金を捨てて寄せ形にする

上図は、先後逆で相雁木からの進展で△6六香に▲6七桂と打った局面。ソフトの評価値-1677で後手優勢。

形勢は、後手が銀と香車の駒得で玉の固さも勝っているので後手優勢です。

ただし、歩切れなので細かい攻めができない形です。

対局中は後手が指しやすいと思っていましたが、かなりの大差になっていたのでこのあたりは感覚が少し違っていました。

大差になっている場合はうまい手を指せば優勢から勝勢になりますが、早指しだと手の比較ができないので直感になります。

いい手が見えればいいのですが、どうしても手堅く指してしまいます。

実戦は▲6七桂以下△同香不成▲同銀△7七桂打▲6八玉△6三金で、ソフトの評価値-1020で後手優勢。

この手順は後手は桂馬を取ってから△7七桂と打つ手で、▲同桂なら△同桂成▲同金△8八飛成▲6九玉△6八金で詰みという狙いで、そこまで悪い手ではなかったようですが△6七同香不成はソフトの候補手にありませんでした。

自分の実力からすると実戦の手順も思ったよりよかった感じですが、△6七同香不成では△7七金がありました。ソフトの評価値-1686で後手優勢。

この手は△7七金と直接7七の地点を攻める手で、先手の方が受ける駒が1枚多いのにそこに打ち込むのが盲点です。

また金という駒は価値が高いので、金を捨てるような攻めは寄せが見えていないと指せないです。

△7七金に▲同桂なら△同桂成▲同金△8八飛成▲6九玉△3八龍で、ソフトの評価値-3475で後手勝勢。

この手順は金を1枚捨てても△8八飛成とする手が厳しく、△3八龍が飛車取りと△7七馬の狙いで後手勝勢です。

△7七金に▲6八金打なら△8八金▲同金△7七桂成で、ソフトの評価値-3578で後手勝勢。

この手順は▲6八金打と7七の地点を補強する手で、△7八金なら▲同金で千日手の可能性がでてきます。

優勢な方はそれを避ける形になりますが、▲6八金打に△同金は▲同玉でソフトの評価値-853で後手優勢。

この手順は後手優勢ですがやや失敗で、▲6八同玉とした形が1段飛車が受けに利いており、△8九馬には▲同飛がありだいぶ後手が損をしています。

▲6八金打には△8八金が盲点で▲同金に△7七桂成が鋭いです。

これが早指しの実戦で指せれば相当強いです。

△7七桂成に▲同金右は△8八飛成以下詰みで、△7七桂成に▲同金左は△8九飛成で詰みです。

△7七桂成に▲同桂なら△8八飛成▲6九玉△8九馬で、ソフトの評価値-3626で後手勝勢。

△7七桂成に▲8二歩なら△8八馬▲6九玉△6八成桂▲同玉△4八金▲6九金△6七香成▲同銀△6六歩▲同銀△同馬▲6七香△5六桂▲同歩△5七銀▲7八玉△8八金まで詰みです。

最後の手順は即詰みでなく1手1手の寄せですが、▲8二歩の飛車取りにかまわず寄せにいく手で何気ない△4八金で逃げ道を封鎖するのが大きいです。

△5六桂の捨て駒から△5七銀で以下ぴったりの詰みです。

簡単な寄せのようでも実戦で指すのは大変なので、少しでもいい手が指せるようになりたいです。

金を捨てて寄せ形にするのが参考になった1局でした。