上図は、後手石田流からの進展で△7二金と6二の金が寄った局面。ソフトの評価値+490で先手有利.
お互いに動きにくい形になって手待ちみたいな手が続いたのですが、ここからどう動くかという局面です。
対局中は先手有利とは思っておらず、5三の地点に空間があいたので▲5三角と打ちたくなりました。
実戦は▲5三角△6四角▲同角成△同歩で、ソフトの評価値+317で先手有利。
この手順は▲5三角に上から△6四角とするのが見えにくい手で、角交換する展開ですがはっきりしない形です。
それ以外だったら先手も馬が作れそうな形ですが、角の打ち込みに対しては後手も意外と隙がないようです。
そのような意味で角を使うことばかり考えていて、後から局面を検討しても先手有利だったという理由が分かっていませんでした。
▲5三角では▲5五歩がありました。ソフトの評価値+547で先手有利。

この▲5五歩は全く考えていませんでした。
長い時間の将棋だったら浮かんだのかもしれませんが、早指しだと全く浮かびません。
ただ歩をぶつけた手にも見えるのですが、考えていくと後手は飛車が狙われやすい形です。
後手の飛車は浮き飛車ですが、可動範囲が狭いので先手の角に狙われやすいです。
そのような意味で▲5五歩とすると将来▲5六角のような筋が生じて、後手は飛車があぶないです。
▲5五歩に△6四歩なら▲5六角△4四飛▲2三角成で、ソフトの評価値+580で先手有利。
この手順は▲5五歩に△6四歩とゆっくり指すと▲5六角~▲2三角成が先手有利です。
▲5五歩に△3二金なら▲4一角△2二金▲5二角成で、ソフトの評価値+649で先手有利。
この手順は後手は△3二金として2三の地点を受けたのですが、▲4一角と反対から打つ手があり馬ができて先手有利です。
よって後手は▲5五歩には△同歩とするしかなさそうです。
▲5五歩に△同歩なら▲同銀で、ソフトの評価値+505で先手有利。

この手順は▲5五歩から歩の交換で▲5五同銀で、次に▲5六角とすれば後手は飛車が取られる形です。
この瞬間に後手は何かしないといけません。
▲5五同銀に△5四歩なら▲6六銀で、ソフトの評価値+691で先手有利。
この手順はおとなしく△5四歩と打つと▲6六銀と引かれて、次の▲5六角に対する受けが見えません。
なお▲6六銀で▲5六角もありそうですが、△4五角▲同歩△5五歩で角と銀の交換でもすっきりしません。
▲5五同銀に△2五桂なら▲2五同飛△2四飛▲同飛△同歩▲6一飛△4一飛▲同飛成△同金▲2一飛△5二金▲6五桂△6二銀▲5三歩△5一金▲2二飛成で、ソフトの評価値+438で先手有利。
この手順は5五の銀と4七の銀が離れ駒の瞬間に△2五桂と桂損になりますが、▲同飛に△2四飛として飛車交換をする展開です。
先手も2枚の銀が離れ駒なのですが、飛車を先着して▲6五桂ともらった桂馬を攻めに使えば先手が指せているようです。
▲5五同銀に△5六歩▲6五角△5七歩成▲同金△2五桂▲4三角成△2四飛▲5八歩で、ソフトの評価値+548で先手有利。
この手順は△5六歩として敵の打ちたいところに打てを実行した手ですが、▲6五角とするのが手堅い手で、後手は△5七歩成と形を乱してから△2五桂から動きますが、▲4三角成が手厚く先手が指せているようです。
最後の▲5八歩はなかなか浮かびませんが、このような受け方があるのは初めて知りました。
歩をぶつけて角の打ち場所を作るのが参考になった1局でした。