが、この手もこのタイミングではあまりいい手ではなかったようです。

▲8二龍には△7三桂として▲8三歩成には△8一香と受けるべきでした。ソフトの評価値-380で後手有利。

この手順の▲8二龍から▲8三歩成のような筋はよく出る形ですが、受ける方の持ち駒に香車があれば下段の△8一香と打って受けるのはこれもよくある受け方でした。

この受け方だと2四の飛車も4段目の受けに利いています。

確実に先手のと金を処理できれば先手の攻めの幅が狭くなりますので、しっかりと受けるべきだったです。

と金の遅早で、と金はゆっくりした攻めのようでも、ひたひたと迫って気がついたら攻めが成立しているということがあるので、自陣にと金を作られた場合はできるだけ正確な速度計算が求められます。

そのような意味で、働きそうなと金はできるだけ作らせないようにした方が無難です。

最初の局面の△1五歩では△3六歩がありました。ソフトの評価値-482で後手有利。

この手の△3六歩は歩の突き捨てですが、3筋に歩が使えるようになると先手玉に近いところなので攻めが厳しくなります。

次に△3七歩成▲同桂△3六歩は厳しいので、普通は▲3六同歩とします。

△3六歩以下▲同歩△4五桂▲4六歩△2五香▲3八玉△3七歩▲同桂△2八香成▲同銀△同飛成▲同玉△4六角▲4七金△2六銀▲3八香△3七角成▲同香△2五桂で、ソフトの評価値-1084で後手優勢。

この手順は先手玉が薄いので成立するような攻め方で、眠っている1三の角を△4六角として角のラインで先手玉を攻める手で、駒損の攻めですが大駒を使う攻めは迫力があります。

ただし、自分の場合はこの手順は全く浮かびませんでした。

△3六歩以下▲同歩△4五桂▲2七香△5四飛▲7五角△7三香▲6六角△7六歩で、ソフトの評価値-517で後手有利。

この手順は△4五桂に▲2七香と先受けをして△5四飛に▲7五角と受ける形ですが、△7三香から△7六歩で後手が少し指せているようです。

どちらの攻めも、大駒が働かなければ攻めが続かないという典型的なパターンのようです。

大駒が働くような攻め方をするのが参考になった1局でした。

銀と馬を使って手厚く指す

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△2五龍と歩を取った局面。ソフトの評価値+781で先手有利。

この局面は飛車交換になった後にお互いに桂馬を香車を取って、駒の損得はありません。

大駒も龍と馬をお互いに作ってまずまずの働きですが、先手有利だったのは気がつきませんでした。

この先手有利というのは先手優勢に近いような評価値で、800からは優勢になります。

ただし、対局中はそこまでいいとは思っておらずいい勝負かと思っていました。

穴熊と美濃囲いの固さの違いと、後手の4三の銀が少し使いづらいのが形勢に影響しているのかもしれません。

対局中はどのような方針で指していいかよく分からなかったので、とりあえず馬を引きました。

実戦は▲6六馬で、ソフトの評価値+639で先手有利。

この手順は馬は自陣に引けと格言があるように、4段目になりますが馬を引く形です。

以前、全く別の局面で馬を引く手がいい手だったのが印象に残っていたのか、このような局面でも第一感で馬を引きたくなりました。

馬を引きそびれて自陣に戻れず遊び駒になった経験もあったので、とりあえず引いて遊ばない駒にしたという感じです。

▲6六馬はソフトの候補手の1つだったのでそこまで悪い手ではなかったようですが、ソフトの推奨手は▲6六銀でした。

▲6六馬では▲6六銀で。ソフトの評価値+665で先手有利。

この▲6六銀は離れ駒である5七の銀を活用する手です。

5七の銀を活用するなら▲6六銀と出るか▲6八銀と引いて使うかのどちらかですが、▲6六銀と出ると次に▲7五銀と出る手が馬取りになります。

また▲7五銀と出ると▲6六馬と引くことができます。

▲6六銀△3一歩▲7五銀△5三馬▲1二龍△3六龍▲6六馬で、ソフトの評価値+651で先手有利。

この手順は▲7五銀から▲6六馬と引く形で、上部を手厚くするしています。

途中の▲1二龍は△3一歩の底歩があると龍の活躍が見込めないので、▲1二龍としていつでも▲5二龍と金を取れる形にしています。

▲7五銀と▲6六馬の組み合わせで気になるのが、6筋から8筋までは歩を使える形になっていません。

▲6六馬から▲8六歩~▲8五歩~▲8四歩のとして、後手玉の頭から歩を使って手を作るのいうのはあるかもしれませんが、手数がかかるのと穴熊で8筋に空間があくのは少し勇気がいるので現実的にはなさそうです。

▲6六馬と引いたのは次に▲6五桂△7一馬▲5五歩のような感じで、△同歩なら▲5三歩と叩く筋です。

▲6六馬以下△6四香▲5七馬△4四馬▲6六歩△5五歩▲同歩△5六歩▲4八馬△4六歩▲同歩△5五馬▲3七歩△2六龍▲4七馬で、ソフトの評価値+654で先手有利

この手順は▲6六馬に△6四香は▲6五桂を防いだ手ですが、▲5七馬と自陣に引いて△4四馬に▲6六歩と後手の馬の利きを止めます。

ここからは4筋と5筋に後手は歩を使って手と作るのに対して、先手は馬の力で対抗するという地味な展開です。

お互いに玉の近くから戦いを起こすのは難しいためやむを得ないようで、後手は5七の地点にと金を作りたいのに対して、先手はそれをどのようにしのいで逆襲するかいう形のようです。

銀と馬を使って手厚く指すのが参考になった1局でした。

桂頭の歩を突き捨てて攻めの手を広げる

上図は、相雁木から▲4五歩に△同歩とした局面。ソフトの評価値+199で互角。

先手は▲5六銀型に組んだのに対して後手は△6四銀型で対抗した形です。

この局面は今見ると、いつでも▲6五歩と決戦する手段があるので先手が指しやすそうな感じですが、対局時は全く手が見えていませんでした。

早指しで指すと今後の方針がまとまらずに指すことが多く、特に仕掛けの局面は今後の形勢を左右するのに大事な分岐点なのですが、何となく形で仕掛けて時間に追われて指すということが多いです。

ある程度このような局面の仕掛けはこのように指すと頭に覚えておけばいいのですが、自分で調べた局面はそのときは覚えても時間がたてば忘れていることが多いです。

本局もそんな感じでした。

実戦は△4五同歩以下▲同桂△2二角▲1五歩△5五歩▲4七銀△1五歩で、ソフトの評価値-62で互角。

この仕掛けは今見てもひどいなと思っていますが、自分から動いたにもかかわらず後手から△5五歩とされ▲4七銀と戻されて△1五歩と歩を取られた形は先手の失敗です。

後手から△4四歩と桂馬を取られる形に対抗できる手段があればいいですが、ちょっと浮かびません。

ただし、驚いたのは失敗したなと思ったこの局面でも評価値はほとんど互角で、将棋は手が広いです。

△1五歩以下の変化手順で▲1三歩△同香▲3五歩△4四歩▲3六銀△4五歩▲同銀△3五歩で、ソフトの評価値-282で互角。

この手順は先手は桂損に対して4七の銀を▲3六銀から▲4五銀と活用する筋で、何とかぎりぎり手を繋げているという感じで、攻めが切れたら終わりなので先手も忙しいです。

最初の局面で、△4五同歩に▲同桂△2二角と進んだ局面であれば▲2四歩△同歩▲6五歩で決戦すべきでした。ソフトの評価値+24で互角。

この手順の▲6五歩とぶつけた形は角交換や銀交換になりやすいので、駒が後退するということにはならなかったようです。

またソフトは▲4五同桂では▲3五歩を推奨していました。ソフトの評価値+210で互角。

この▲3五歩は自らの桂馬の頭の歩を突くので最初に見た時は違和感があるかもしれませんが、何度も見ていくとそれが自然に思えます。

ただし、それが実戦の短い時間で浮かばないとあまり意味がなく、本局の場合も▲3五歩は考えていませんでした。

このような手はこのブログで何度か取り上げたのですが、また時間がたつと忘れてしまうので、このあたりの直感が悪いです。

▲3五歩に△同歩なら▲4五桂△4四角▲2四歩△同歩▲6五歩△5五歩▲2四飛△5六歩▲4四角△同銀▲2二歩で、ソフトの評価値+741で先手有利。

この手順は▲3五歩に△同歩とする手ですが、後で▲2四飛と出ると飛車の横利きで3筋と4筋に技がかかりやすいです。

最後の▲2二歩も巧妙で、▲4四飛とか▲6四歩で銀を取り返すことは可能ですが、この瞬間が少し甘いので▲2二歩と打って、△同金なら▲2三歩△3二金▲2二角と攻める感じです。

よって後手は▲3五歩に△同歩とせず別の手を選べば、先手は3筋と4筋の争点ができているので攻めの幅が広がります。

桂頭の歩を突き捨てて攻めの手を広げるのが参考になった1局でした。

平凡な手順でも攻めが繋がっている

上図は、相掛かりからの進展で△4二銀と3一の銀が上がった局面。ソフトの評価値+478で先手有利。

駒割りは銀と桂香の交換の2枚替えで先手が駒損ですが、龍を作っているのもあり先手が指せていたようです。

ただし対局中は先手が少し苦しいかと思っていたのでやや意外でした。

ここでどのように指すかの方針が全く見えなくて、形とばかり▲2三歩と打ちましたがこれがよくなかったようです。

実戦は▲2三歩△1三角▲7三歩成△同金▲2二銀△同金▲同歩成△同飛で、ソフトの評価値-232で互角。

この手順の▲2三歩は後手の形を乱すという手で、△2三同金ならどこかで▲3二銀があります。

また△2三同飛なら後手の飛車の横利きがなくなるので先手は攻めやすくなります。

▲2三歩△同飛▲8四角△7一香▲5四龍△6二桂▲2四歩△1三飛▲7三歩成△同金▲同角成△同香▲8四龍△7八香成▲同銀で、ソフトの評価値+1199で先手優勢。

この手順は△2三同飛には▲8四角と出て△7一香の受けには▲5四龍が厳しく、▲2四歩△1三飛と相手の飛車を抑え込むのが大きいです。

そのような意味で▲2三歩は取りづらく△1三角としましたが、▲7三歩成~▲2二銀の打ち込みに清算して△同飛がさっぱりした形になりました。

後手玉が少し広くなったのと同時に2二の角が手順に1三に活用できて、先手玉を睨む形になったのが大きいです。

先手が攻めることで逆に後手の眠っていた角が活用できるようになったのは、後手としてはありがたい感じです。

▲2三歩では▲7三歩成がありました。

▲7三歩成△同金▲5五角で、ソフトの評価値+535で先手有利。

この手順は▲7三歩成~▲5五角とする手ですが、平凡すぎて全く考えていませんでした。

金取りなので後手は受けることになりますが、色々な受け方があります。

▲5五角に△6四歩なら▲4六角△2五飛▲7四歩△同金▲5五龍△同飛▲同角で、ソフトの評価値+893で先手優勢。

この手順は△6四歩と受けましたが、▲4六角と引く手が飛車取りになるのが大きく、△2五飛と逃げた手に▲7四歩が後手陣を弱体化する手で、以下飛車交換になって先手優勢のようです。

▲5五角に△6四金なら▲1九角で、ソフトの評価値+641で先手有利。

この手順は△6四金と角取りに受ける手ですが、▲1九角と香車を補充する手が大きいです。

実戦で▲1九角のような端の駒を補充する手は少し見えにくいです。

やはり盤面全体を見ていないと▲1九角のような手は浮かばないです。

▲5五角に△6四桂なら▲4五龍△1八成香▲4六角△3四飛▲同龍△同歩▲7一飛△6二玉▲7四歩△8三金▲7二銀で、ソフトの評価値+1579で先手優勢。

この手順は△6四桂と龍取りに受ける手ですが、平凡に▲4五龍と逃げます。

△1八成香は冴えない手ですが駒損を避ける手で、▲4六角の飛車取りが継続手です。

後手の飛車は動けるところが狭いので△3四飛としましたが、飛車交換から▲7一飛が厳しいです。

△6二玉に▲2一飛成や▲9一飛成とせずに▲7四歩が厳しいです。

▲7四歩に△7一玉と飛車を取っても▲7三歩成で寄り筋です。

よって▲7四歩に△8三金と逃げましたが▲7二銀で先手勝勢です。

平凡な手順でも攻めが繋がっているのが参考になった1局でした。