上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車からの進展で▲6五歩と突いた局面。ソフトの評価値-48で互角。
対5筋位取りの中飛車には居飛車穴熊に組むことが好きなのですが、居飛車側は金駒すべてを玉側に寄せることが多いので、飛車側が手薄になりやすいです。
手薄になると相手に動かれたときにうまく対応しないと手を作られてしまいます。
本局でいえば先手が▲6五歩と伸ばしたということは、▲6八飛~▲6四歩を狙っています。
それを防ぐ意味で6二の銀は右側で使ってみようと思いました。
実戦は△7四歩▲6八飛△7三銀▲5八金左△2四角▲4七金△9四歩▲3六歩△6二飛で、ソフトの評価値+336で先手有利。

この手順は△7四歩~△7三銀として6筋から捌かれるのを防いだのですが、やや筋が悪かったようです。
対局中も何かしっくりしないなと思っていましたが、7三の銀が使いにくい形です。
7三の銀を使うには△6二飛として以下△6四歩とぶつけることになるのですが、▲同歩△同銀▲6五歩△7三銀で相変わらず銀が使いにくいです。
7三の銀が活用しにくいと8一の桂馬も使えないので、やはり駒組みが悪いようです。
せっかく穴熊が完成しているのに居飛車から攻める形にならないのは作戦的にまずいです。
△7四歩では△1四歩がありました。
△1四歩▲6八飛△8四飛▲5八金左△5一銀で、ソフトの評価値-68で互角。

この手順の△1四歩ですが、最近の傾向として穴熊でも端歩の位を取らせるのはよくないという感覚で端歩を受けることが多いです。
昔の感覚だったら、穴熊で端歩を受けると1手早く相手から攻められるということで受けないことが多かったのですが、受けるのが多くなったのはソフトの影響が大きいと思っています。
先手は▲6八飛と回って次に▲6四歩からの捌きをみせたときに、△8四飛と浮いて受けます。
ここで注意なのが△7四歩を突いている形だったら△8四飛としても▲6四歩△同歩▲同飛と捌かれてしまいます。
後手は△7三歩型の場合は△8四飛と浮いて受けるのが形です。
以下▲5八金左に△5一銀と銀を引いて使います。
結局この銀は△4二銀~△3一銀右というルートか、△5二銀というルートのどちらかになります。
△5二銀とするなら△4二金引~△4三銀という駒組みを目指しますが、銀が浮いた状態になるので△4二銀~△3一銀右のルートが主流だと思います。
結局はよくある駒組みに合流するのですが、やはりこの戦型の右の銀は玉側に配置するのが自然なようです。
もし6二の銀を右側で使うとなると、急戦の超速の△7三銀型で使うか、早い段階で△7三銀~△6四銀として先手にも▲6八銀~▲5七銀~▲6六銀と見合いの銀にさせて居飛車穴熊を目指すことになりそうです。
相手の戦型に対してどのような駒組みを目指すかは、できるだけ早く方針を決めてよくある駒組みを目指すのが無難なようです。
よくある駒組みというのは、多くの人が指している形なのでそんなに間違いはないだろうという感覚です。
そのようなことを意識すると棋譜並べも役に立ちそうです。
居飛車の右の銀の使い方が参考になった1局でした。