上図は、先後逆で角交換振り飛車からの進展で▲6一角成とした局面。ソフトの評価値-716で後手有利。
先手は玉の囲いを最小限にして8筋から動く展開で、7二の角が▲6一角成としたところです。
対局中は後手の飛車が攻めに使えていないので形勢はいまひとつかと思っていましたが、後手有利だったのは意外でした。
後手の角も働きも決していいとはいえないのですが、先手も7七の金と7六の銀が重たい形です。
お互いに苦しい形ですが、自分の場合は飛車が攻めに使えていないような局面の指し方があまりうまくないようです。
どのような方針で局面をリードするかが難しいところです。
実戦は△6六歩▲7一馬△4二飛▲8四飛△7五歩▲同銀△6七歩成▲同金△9九角成▲6四歩で、ソフトの評価値+142で互角。

この手順は眠っている後手の角を活用する手で、歩を使って先手の形を崩してから△9九角成と香車を取る展開です。
部分的に香得で馬を作るのは成功なのですが、局面全体を見ると後手の飛車は4筋の自陣に使う形に対して、先手の飛車はとりあえず捌けた形で7六にいた銀も▲7五銀として攻めに役立っているようです。
そのような意味で実戦の後手の手順はよくなかったようで、角を活用するという方針がさえなかったです。
馬ができてもその後に取れる駒がないので楽しみが少ないです。
それに対して先手は飛車が成って歩を使った攻めもできそうで楽しみが多いです。
飛車の働きが先手の方がいいので、その分形勢が互角になったようです。
△6六歩では△8五桂がありました。ソフトの評価値-763で後手有利。

この手順は遊んでいる桂馬を△8五桂と活用する手です。
自分の感覚だと、飛車が縦に使えないうえに△8五桂としても余計に駒が重たくなると思っていたのですが、今見ると桂馬を活用することで4四の角も働いてくるみたいです。
どうも自分の場合は飛車先は軽くするという先入観があるようで、このあたりの大局観がずれていたようです。
桂馬は桂頭を攻められる前に5段目まで活用すれば最低限成功ということを聞いたことがあり、しかも金取りになるのでこの手が見えないのは筋が悪かったです。
△8五桂に▲同銀なら△同歩▲5六歩△8六歩▲5五桂△7三金▲7一馬△8三飛で、ソフトの評価値-1082で後手優勢。
この手順は▲8五同銀として銀と桂馬の交換になるのですが、後手の駒得で飛車が軽くなります。
先手は▲5六歩~▲5五桂として金取りと4三の地点を狙いますが、5四に銀がいるので大丈夫です。
軽く△7三金と逃げて▲7一馬に△8三飛で後手がいいようです。
このような展開だと実戦とは全く違いはるかにこちらがいいです。
△8五桂に▲7八金なら△6六歩▲7一馬△4二飛▲8五銀△6七歩成▲8七飛△7八と▲8四銀△9九角成▲6四歩△6二金▲7五銀△6八とで、ソフトの評価値-1854で後手優勢。
この手順は▲7八金と辛抱したのですが△6六歩と6六の地点は歩で取るのがよく、▲7一馬には△4二飛と逃げます。
部分的には実戦と同じような形ですが、後手は桂馬が活用できて角も働いているので条件が全く違います。
以下▲8五銀には△6七歩成が金取りと飛車取りになり、▲8七飛には△7八とで金が取れるのが大きいです。
▲8四銀にも△9九角成と角も活用できれば大成功という感じです。
桂馬を活用することで角も働くのが参考になった1局でした。