上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△1二香と上がった局面。ソフトの評価値+741で先手有利。
よくあるような先手居飛車穴熊に後手が石田流の構えですが、すでにこの局面は形勢に差がついていたようです。
駒がぶつかっていない段階で形勢に差があることがたまにありますが、何気なく指しているとチャンスを見逃すことがあります。
そのような意味で、序盤でも自分の駒組みだけでなく相手の駒組みもよく見ないといけないです。
本局もここから数手後に先手が少し指しやすいと思いましたが、本来は駒がぶつかる前の段階で形勢判断ができるようになりたいです。
△1二香は手待ちですが、先手は駒組みがピークに達しているのでここから動いていきたいです。
実戦は▲8六銀△7四歩▲7五歩で、ソフトの評価値+1072で先手優勢。

この手順の▲8六銀は次に▲9五銀と歩を取る狙いです。
▲8六銀に△6三金なら▲9五銀△同香▲同角で、ソフトの評価値+784で先手有利。
この手順は銀と香車の交換で先手が少し駒損ですが、後手は守りの香車がいなくなることで玉が弱体化しているので先手が指せているようです。。
よって実戦は▲8六銀に△7四歩と突いて9五の地点を5一の角のラインで守ったのですが、そこで▲7五歩が意外と厳しかったようです。
ぱっと見でそんなに形勢に差がついているのかと思いがちですが、△同歩なら▲同銀で次の▲3六歩が厳しいです。
▲3六歩に△同歩なら▲3五歩で飛車が取られますし、▲3六歩に△同銀なら▲同飛△同歩▲3五歩でこれも飛車が取られてしまいます。
先手の持ち駒に歩が入ればこの筋があり、後手はこれを受ける筋がありません。
なお、実戦は▲7五歩に△8四角だったのですが▲7六飛と回ればさらによかったようです。
▲7六飛は▲7四歩の取り込みの狙いもありますが、▲4六歩として銀ばさみで銀を取る狙いです。
2六に飛車がいる形で▲4六歩と突いても△5六銀とされますが、▲7六飛としてから▲4六歩とすれば銀が取れます。
そのような意味で最初の局面で▲8六銀はソフトの候補手の1つで悪くはなかったようですが、ソフトの推奨手は▲6六歩でした。ソフトの評価値+721で先手有利。

この▲6六歩も先手は歩をぶつけて戦いをおこす手で、△同歩なら▲同飛で飛車が軽くなり次の▲4六歩の銀取りが厳しいです。
▲6六歩に△3六歩なら▲同歩で△同飛なら▲同飛△同銀▲3二飛△3九飛▲1二飛成△2九飛成▲6四香で、ソフトの評価値+1228で先手優勢。
この手順は後手は飛車交換をして銀ばさみを防ぎますが銀が遊び駒になり、先手は▲3二飛から香車を取って▲6四香と歩の裏側から香車を打って先手優勢です。
▲6六歩に△同歩▲同飛△7四歩▲同銀△8四角▲6一飛成△同銀▲6四歩△6二歩▲7五金△9三角▲9六歩で、ソフトの評価値+711で先手有利。
この手順は△7四歩に▲同銀とさせて△8四角と飛車取りにでる手で、ここで▲6一飛成と飛車と金を交換する手があるようです。
少し荒っぽいところがあり自分はぱっと見で指せそうにありませんが、△同銀に▲6四歩の垂らしの歩をいれて△6二歩に▲7五金△9三角▲9六歩と後手の角を目標にすれば先手が少し指せているようです。
後手は、3三の桂馬と3四の飛車と4四の歩と4五の銀の組み合わせが少し重たかったようです。
後手の駒組みが重たいときに動くのが参考になった1局でした。

















